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Trademark Appeal Case

称呼・外観の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2008−900491(T2008−900491/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5166695号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5166695号商標(以下「本件商標」という。)は、「アクサス」の片仮名文字と、「AXAS」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成19年6月28日に登録出願、第36類「預金の受入れ(債券の発行により代える場合を含む。)及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,内国為替取引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,割賦購入あっせん,前払式証票の発行,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価」を指定役務として、同20年9月12日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人「アクサ(英文名称:AXA)」(以下「申立人」という。)が、商標法第4条第1項第11号の取消理由に引用している商標は、下記の3件の登録商標であり,いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらの商標をまとめていうときは、単に「引用商標」という。)。

(1)登録第3001852号商標は、紺色で彩色された「AXA」の欧文字と、「アクサ」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成4年7月15日に登録出願、第36類「生命保険の引受け,損害保険の引受け,生命保険契約の締結の媒介,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,保険料率の算出,預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定着物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査,税務相談,税務代理」を指定役務として、同6年8月31日に設定登録されたものである(以下、「引用商標1」という。)。

(2)登録第3000720号商標は、別掲(1)のとおり紺色で彩色された「AXA」の欧文字をモノグラム様に表したものと、その下に、「アクサ」の片仮名文字とを書してなり、平成4年7月14日に登録出願、第36類「生命保険の引受け,損害保険の引受け,生命保険契約の締結の媒介,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,保険料率の算出,預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査,税務相談,税務代理」を指定役務として、同6年7月29日に設定登録されたものである(以下、「引用商標2」という。)。

(3)登録第4246186号商標は、別掲(2)のとおり紺色で彩色された方形内に「AXA」の欧文字をモノグラム様に表したものと、その下に、「アクサ」の片仮名文字とを書してなり、平成6年8月9日に登録出願、第36類「生命保険の引受け,損害保険の引受け,生命保険契約の締結の媒介,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,保険料率の算出,預金の受入れ及び定期積金の受入れ,資金の貸付け及び手形の割引,債務の保証及び手形の引受け,有価証券の貸付け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,金融先物取引の受託,金銭・有価証券・金銭債権・動産・土地若しくはその定著物又は地上権若しくは土地の賃借権の信託の引受け,債券の募集の受託,外国為替取引,信用状に関する業務,有価証券の売買,有価証券指数等先物取引,有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引,有価証券の売買・有価証券指数等先物取引・有価証券オプション取引及び外国市場証券先物取引の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券市場における有価証券の売買取引・有価証券指数等先物取引及び有価証券オプション取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,外国有価証券市場における有価証券の売買取引及び外国市場証券先物取引の委託の媒介・取次ぎ又は代理,有価証券の引受け,有価証券の売出し,有価証券の募集又は売出しの取扱い,株式市況に関する情報の提供,建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供,企業の信用に関する調査」を指定役務として、同11年3月5日に設定登録されたものである(以下、「引用商標3」という。)。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

申立人は、本件商標は、取り消されるべきものであると申立て、証拠方法として甲第1号証ないし同第18号証(枝番を含む。)を提出し、次のように意見を述べている。

(1)本件商標に係る出願日は、平成19年6月28日であるのに対し、引用商標の出願日は、同4年7月14日から同6年8月9日の間に出願されていることから、本件商標に係る出願は引用商標に係る出願の後願に当たるものである。

(2)本件商標は、引用商標中の「AXA」の欧文字及び「アクサ」の片仮名文字をその構成中に含むことから、全体として引用商標と同一又は類似するものである。また、本件商標に係る指定役務は引用商標に係る指定役務と同一又は類似の役務である。

(3)本件商標は、本件指定役務に使用された場合、需要者・取引者をして、恰も申立人会社に係る役務であるかの如く、又は申立人会社と経済的・組織的に何らかの関連を有するものの提供に係る役務であるかの如く、その出所について誤認混同を生ずるおそれがある。

(4)本件商標は、申立人に係る名称、及び、そのグループ会社を示す著名な略称である「AXA」「アクサ」の語をその構成中に含んでおり、「他人の名称」「他人の著名な略称」を含む商標に該当する。

(5)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであり、同号の規定に該当しない場合であっても、同15号及び同8号の規定に違反して登録されたものであるので、取り消されるべきものである。

4 本件商標に対する取消理由(要旨)

