Trademark Appeal Case
商標・商品類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−685003(T2009−685003/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、2007年11月19日に国際登録出願、第25類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録簿に記載の「Clothing namely pullovers;skirts;dresses;blouses;jeans;trousers;jackets;coats,raincoats,anorak,sportswear,namely shirts,shorts,pants and jackets;shirts;T−shirts;sweatshirts;beach clothes,namely,bathing suits and beach cover−ups;shorts;knitwear,namely shirts,shorts,sweaters and scarves;overalls;underclothing;bodices;brassieres;camisoles;underpants;dressing gowns;bath robes;bathing suits;pyjamas;gloves clothing;ski suits;headgear namely hats,caps,knitted caps,berets;footwear namely shoes excluding orthopaedic shoes,slippers,boots,sandals,beach shoes,sports shoes,lace boots and parts thereof;shoe parts namely heelpieces;heels;footwear uppers;stockings;belts clothing;ties;neckties;shawls;scarves;mufflers;neck scarves;sarongs;collars for dresses;maniples;muffs;suspenders;braces for clothing;garters,bandanas;headbands;clothing for babies,namely babies’ diapers of textile.」を指定商品として、平成20年(2008年)10月6日に登録査定され、同20年(2008年)12月5日に我国において設定登録されたものである。
2 引用商標
(1)登録第1627009号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおり「GUCCI」の欧文字よりなり、昭和54年11月9日に登録出願され、第22類に属する原簿に記載の商品を指定商品として、同58年10月27日に設定登録されたものであり、その後、平成6年2月24日及び同15年11月4日に商標権の更新登録がされ、同17年8月10日に第6類「つえ用金属製石突き」、第14類「貴金属製靴飾り」、第18類「傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄」、第21類「靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー」、第22類「靴用ろう引き縫糸」、第25類「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」及び第26類「靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金」に指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第1856139号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおり「GUCCI」の欧文字よりなり、昭和54年11月9日に登録出願され、第21類に属する原簿に記載の商品を指定商品として、同61年4月23日に設定登録されたものであり、その後、平成8年8月29日及び同18年3月14日に商標権の更新登録がされ、同19年6月6日に第3類「つけづめ,つけまつ毛」、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,宝玉及びその模造品」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」、及び第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花(「造花の花輪」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」に指定商品の書換登録がされたものである。
(3)登録第1964253号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおり「GUCCI」の欧文字よりなり、昭和54年11月9日に登録出願され、第17類に属する原簿に記載の商品を指定商品として、同62年6月16日に設定登録されたものであり、その後、平成9年7月8日及び同19年5月15日に商標権の更新登録がされ、同20年9月3日に第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第21類「家事用手袋」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」に指定商品の書換登録がされたものである。
(4)登録第2331061号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)のとおり「GUCCI」の欧文字よりなり、昭和60年1月25日に登録出願され、第24類に属する原簿に記載の商品を指定商品として、同平成3年8月30日に設定登録されたものであり、その後、同13年7月10日に商標権の更新登録がされ、同14年7月31日に第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム」、第15類「楽器,演奏補助品,音さ」、第16類「かるた,歌がるた,トランプ,花札」、第18類「乗馬用具」、第19類「飛び込み台(金属製のものを除く。)」、第20類「揺りかご,幼児用歩行器,洋服飾り型類,スリーピングバッグ」、第21類「コッフェル」、第22類「キャンプ用のテント」、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴,仮装用衣服」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」に指定商品の書換登録がされたものである。
以下、引用商標1ないし引用商標4を一括するときには、「引用商標」という。
3 登録異議申立理由の要旨
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、異議の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第27号証及び参考資料1ないし7を提出した。
(1)本件商標と前記2の引用商標は、構成上印象の薄い中間と語尾における「E」の有無及び「A」か「I」の文字の相違を有するのみで他の文字を共通にするものであり、申立人が第25類「被服,靴類,ベルト」その他のファッション関連商品に使用している引用商標の著名性を考慮すれば、外観上類似の商標と判断されるべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)申立人は、高級ファッションブランドとして世界的に周知・著名である「GUCCI」を運営する企業であり、申立人が使用し周知・著名になっている引用商標と、本件商標は、外観上紛らわしい商標であって、その指定商品もファッション関連商品であるからすれば、商標権者が本件商標を第25類の指定商品に使用するときには、取引者、需要者が申立人あるいは申立人と経済的、組織的に関連がある者の業務に係る商品であるかの如く出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)商標権者は、周知・著名な申立人の使用商標である引用商標の存在を知りながら、その顧客吸引力にフリーライドする等の不正の目的で、これと類似する本件商標を出願し、登録を受けたものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)のとおり、黒塗横長矩形内に欧文字「GUECCA」を白抜きで表してなるところ、該欧文字は、既成の外国語を表したものではないから、我が国で親しまれた外国語である英語の発音に倣い「グエッカ」の称呼を生じるものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、「GUCCI」の欧文字よりなり、申立人がバック等のファッション関連商品に使用する著名商標であることから、「グッチ」の称呼を生じるものである。
そこで、本件商標と引用商標の類否について判断する。
先ず、両商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、本件商標の文字部分「GUECCA」と引用商標「GUCCI」は、語頭において「GU」及び中間において「CC」の欧文字を共通にするものの、中間において「E」の有無及び語尾における「A」と「I」の差異を有するから、それぞれ全体として観察したときには、外観上の印象が異なるものである。
次に、本件商標より生ずる「グエッカ」の称呼と、引用商標より生ずる「グッチ」の称呼についてみるに、両称呼は、促音を含む4音と3音という短い音構成よりなり、語頭において「グ」の音を共通にするものの、他の音を異にするから、それぞれ全体として称呼したときには、語感、語調が異なり、十分に聴別できるものといわなければならない。
さらに、本件商標が前記のとおり造語よりなるものであり、引用商標がファッション関係において著名な「GUCCI」を想起させるものであるとしても、前記のとおり両商標の外観及び称呼上の相違と相俟って、観念上も十分に区別できるものである。
そうとすると、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念の何れにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
なお、申立人は、審決例(参考資料1ないし7)を挙げて、本件商標と引用商標は外観上類似する旨主張するが、該審決例は、両商標が称呼上も類似あるいは近似することに加えて外観上も類似すると判断されたもの又は本件とは構成文字数が相違する等事案を異にするものであり、本件商標と引用商標は別異の商標であること前記のとおりであるから、申立人の主張は採用しない。
(2)商標法第4条第1項第15号及び同19号について
申立人は、バック、靴、時計等のファッション関連の商品を取り扱う世界的に著名なイタリアのメーカーであり、引用商標は、申立人が前記商品に使用する著名な商標である。
しかしながら、上記のとおり本件商標と引用商標は相紛れるおそれのない非類似の商標であり、十分に区別し得る別異の商標であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、直ちに引用商標を想起、連想するものでなく、その商品が申立人または申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について、誤認・混同を生じるおそれはないものである。
また、商標権者が本件商標を採択使用する行為に申立人の信用・名声にただ乗りするなど、不正の目的があったものということもできない。
(3)結語
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び第19号に違反して登録されたものとすることはできない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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