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Trademark Appeal Case

不使用取消と商標の使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2009−300365(T2009−300365/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4101759号商標(以下「本件商標」という。)は、「CPAS」の欧文字を書してなり、平成8年2月20日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・農薬・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,計測器の貸与,超音波診断装置・その他の医療機械器具の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同10年1月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定役務中「第42類 医薬品・農薬・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」についての登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

本件商標は、その指定役務中「第42類 医薬品・農薬・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対して、弁駁していない。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第3号証(枝番を含む。)を提出した。

1 被請求人は、履歴事項全部証明書(乙第1号証)の目的の欄の第3項にも記載されているとおり、「臨床研究(審決注:「臨床試験」との記載は誤記と判断した。)、非臨床研究及びその検査分析に関する業務の受託、斡旋及びコンサルティング」、すなわち、「医薬品の検査分析」を主要な業務の1つとして行っている会社である。

2 被請求人が、本件商標「CPAS」を、本件取消審判に係る指定役務「医薬品・農薬・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」、より具体的には、被請求人が主要な業務の1つとして行っている「医薬品の検査分析」について本件審判の請求の登録前継続して3年以内に日本国内において使用していたことを、答弁書に添付した証拠を用いて具体的に説明し、立証する。

(1)被請求人は、本件商標「CPAS」を、被請求人の設計・作成及び保守に係るいくつかの電子計算機のプログラム、例えば、「PSAG−CP」(登録第4269725号商標)を用いて行う「薬物動態解析・生物学的同等性解析 治験支援システム」(以下「本件システム」という。)の業務全般に使用している。

乙第2号証は、被請求人の設計・作成及び保守に係る電子計算機のプログラム「PSAG−CP」(薬物動態解析・生物学的同等性解析用ソフトウェア)の使用説明書であるが、この電子計算機のプログラムは、被請求人の本件システムの業務全般に使用されるものであるため、本件商標「CPAS」を付している。

(2)被請求人が本件商標「CPAS」を使用している、被請求人の本件システムの業務は、電子計算機のプログラムの設計・作成及び保守に加え、上記のとおり、「医薬品の検査分析」にも及ぶものであるが、その具体的な事例を、乙第3号証の1ないし同3に挙げる。

乙第3号証の1は、被請求人が、自己の設計・作成及び保守に係る電子計算機のプログラム「PSAG−CP」を使用して行った「医薬品の検査分析」の解析報告書(報告日:平成20年3月20日)であり、この解析報告書には、被請求人の本件システムの業務全般に係るものであるため、本件商標「CPAS」を付している。

この解析報告書は、株式会社アイ・ディー・ディー(東京都港区在)を介して、「医薬品の検査分析」の委託者である某薬品会社に報告されているが、これらの業務に関する株式会社アイ・ディー・ディーの売上報告書(乙第3号証の2)(売上報告書の2)CROの項目が該当する。)、被請求人から株式会社アイ・ディー・ディーに対する請求書(乙第3号証の3)(乙第3号証の2の売上報告書の平成20年3月報告合計金額の3%が請求金額(項目:治験支援システム使用料)になる。)を併せて提出する。

(3)以上のことから、被請求人が、本件商標「CPAS」を、本件取消審判に係る指定役務「第42類 医薬品・農薬・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」、より具体的には、被請求人が主要な業務の1つとして行っている「医薬品の検査分析」について本件審判の請求の登録前継続して3年以内に日本国内において使用していることは明らかなものと思料する。

3 以上のとおり、本件審判請求は成り立たないものである。

第4 当審の判断

1 被請求人提出の乙各号証及び被請求人の主張によれば、以下の事実を認めることができる。

(1)乙第1号は、被請求人の「履歴事項全部証明書」であり、その目的の欄に「3.臨床研究、非臨床研究及びその検査分析に関する業務の受託、斡旋及びコンサルティング。」との記載がある。

(2)乙第2号証は、表題が「薬物動態解析・生物学的同等性解析」「治験支援システム(CPAS)(語尾の「S」の右上部に「(○の中に)R」の記号が表示されている。)」及び「PSAG−CP(語尾の「P」の右上部に「(○の中に)R」の記号が表示されている。)(以下いずれも「語尾に『R』」という。)」と三段に表示された使用説明書であり、表紙の下中央の黒地の菱形内には「ASMedica」「アスメディカ」との記載がある。

2頁目の上部中央に「治験支援システム(CPAS)(語尾に「R」)」及び「PSAG−CP(語尾に「R」)」の記載があり、その下に「目次」とあり、「第一章 概説」等の記載がある。