当審において、平成21年7月2日付けで商標権者に対し通知した取消理由は次のとおりである。

(1)申立人について

申立人は、フランスに本拠を置く世界有数の保険グループであり、我が国においても、アクサ生命保険株式会社、アクサフィナンシャル生命保険株式会社、アクサ損害保険株式会社(アクサダイレクト)、SBIアクサ生命保険株式会社の4社を中心に保険分野を主たる業務範囲とする事業展開をしている状況が認められ、かつ、これら関連グループ会社がTVコマーシャル等を通じて、前記引用商標と共に、単に「アクサ」ないしは「AXA」標章をも保険事業に係る商標として喧伝されているところであり、我が国の一般需要者間においても、引用商標を含め基幹的には「AXA」の欧文字表記または片仮名表記での「アクサ」標章自体が申立人及びグループ会社の提供に係る保険・金融事業を表彰する商標として、本件商標の登録出願時には既に広く認識されていたとみて差し支えなく、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものということができる。

(2)本件商標と引用商標との類否について

本件商標は、「アクサス」と「AXAS」の文字からなるから、「アクサス」の称呼が生じ、他方、引用商標中のモノグラム様に表された「AXA」の文字は、実際の使用での認識やそれ自体が判読不可能なものでなく、かつ、引用商標にはいずれも下段に片仮名「アクサ」を書してなるから、引用商標からは「アクサ」の称呼が生ずるものである。

しかして、前者「アクサス」の称呼と、後者「アクサ」の称呼とは、語頭からの3音を共通にし、相違するのは語尾音「ス」の有無のみであって、その「ス」の音は、無声摩擦音の弱い音であり、しかも比較的明瞭に聴取し難い語尾に位置する関係上、その差異が称呼全体に及ぼす影響はわずかなものであり、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感・音調が酷似し彼此相紛らわしいものであって、称呼において相紛らわしい類似の商標というべきである。

また、両者の指定役務は、本件商標の指定役務中の「前払式証票の発行,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価」を除き、同一又は類似のものである。

(3)指定役務について

上述のとおり「前払式証票の発行,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価」と引用商標の指定役務が類似の関係にないとしても、これら役務はいずれも金融関連役務という意味において申立人及びグループ会社の提供に係る保険・金融事業と密接な関係を有するものであり、かつ、引用商標と類似する本件商標をその指定役務に使用した場合には、申立人等の使用に係る基幹的な「AXA」及び「アクサ」の標章を連想・想起し、該役務が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。

(4)まとめ

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、その登録を取り消すものとする。

5 商標権者の意見(要旨)

前記4の取消理由に対し、商標権者は、証拠方法として、乙第1号証ないし同第9号証を提出し、次のように意見を述べている。

(1)本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当しない理由

ア 本件商標は、「アクサス」と称呼され、商標権者である会社の名称(略称)を想起させるものである。

本件商標は、もともと創業者が「ACCESS TO US」の略語形を意図して採択したもので、社名及び社標として採用し、使用しているものである(乙第1号証)。

本件商標権者は、医薬品、化粧品、生活雑貨、酒類、スポーツ用品等の販売事業及び酒類、食品生活雑貨の輸出入事業を行っているもので、徳島県、香川県及び兵庫県にわたり大型小売店舗を20店舗展開している(乙第2号証及び同第3号証)。

イ 本件商標は、「アクサス」と称呼され、本件商標の商標権者の会社名(略称)及び社標を表すほかは、親しまれた観念を生じない造語からなる。

ウ これに対し、引用商標は、「アクサ」と称呼され、申立人の保険・金融事業を表彰する商標として国内において広く認識されているものである。

エ そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、両者が外観上類似しないものであることは明白であり、また、親しまれた観念を生じないものであることから、観念上の共通性もない。

更に、称呼についてみると、本件商標「アクサス」と引用商標「アクサ」は、それぞれ4音及び3音という少数音からなるものであることから、あいまいな発音になることはなく、取引における通常の注意力の下にあっても、経験則上紛れることなく明瞭に聞き分けられるものである。そして、本件商標は、前述のように社名でもあり、「株式会社」等の用語以外の構成文字とか、称呼音が省略されるようなことはなく、たとえば、語尾の「ス」が記載されなかったり読まれなかったりするようなことはない。

現実の取引にあっても、当然ながら、常に「アクサス」と表示され、称呼されている。

オ したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点から見ても非類似のものであり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当しない理由

「アクサ」又は「AXA」が申立人及びグループ会社の提供に係る保険・金融事業の商標として、あるいは、申立人会社の社名として周知であることは認める。

しかし、本件商標「アクサス」と「アクサ」又は「AXA」とは前述のように、非類似の商標である。

そして、ともに社名であるから、省略されたり、あいまいに称呼されたり聴音されたりすることもなく、特に「アクサ」又は「AXA」は著名なものであるから、あいまいな認識で取引者又は需要者が接することはないから、「アクサス」から「アクサ」又は「AXA」を連想・想起するとか、「アクサス」に接する取引者又は需要者が、これを申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるというようなことはない。

