sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の称呼・観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900091(T2009−900091/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5186969号商標の指定商品中、本件登録異議の申立てに係る指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5186969号商標(以下「本件商標」という。)は、「雅Grace」の文字を標準文字で表してなり、平成20年4月7日に登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,香料類」を指定商品として、同年10月16日に登録査定、同年12月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人が引用する登録第1502699号商標(以下「引用商標」という。)は、「雅」の文字を書してなり、昭和52年11月8日に登録出願、第4類「化粧品、香料類、歯みがき」を指定商品として、同57年2月26日に設定登録され、その後、平成4年3月30日及び同14年3月12日の2回にわたる商標権の存続期間の更新登録を経て、同14年7月17日に指定商品を第3類「歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされ、さらに、その指定商品については、商標登録の一部取消し審判があった結果、指定商品中の第3類「薫料」について、その登録を取り消す旨の審決がされ、同17年3月7日にその審判の確定登録がされているものであって、その商標権は現に有効に存続しているものである。

(2)理由の要点

本件商標は、その構成からみて、独立しても自他商品の識別標識としての機能を果たす「雅」の文字部分から「ミヤビ」(雅)の称呼及び観念を生ずるものであるから、同一の称呼及び観念を生ずる引用商標とは、その称呼及び観念において相紛らわしい類似の商標というべきである。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品「化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料」を包含するものである。

したがって、本件商標は、その指定商品中「化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料」については、商標法第4条第1項第11号の規定に違反してなされたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。

3 当審の判断

本件商標は、前記1のとおり、「雅Grace」の文字を標準文字で一連に表してなるところ、その構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものであり、また、構成全体から生ずる「ミヤビグレース」の自然称呼も冗長なものとはいえず、よどみなく一連に称呼できるものである。そして、本件商標を構成する「雅」の文字は、「宮廷風であること。都会風であること。優美で上品なこと。」等の意味を有する語(「広辞苑第6版」2008年1月11日株式会社岩波書店発行)であり、また、「Grace」の文字は、「優美、上品、気品、しとやかさ、優雅」等の意味を有する英単語(「ジーニアス英和辞典第4版」2007年4月1日株式会社大修館書店発行)であるから、構成全体として多様な観念を生ずる可能性があり、その意味で特定の観念は生じないものというべきであるが、「雅」と「Grace」とは、それぞれの有する意味からして全く別異の語であるとまではいえず、観念的なつながりも有している語であるということができる。

そうすると、本件商標は、「雅」の文字部分と「Grace」の文字部分とに分離して看取されるというよりも、むしろ全体をもって一体不可分の造語として認識し把握され、「ミヤビグレース」との一連の称呼のみを生じ、全体として特定の観念を生じさせないものとみるの相当である。

他方、引用商標は、前記2のとおり、「雅」の漢字よりなるものであるから、これよりは、「ミヤビ」の自然称呼及び「宮廷風であること。都会風であること。優美で上品なこと。」等の観念を生じるものである。

そこで、本件商標と引用商標とを対比すると、両商標は、「雅」の1文字が共通するとしても、「Grace」の5文字の有無という明白な差異を有するものであるから、外観上相紛れるおそれのないものであり、また、称呼においても、本件商標の「ミヤビグレース」の称呼と引用商標の「ミヤビ」の称呼とでは、後半部における「グレース」の音の有無という明白な差異が認められることから、互いに聴別し得ること明らかである。そして、本件商標からは特定の観念を生じないものであるから、引用商標から生じる前記観念との比較はできない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、その指定商品中、本件登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。