結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2008−900503(T2008−900503/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第5171303号商標(以下「本件商標」という。)は、「アースプラネット」の片仮名文字と「EARTHPLANET」の欧文字を二段に書してなり、平成19年7月2日に登録出願、第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同20年8月19日に登録査定、同年10月3日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、その証拠として甲第1号証ないし甲第30号証を提出した。
(1)本件商標は、以下の登録商標に類似する商標であって、その指定商品と類似する役務に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(ア)「PLANET EARTH」の欧文字を書してなり、平成7年2月22日に登録出願され、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」を指定商品として、同9年9月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである登録第3344623号商標(以下「引用商標1」という。)。
(イ)「PLANET EARTH PRODUCTS」の欧文字を書してなり、平成7年9月21日に登録出願され、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物」を指定商品として、同20年12月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである登録第5184922号商標(以下「引用商標2」という。)。
(2)申立人は、「PLANET EARTH」商標を付した、フリース、半ズボン、ジャケット、帽子等の商品を1995年から我が国へ輸出、販売し、「PLANET EARTH」商標は、本件商標の出願時点ではいわゆる周知商標となっていた。
よって、本件商標は、その出願時点において、他人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標と類似する商標であって、その商品と類似する役務に使用されることになるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。
(3)また、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に該当しないとしても、需要者は、「PLANET」と「EARTH」が入れ替わったにすぎない申立人の周知商標である「PLANET EARTH」を直感し、本件商標権者の小売店、あるいはネットショップで申立人の業務に係る商品が購入できるものと誤認混同するおそれがあるものといわなければならないから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
当審は、平成21年7月15日付けで、商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の指定役務中、「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき取り消すべきものと認める旨要旨次のとおり通知した。
本件商標と引用商標1との類否についてみるに、それぞれの構成文字に相応して、本件商標は、「アースプラネット」の称呼を生じ、引用商標1は、「プラネットアース」の称呼を生ずるものである。また、それぞれの商標を構成する「アース」及び「EARTH」は、「地球、大地」を意味する語として、「プラネット」及び「PLANET」は、「惑星、遊星、放浪者」を意味する語(以上「コンサイスカタカナ語辞典 第3版」株式会社三省堂 2005年10月20日発行)として、いずれもよく知られているものであるから、本件商標は、容易に「アース」と「プラネット」、及び「EARTH」と「PLANET」の語を組み合わせてなるものと認識されるものであり、引用商標1も同様に「PLANET」と 「EARTH」の語を組み合わせてなるものと認識されるものであって、かつ、いずれかの語順をもって、特定の意味合いを表すものとして知られているものではない。
そうとすると、本件商標及び引用商標1は、各語が入れ替わっているにすぎないものであって、本件商標及び引用商標1に接する取引者、需要者が時と処を異にしてこれらに接するときは、称呼及び観念において「アース」(地球、大地)と「プラネット」(惑星、遊星、放浪者)のいずれが前節あるいは後節であったかを判別することが極めて困難であって、称呼及び観念上互いに紛れるおそれがあるものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標と引用商標1とは、外観において異なるとしても、称呼及び観念において相紛れるおそれのある類似の商標であると判断されるものである。
そして、本件商標の指定役務中「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、引用商標1の指定商品とは、同一店舗で提供される役務と商品同士であって、かつ、需要者を共通にする場合も多いから、類似するものである。
したがって、本件商標の登録は、上記の指定役務について、商標法第4条第1項第11号に違反してなされたものである。
商標権者は、上記3の取消理由通知に対し、何らの応答もしていない。
(1)本件商標についてした上記3の取消理由は妥当であるから、その指定役務中「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものといわざるを得ない。
(2)その余の指定役務について
(ア)商標法第4条第1項第11号について
本件商標の指定役務中「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」以外の役務は、引用商標1及び引用商標2の指定商品とは、同一又は類似する役務ではないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(イ)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
申立人が提出した甲各号証によれば、「PLANET EARTH」商標が、フリース、半ズボン、ジャケット、帽子等の商品に使用されている事実は認められるものの、これらの甲各号証によっては、該商標が、取引者・需要者間において周知・著名なものとなっていると認めるに十分とはいえないものである。
そうであれば、本件商標をその指定役務に使用しても、その役務が申立人又は同人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、役務の出所についての混同を生ずるおそれがあるとすることはできないものと判断する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号
に該当しない。
(3)結び
以上によれば、本件商標は、その指定役務中「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、本件商標登録は、この指定役務については、商標法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものである。
そして、本件商標は、その余の指定役務について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたということができないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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