本件商標は、平成18年4月から使用している。

その間、顧客から「アクサス」を申立人会社の社名とか商標に似ているとか紛らわしいといわれたこともないし、間違えたというような苦情も聞いたことがない。

現実の使用にあっては、社名の表示を含む広告等において、いわゆるコーポレートカラーとして申立人会社は青色系統が使用されており、本件商標権者は、オレンジ色を用いているような違いがあり、全体の雰囲気が異なることも両者の識別を助けている面があるものと思われる。

6 当審の判断

(1)本件商標と引用商標について

本件商標は、前記1のとおり、「アクサス」と「AXAS」の文字からなり、「アクサス」の称呼が生じる。

他方、引用商標は、前記2のとおりの構成よりなり、モノグラム様に表された「AXA」の文字は、それ自体が判読不可能なものでなく、かつ、引用商標にはいずれも下段に片仮名「アクサ」を書してなるから、引用商標からは「アクサ」の称呼が生ずるものである。

しかして、前者「アクサス」の称呼と、後者「アクサ」の称呼とは、語頭からの3音を共通にし、相違するのは語尾音「ス」の有無のみであって、その「ス」の音は、無声摩擦音の弱い音であり、しかも比較的明瞭に聴取し難い語尾に位置する関係上、その差異が称呼全体に及ぼす影響はわずかなものであり、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感・音調が酷似し彼此相紛らわしいものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において相違し、観念において比較することができないとしても、称呼において相紛らわしいものであるから、互いに類似の商標というべきである。

そして、両者の指定役務は、本件商標の指定役務中の「前払式証票の発行,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価」を除き、同一又は類似のものである。

(2)使用商標の周知・著名性について

申立人は、フランスに本拠を置く世界有数の保険グループであり、我が国においても、アクサ生命保険株式会社、アクサフィナンシャル生命保険株式会社、アクサ損害保険株式会社(アクサダイレクト)、SBIアクサ生命保険株式会社の4社を中心に保険分野を主たる業務範囲とする事業展開をしている状況が認められ、かつ、これら関連グループ会社がTVコマーシャル等を通じて、前記引用商標と共に、単に「アクサ」ないしは「AXA」標章をも保険事業に係る商標として喧伝されているところであり、我が国の一般需要者間においても、引用商標を含め基幹的には「AXA」の欧文字表記または片仮名表記での「アクサ」標章自体が申立人及びグループ会社の提供に係る保険・金融事業を表彰する商標として、本件商標の登録出願時には既に広く認識されていたとみて差し支えなく、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものということができる。

(3)出所の混同のおそれについて

上述のとおり「前払式証票の発行,骨董品の評価,美術品の評価,宝玉の評価,中古自動車の評価」と引用商標の指定役務が類似の関係にないとしても、これら役務はいずれも申立人及び関連グループ会社の提供に係る保険・金融事業と密接な関係を有するものであり、かつ、引用商標と類似する本件商標をその指定役務に使用した場合には、申立人等の使用に係る基幹的な「AXA」及び「アクサ」の標章を連想・想起し、該役務が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。

(4)商標権者の主張について

ア 商標権者は、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点から見ても非類似のものであり、現実の取引においても、常に「アクサス」と表示され、称呼されている旨主張する。

確かに、商標権者の提出された証拠には、「AXAS」、「AXAS Co.」、「アクサス株式会社」、「AXAS CLUB CARD」、「アクサスクラブカード」、「AXAS GIFT CARD」、「アクサスギフトカード」等の表示を確認することができるし、また、「履歴事項全部証明書」(乙第3号証)の「目的」の欄には「不動産の賃貸借」、「店舗の企画と設計」、「損害保険代理店業」等の記載も確認できるものである。

しかしながら、これらの証拠は、商品の販売に関するパンフレットの類であり、本件指定役務の分野に関するものは皆無であり、会社の目的の一つとして不動産や保険業が確認できるとしても、本件商標と引用商標とが、本件指定役務を取り扱う業種・分野において、区別され取引されているとの事実は、何ら確認できないものである。

イ 引用商標が申立人及びグループ会社の提供に係る保険・金融事業の商標として、あるいは、申立人会社の社名として周知であることは認めるが、今まで、顧客から本件商標が、異議申立人会社の社名とか商標に似ている、紛らわしい、間違えたという苦情はない旨主張する。

しかしながら、商標権者も認めているように、引用商標は申立人が提供する保険等の分野に周知な商標であるから、仮に、本件商標と引用商標とが、過去において誤認・混同を生じた事実が無いとしても、本件商標を、本件指定商品の分野について使用した場合は、申立人の業務にかかる役務と混同を生じるおそれがないということはできない。

ウ 以上のとおり、商標権者の主張は、いずれも採用することはできない。

(5)まとめ

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、その登録を取り消すものとする。

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