Trademark Appeal Case
引用商標の周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900086(T2009−900086/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5189842号商標(以下「本件商標」という。)は、「フォアランナー」の片仮名文字と「FORERUNNER」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成20年1月28日に登録出願、第14類「スポーツにおける計測用時計」を指定商品として、同年11月18日に登録査定、同年12月19日に設定登録されたものである。
2 本件登録異議の申立ての理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第37号証(枝番を含む。)を提出した。
ガーミン リミテッド(以下「ガーミン」という。)は、米国において遅くとも2003年11月から「FORERUNNER」の商標(以下「引用商標」という。)を、GPSデバイス等(スポーツにおける測定用時計の形態のもの、あるいはスポーツにおける測定用時計に関連するものを含む。)に使用し、本件商標の出願時(平成20年(2008年)1月28日)までには、米国内で、取引者、需要者の間に広く認識されるようになり、その周知性は,本件商標の登録査定時(同年11月18日)に至るまで継続していた。
また、引用商標「FORERUNNER」と本件商標「フォアランナー/FORERUNNER」とは、極めて類似する商標である。
商標権者は、引用商標がガーミンの業務にかかる商標であることを認識していたにもかかわらず、引用商標が我が国において登録されていないことを奇貨として、先取り的に出願し登録を受けているので、ガーミンは、本件商標により、国内参入が阻止され、若しくは商標権者との代理人契約が強制されることとなる。また、日本への並行輸入が広く大量に行うことが妨げられることになり、不利益にもつながる。商標権者が引用商標の名声に便乗する目的をもって本件商標を採用したものであり、これが不正の利益を得る目的に該当することは明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものである。
3 当審の判断
(1)申立人は、引用商標がガーミンの業務にかかる商標として米国の需要者に広く知られていると主張し、証拠を提出しているので、提出された証拠について検討するに、これらは、ガーミンのウェブサイト及び引用商標に係る商品の紹介された他人のウェブサイト、引用商標に係る商品が掲載された雑誌であるが、これらのウェブサイトの掲載によって、引用商標がガーミンの業務に係る商標として需要者に広く知られているとは言えないし、また、提出された雑誌については、その発行部数などが不明であって、これら提出された証拠によっては、ガーミンがGPS機器メーカーとして知られ、引用商標をGPSを利用して距離、スピード等を計測するスポーツ用のGPSデバイスに使用していることは認められるとしても、米国若しくは他の国において、引用商標が該商品に使用する商標として需要者に広く認識されているとまでは、認めることができない。
してみれば、本条項の他の要件の充足について論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものとは認められない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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