Trademark Appeal Case
図形商標の類似性と混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900245(T2009−900245/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5216522号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成20年9月22日に登録出願、第12類「書類粉砕車,廃発泡スチロール減容再生車,起震車,消防車を兼用する救急車,給水車,牽引車,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー」を指定商品として、同21年3月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、次の2件であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。)。
ア 登録第709604号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和40年6月25日に登録出願、第12類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同41年6月10日に設定登録、その後、4回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、また、平成18年3月22日に指定商品を第12類「船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),エアクッション艇,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」とする指定商品の書換登録がされたものである。
イ 登録第2681024号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成4年3月5日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同6年6月29日に設定登録、その後、商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、同17年8月24日に指定商品の書換登録があった結果、第12類「荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),落下傘,乗物用盗難警報器,陸上の乗物用の機械要素」を始めとする第6ないし第9類、第11類、第15ないし第17類、第19ないし第21類、第26類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とするものである。
(2)理由の要点
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、外観及び観念において、引用商標と類似することが明らかなものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により、その登録は取り消されるべきものである。
イ 商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人が1955年、自己の名称である「MOTOROLA(モトローラ)」の頭文字「M」をモチーフに、「M」の文字の二つの頂点をして「二つの向上心に燃え上がっているような三角形の頂点が、市場のリーダーとしてこれから発展していく会社の展望の象徴」するものとして考案したブランドロゴであり、今日に至るまで世界中で継続的かつ高頻度に使用されてきた。その結果、引用商標が出願された平成20年9月22日の時点において、すでに我が国において、申立人の業務に係る商品を表示する商標として極めて広く認識されていたことは明らかである。
してみれば、「『M』をモチーフにしたデザインを内包した円図形」という特徴を有し、本件商標と構成の軌を共通にする引用商標が、申立人とは、法律上又は経済上何らの関係も有しない本件権利者により、本件指定商品に使用されると、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるといわざるを得ない.
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により、その登録は、取り消されるべきものである。
(3)申立人は、証拠方法として、甲第1ないし第13号証(枝番を含む。)を提出している。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲(1)に示したとおりの幾何図形よりなるものであるのに対し、引用商標は、別掲(2)及び(3)に示したとおりの幾何図形よりなるものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、両商標は、特に観念の生じない幾何図形よりなるものであるから、いずれも特定の称呼・観念は生じないものである。
次に、外観上よりみるに、本件商標は、ほぼ二重線のだ円輪郭内に、二重線で表した左傾斜の二つの山を二重に重ねた図形を左開始点、右開始点及び頂点の3点を輪郭に接するように配してなり、立体的な視覚的印象を与えるものであるのに対し、引用商標は、一本の正円輪郭内に下を丸くカットした黒塗り三角形状図形二つを左右対称に配してなり、平面的な視覚的印象を与えるものであるから、比較的簡単な構成要素からなる両商標にあっては、その構成の差が両者の視覚的印象に与える影響は大きく、これを時と処を異にして離隔的に観察するも、外観において相紛れるおそれはないものといえる。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において受ける印象が異なり、称呼及び観念については比較すべきところがないから、何ら相紛れるところのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、甲第4ないし第13号証を挙げて述べるところがあるが、引用商標が携帯電話等に使用された結果、その著名性が認められるとしても、本件商標と引用商標とは、上記(1)認定のとおり、何ら相紛れるところのない別異の商標であるから、これをその指定商品について使用しても、申立人又は申立人と経済的・組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく、商品の出所について誤認・混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)結び
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。