sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−5886(T2009−5886/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第12類「自動車、船舶、オートバイ等からの排気ガス浄化装置と、それを装着した自動車、船舶、オートバイ等及びその他の第12類全部。」を指定商品として、平成20年4月18日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同21年3月18日付け手続補正書により、第12類「排気ガス浄化装置を装着した自動車・船舶・オートバイ」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

(1)商標法第6条第1項及び同第2項について

本願の指定商品は、その内容及び範囲が不明確なものであるから、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しないものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

ア 引用商標1

登録第2016832号商標は、「ECS」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年10月18日登録出願、第12類「輸送機械器具、その部品および附属品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、同63年1月26日に設定登録され、その後、平成9年11月11日及び同19年10月9日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同20年10月1日に指定商品を第12類「船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),エアクッション艇,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」とする指定商品の書換登録がされたものである。

イ 引用商標2

登録第2264564号商標は、「ECS」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年10月22日登録出願、第9類「産業機械器具、その他本類に属する商品(但し、金属加工機械器具、土木機械器具、荷役機械器具、ミシン、冷凍機、冷却機、冷却筒、製氷機、冷却蒸発機、ガス冷蔵庫、火災報知機、盗難用警報器、鉄道信号機、てんてつ機を除く)」を指定商品として、平成2年9月21日に設定登録され、その後、商標登録の一部取消し審判により、指定商品中「事務用機械器具」についての登録を取り消すとの審決がされ、同7年5月30日にその審判の確定登録がされ、さらに、同12年8月29日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

ウ 引用商標3

登録第3326784号商標は、「ECS」の欧文字を横書きしてなり、平成7年1月25日登録出願、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車並びにその部品及び附属品,自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」を指定商品として、平成9年6月27日に設定登録され、その後、同19年4月17日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

エ 引用商標4

登録第4855595号商標は、「ECS」の欧文字を標準文字で表してなり、2003年5月2日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づくパリ条約第4条による優先権を主張して平成15年10月27日登録出願、第10類「癲癇の治療に使用する埋め込み型の医療用神経刺激器並びにその部品及び附属品」及び第44類「埋め込み型の神経刺激器を使用した癲癇の治療」を指定商品及び指定役務として、同17年4月8日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第6条第1項及び同第2項について

本願は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、商品の内容及び範囲が明確なものになった。

その結果、本願の指定商品は、商標法第6条第1項及び同第2項の規定の要件を具備するものとなった。

(2)商標法第4条第1項第11号について

ア 引用商標2及び4との類否について

本願商標は、その指定商品について、前記1のとおり補正された結果、引用商標2及び4の指定商品と類似する商品は、すべて削除されたと認められるものである。

したがって、本願商標が引用商標2及び4との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、解消した。

イ 引用商標1及び3との類否について

本願商標は、別掲のとおり、中央部に大きく肉太で表された「X」の欧文字とその下に該「X」の欧文字の幅と略同じ幅の大きさで表された「ECS」の欧文字とを二段に横書きしてなるところ、下段の「ECS」の欧文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に表されており、上段の「X」の文字部分と下段の「ECS」の文字部分とは、文字の大きさ及びその太さから受ける印象が大きく異なることから、視覚上分離して看取され得るものであり、また、その構成全体をもって特定の親しまれた意味を有する語とは認められず、加えて構成文字全体に相応して生ずる「エックスイーシーエス」の称呼も冗長であるから、これらを常に一体のものとしてのみ把握しなければならない格別の事情は見いだし得ない。

そして、構成中の「X」の文字部分は、一般にローマ字の1字若しくは2字が商品の型式・規格・品番等を表示するための記号・符号等として取引上普通に使用されている実情にあることからすれば、その記号・符号の一類型とみるのが相当であり、自他商品の識別力が無いか極めて弱い部分であるといわなければならない。

そうすると、本願商標は、特定の意味合いを有しない造語と認められる「ECS」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得ると認められるものであり、本願商標に接する取引者、需要者は、まとまりよく表された「ECS」の文字部分に着目し、これより生ずる「イーシーエス」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないと判断するのが相当である。

他方、引用商標1及び3は、「ECS」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「イーシーエス」の称呼を生じ、かつ、特定の観念を生じない造語というべきものである。

してみれば、本願商標と引用商標1及び3とは、観念において比較できないとしても、外観において「ECS」の綴り字を共通にし、さらに、「イーシーエス」の称呼を共通にする類似の商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品に含まれるものである。

ウ まとめ

以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、本願商標は構成中の「X」の文字から「エックス」の称呼を生じ、引用商標からは「イーシーエス」の称呼が生ずることから、互いに類似する商標ではない旨主張するが、前記認定のとおり、本願商標はその構成中の「ECS」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものであるから、これより「イーシーエス」の称呼が生ずること明らかであるから、請求人の主張は採用することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。