結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2009−300020(T2009−300020/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1811865号商標(以下「本件商標」という。)は、「エア」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和57年1月29日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年10月31日に設定登録され、その後、平成8年3月28日及び平成17年10月25日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成18年2月1日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」とする書換登録がされているものである。
請求人は、本件商標の指定商品中「化粧品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べている。
請求人の調査したところによれば、商標権者である被請求人が本件商標をその指定商品中の「化粧品」について使用している事実は発見できなかった。また、本件商標に係る登録原簿上、専用使用権及び通常使用権の登録もないところである。
したがって、継続して3年以上、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが上記指定商品について本件商標の使用をしていないと推認されるものであるから、本件商標の指定商品中「化粧品」についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1ないし第7号証を提出している。
(1)被請求人は、平成12年(2000年)4月5日に、株式会社資生堂(以下「資生堂」という。)との間で、本件商標について使用許諾契約を締結しており(乙第1号証)、その後、平成17年(2005年)1月17日に再契約をした(乙第2号証)。その契約は現在有効に成立している。
資生堂アメニティグッズ株式会社(以下「資生堂アメニティグッズ」という。)及び株式会社エフティ資生堂(以下「エフティ資生堂」という。)は、資生堂の連結子会社である(乙第3号証)。
(2)乙第4号証は、エフティ資生堂の「売上伝票」であり、年月日の欄には「060704」の表示があり、それが平成18年(2006年)7月4日に発行されたものであることは明らかである。また、その品名欄の1段目には「商品コード」として「4901872869206」の数字と、「品名」として「1200ハダスイ エアL」が記載されている。なお、末尾の「L」は、「Large」サイズの略称であって、識別機能を有しない文字である。
(3)乙第5号証及び乙第6号証は、資生堂アメニティグッズの「納品書」であり、右上の「売上年月日」の欄には「06/07/26」の表示があり、それが平成18年(2006年)7月26日に発行されたものであることがわかる。また、商品コード・品名の欄には、ともに「800ハダスイ エア」の表示がある。
(4)乙第7号証は、商品写真(正面図及び裏面図)であり、正面下段「肌水」の下方に独立して「エア」の片仮名文字が表されている。また、その裏面には、「イオンサプライミスト」の表示、「肌水エアL」の表示、「<化粧水>」の表示が3段に表され、中央やや下部には「1,200円(税抜)300g」の表示と「株式会社エフティ資生堂」の表示が住所とともに表示されている。なお、最下方右側にバーコードとともに「4901872869206」の数字が表されている。この数字は、上記乙第4号証の数字と同一である。
即ち、資生堂並びにその連結子会社である資生堂アメニティグッズ及びエフティ資生堂は、商標権者との間で、本件商標「エア」の使用許諾契約を締結し、本件商標の通常使用権者として、その「肌水」シリーズの1アイテムである、本件商標「エア」を付した商品「化粧水」を2種(150g:800円と300g:1,200円)製造、販売しているのである。
(5)次に、本件審判請求に係る指定商品は第3類「化粧品」である。これに対し、本件商標を使用する商品は、乙第5号証に示したとおり「化粧水」であって、第3類「化粧品」に属することは明らかである。
また、本件商標が商品「化粧水」について使用された証拠(乙第4号証ないし乙第6号証)は、予告登録日前3年以内に日本国内における事実に関するものである。
したがって、予告登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が請求に係る指定商品「化粧品」に包含される「化粧水」について、本件商標を使用しているものである。
よって、本件審判の請求は成り立たない。
(1)被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(ア)乙第1号証及び乙第2号証は、被請求人と資生堂との「契約書」であり、これによれば、被請求人は、本件商標について2000年4月5日から2010年4月4日まで資生堂に通常使用権を許諾している。
(イ)乙第3号証は、資生堂の「有価証券報告書」であり、これによれば、エフティ資生堂及び資生堂アメニティグッズは、資生堂の連結子会社である。
(ウ)乙第4号証は、取引先を「資生堂アメニティグッズ」とする「エフティ資生堂」の売上伝票の写しと認められるところ、その年月日欄には「06|07|04」と記載されており、商品コードとして「4901872869206」、品名として「890170」「1200ハダスイ エアL」、納品数量として「1440」の文字がそれぞれ記載されている。単価、金額及び合計の欄は、マスキングされている。この売上伝票は、上記年月日欄の記載からして、2006年(平成18年)7月4日に作成されたものといえる。
(エ)乙第5号証及び乙第6号証は、いずれも取引先を「南武産業株式会社」とする「資生堂アメニティグッズ」の納品書の写しと認められるところ、それぞれの売上年月日欄には「06/07/26」、納品書番号には「UA006478−1」及び「UA006479−1」と記載されており、商品コードとして「804650」、品名として「800ハダスイ エア」、納品数量として「3096」及び「432」の文字が記載されている。この納品書は、上記年月日欄の記載からして、2006年(平成18年)7月26日に発行されたものといえる。
(オ)乙第7号証は、商品「化粧水」の包装用容器を撮影した写真と認められるところ、1枚目の写真の包装用容器の正面下方部には、「イオンサプライミスト」、「肌水」及び「エア」の文字が三段横書きで表示されており、この「エア」の文字は、独立して自他商品の識別標識として認識され得るものであって、本件商標と社会通念上同一といえるものである。
また、2枚目の写真の包装用容器の裏面には、上方部に「イオンサプライミスト」、「肌水エアL」及び「<化粧水>」の文字が三段横書きで表示され、その下部に商品の内容、使用方法、取扱注意等の説明文や、「1,200円(税抜) 300g」、「株式会社エフティ資生堂」等の文字が記載され、さらに右下方にバーコードと共に「4901872869206」の数字が記載されている。
(2)上記(1)の認定事実によれば、資生堂、エフティ資生堂及び資生堂アメニティグッズは、本件商標に係る通常使用権者といえるものである。
そして、乙第7号証に示された商品は「化粧水」であって、その商品にバーコードと共に記載された数字は、乙第4号証の売上伝票に商品コードとして記載された数字と一致しており、乙第4号証の品名欄に記載された「1200ハダスイ エアL」は、乙第7号証に示された商品を指すものとみて差し支えないから、本件審判の請求の登録(平成21年1月23日)前3年の期間内である平成18年7月4日に、エフティ資生堂によって上記商品が販売されたものというべきである。
また、上記商品は、本件取消請求に係る「化粧品」の範疇に属する商品といえるものであり、それには、本件商標と社会通念上同一といえる商標が付されている。加えて、乙第4号証ないし乙第6号証に示す売上伝票及び納品書は、いわゆる取引書類というべきものであり、それぞれの品名欄に記載された「エア」の文字は、本件商標と社会通念上同一といえるものである。
なお、請求人は、上記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。
(3)以上を総合すると、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、請求に係る指定商品「化粧品」について、通常使用権者によって使用されていたものと判断するのが相当であるから、商標法第50条第1項の規定により、上記指定商品についての登録を取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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