8頁目には、「第四章 解析事例」の項に「1.薬物動態解析事例」「2.生物学的同等性解析事例」の項目が設けられている。

最終頁の奥付には、「治験支援システム(CPAS)(語尾に「R」)」「PSAG−CP(語尾に「R」)」の記載があり、その下には「平成13年2月1日改訂 PSAG−CP使用説明書(第2版)」「発行所 株式会社アスメディカ」等の記載がある。

(3)乙第3号証の1は、上部中央に「治験支援システムCPAS(語尾に「R」)」と記載されている「解析報告書」であり、表紙の中央に「...(黒く塗りつぶされている。)(以下括弧書きを略して「...」という。)100mg錠の生物学的同等性試験」「治験番号:...」の記載があり、その下に「報告日:平成20年3月20日」「大阪市淀川区西中島4−4−11」「株式会社アスメディカ」の記載と押印がなされている。

2枚目は、上部中央に「治験支援システムCPAS(語尾に「R」)」「...100mg錠の生物学的同等性試験」と記載されている「予試験解析報告」であり、そこには「1.統計解析方法」等の項目が設けられている。そして、「2.血漿中アミオダロン濃度の薬物動態」の項目には、「...錠(標準製剤)または...100mg錠(試験製剤)を被験者20例に経口投与した後の・・・(中略)・・・両製剤投薬後の血漿中アミオダロン物濃度は・・・」との記載が、また、「3.生物学的同等性の予備検討」の項目には、「・・・この製剤の生物学的同等性を証明するには、一群例数11例、総数22例以上の被験者が必要であると考えられた。」との記載があり、最下部には「本資料は、...100mg錠の生物学的同等性試験(予試験)の結果に基づいて、私が作成したものに相違ありません。」「平成19年12月10日」「解析担当者 株式会社アスメディカ ○○○(個人名)」との記載と押印がなされている。

また、4枚目は、上部中央に「治験支援システムCPAS(語尾に「R」)」「...100mg錠の生物学的同等性試験」と記載されている「本試験解析報告」であり、その「1.統計解析方法」及び「2.血漿中アミオダロン濃度の薬物動態」の項目には、上述の2枚目とほぼ同様の内容が記載され、また「3.生物学的同等性の検討」の項目には、「このことにより、...100mg錠(試験製剤)と...錠(標準製剤)とは生物学的に同等な製剤であると判断された。」との記載があり、最下部には「本資料は、...100mg錠の生物学的同等性試験(本試験)の結果に基づいて、私が作成したものに相違ありません。」「平成20年3月20日」「解析担当者 株式会社アスメディカ ○○○(個人名)」との記載と押印がなされている。

これらの事実からすれば、乙第3号証の1は、本件取消請求に係る指定役務「医薬品・農薬・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」の範疇に含まれる「医薬品の検査分析」の報告書であって、被請求人が作成し、平成20年3月20日に報告されたものと認められる。

(4)乙第3号証の2は、報告日が平成20年3月31日付けの「株式会社アイ・ディー・ディー」から「株式会社アスメディカ」宛の「平成20年3月 売上報告書」であり、「2)CRO」(審決注:開発業務受託機関の略と判断した。)の欄の「内容」に、「CRF見本、統計解析計画書、統計解析業務、統計解析報告書、モニタリング」(審決注:CRFは症例報告書の略と判断した。)の記載があり、「平成20年3月報告合計」の欄には、「562,314,911円」の記載がある。

(5)乙第3号証の3は、平成20年3月31日付けの被請求人「株式会社アスメディカ」から「株式会社アイ・ディー・ディー」宛の「請求書」であり、商品名の欄に「治験支援システム使用料 (平成20年3月)」とあり、その金額の欄に「16,869,447」との記載がある。そして、この金額は,請求人が主張する「乙第3号証の2の「平成20年3月報告合計」の金額(562,314,911円)の3%」に相当する金額である。

2 上記において認定した事実を総合してみれば、乙第3号証の1の報告書は、平成20年3月頃に「株式会社アイ・ディー・ディー」を介してある製薬会社に報告されたものと判断するのが相当である。

そうとすれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前(登録日は平成21年4月17日)3年以内に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、本件取消請求に係る指定役務「医薬品・農薬・化粧品又は食品の試験・検査又は研究」の範疇に含まれる「医薬品の検査分析」について使用していたと認め得るところである。

そして、請求人は、上記第3の被請求人の答弁に対し、何等弁駁するところがない。

3 以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、取消請求に係る指定役務中の「医薬品の検査分析」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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