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結論

勝訴(請求認容)

商標「RELARIS」と「ILARIS」の語頭音の称呼類似性(第4条第1項第11号|審判異議2008−900309(T2008−900309/J7))

審判番号
異議2008−900309(T2008−900309/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「RELARIS」引用商標「ILARIS」
争点(論点)
語頭音の称呼類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第5類
最終結論
登録取消(勝訴(請求認容))

この審決(審判異議2008−900309(T2008−900309/J7)・異議)は、本件商標「RELARIS」と引用商標「ILARIS」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「語頭音の称呼類似性」です。指定商品・役務は第5類に属します。特許庁は「登録第5134314号商標の商標登録を取り消す」と判断しました(登録取消)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5134314号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5134314号商標(以下「本件商標」という。)は、「RELARIS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年11月19日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同20年4月21日に登録査定、同年5月9日に設定登録されたものであり、その商標権は、商標権抹消登録申請書が同21年3月19日に受付けられ、登録の抹消がなされたものである。

2 引用商標

(1)登録異議申立人「ノバルティス アクチェンゲゼルシャフト」(以下「申立人ノバルティス」という。)の引用する登録商標は、次のア及びイのとおりである。

ア 登録第4761058号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ILARIS」の欧文字と「イラリス」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、平成12年4月25日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同16年4月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

イ 国際登録第905871号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ILARIS」の欧文字を書してなり、2007年(平成19年)4月27日に国際商標登録出願(事後指定の日)、第5類「Pharmaceutical preparations, vaccines, pharmaceutical preparations for diagnostic use.」(薬剤,ワクチン,診断用薬剤)を指定商品として、平成20年4月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである(以下、引用商標1と引用商標2とを合わせ「引用商標」という。)。

(2)登録異議申立人「ラボラトリーズ アルミラル,エス.エイ.」(以下「申立人ラボラトリーズ」という。)の引用する国際登録第899381号商標(以下「引用商標3」という。)は、「BRETARIS」の欧文字を書してなり、2006年(平成18年)9月12日に国際商標登録出願、第5類「Pharmaceutical preparations.」(薬剤)を指定商品として、平成19年11月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議申立ての理由(要点)

(1)申立人ノルバティスは、本件商標は、引用商標と外観及び称呼において紛らわしい類似の商標であり、指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。

(2)申立人ラボラトリーズは、本件商標は、引用商標3と称呼及び外観において紛らわしい類似の商標であり、指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

4 本件商標の取消理由

商標権者に対して、平成21年3月17日付け取消理由通知書で通知した本件商標の取消理由は、要旨次のとおりである。

ア 本件商標は、「RELARIS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成19年11月19日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品とするものである。他方、引用商標1は、「ILARIS」の欧文字と「イラリス」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、平成12年4月25日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品とするものであり、また、引用商標2は、「ILARIS」の欧文字を書してなり、2006年10月30日に国際登録、第5類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とするものであり、その商標権はいずれも現に有効に存続しているものである。

イ 本件商標から生じる「リラリス」の称呼と、引用商標から生じる「イラリス」の称呼を比較すると、両者は、共に4音構成からなり、第1音において「リ」と「イ」の差異を有するが、第2音以下の各音を共通にするものである。

そして、相違する「リ」と「イ」の音は、両唇を横に開き発音され、舌面位置の高い小開き母音「i」を共通にするものであって、極めて近似する音として聴取されるものであるから、たとえ称呼の識別上重要な位置をしめる語頭音であるとしても、この差異が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいとはいい難く、両者は、これをそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調・語感が相似たものとなり、互いに聴き誤るおそれがあるものといわなければならない。

ウ してみれば、本件商標は、引用商標と外観において相違し、観念において比較できないとしても、称呼において相紛らわしい類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品「薬剤」は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品と認められる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

5 商標権者の意見

商標権者は、上述4の取消理由に対して、所定の期間を経過するも何ら意見を述べていない。

6 当審の判断

本件商標についてした先の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、他の申立ての理由について判断するまでもなく、同法第43条の3第2号の規定により取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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