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Trademark Appeal Case

要部類似と混同

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900273(T2009−900273/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5221572号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5221572号商標(以下「本件商標」という。)は、「Mon jardin secret belju ane mone 」の欧文字を横書きしてなり、平成20年7月8日登録出願、第35類「かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同21年3月6日登録査定、同年4月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要旨

(1)商標法第4条第1項第11号について

ア 引用商標

(ア)国際登録第765931号(以下「引用商標1」という。)

「JARDIN SECRET」の欧文字を横書きしてなり、2001年(平成13年)4月3日に国際商標登録出願、第24類、第25類及び第27類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成14年6月7日に設定登録されたものである。

(イ)国際登録第770198号(以下「引用商標2」という。)

「JARDIN SECRET」の欧文字を横書きしてなり、2001年1月30日フランス国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2001年(平成13年)7月9日に国際商標登録出願、第3類、第4類、第18類及び第21類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成14年7月19日に設定登録されたものである。

イ 本件商標は、引用商標1及び2と類似する商標であって、引用商標1及び2に指定商品と類似する役務について使用するものである。

(2)商標法第4条第1項第7号、同第10号及び同第15号について

ア 引用標章及びその周知著名性について

引用標章は、「Jardin Secret」の欧文字からなり、少なくとも「ベッド用リネン製品、タオル類」について使用されているものである。

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、1858年にフランスで創業以来、現在に至るまで家庭用リネンの業界において指導的地位を占め、フランスのみならず、特にイタリア、スペイン、中東諸国において国際ブランドに発展させた(甲第5及び第6号証)。申立人は、イタリアンの繊維グループであるZucchi社のグループになっているが、同グループは、3億百万ユーロの売上げであり、引用標章のほかに「DESCAMPS」などの有名ブランドを有し、家庭用リネン製品の製造輸出業者として欧州でのトップ地位を占め、世界中の368店舗の単独ブランド店又はフランチャイズ店に製品を輸出ている。そして、現在では、「JARDIN SECRET」で検索すると、多くのショッピングサイトやレビューサイトがヒットし(甲第7号証)、日本語によるショッピングサイト(甲第8号証)及びそのサイトを推薦紹介するサイト(甲第9号証)も存在する。また、観光客向けのブログサイトで紹介されているパリの有名百貨店(Galeries Lafayette)の取扱いブランドに引用標章も含まれている(甲第10及び第11号証)。

イ 1)本件商標と引用標章は,要部を共通にする類似の商標であり、2)引用標章は、フランスの家庭用リネンブランドとして高い著名性を有し、3)独創性の高いといえるものであり、4)引用標章に係る家庭用リネンと本件指定役務とは、極めて密接な関連性を有し、5)家庭用リネン製品は日常汎用的な商品であって、その対象とする一般需要者・取引者の注意力の基準は必ずしも高くないといえる。

以上の事情に照らせば、他人が本件商標をその指定役務に使用するときは、その取引者及び需要者において、申立人の業務に係る役務ではないかと混同を生じるおそれがあり、又は申立人と何らかの関係にある営業主の業務に係る役務ではないかという広義の混同を生ずるおそれがある。

更には、本件商標は、需要者・取引者の間に広く認識されている引用標章と類似するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当するのみならず、かかる類似の商標を使用することにより公の秩序を害するおそれもあり、また、使用することについて申立人の承諾を得ていないことから、同条第7号にも該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「Mon jardin secret belju ane mone 」の欧文字よりなるところ、その構成は、まとまりよく一体的に表してなるものであり、また、これより生ずる「モンジャーディンシークレットベルジュアネモネ」の称呼も一連に称呼し得るものであり、さらに、構成中の「secret」以外の文字は、特定の意味合いを有する語として我が国で知られているものではないし、中間に位置する「jardin secret」の文字部分のみが看取されるというべき特段の事情も認められない。

そうとすると、本件商標は、構成全体をもって一体不可分の商標として認識されるものというべきであるから、その構成文字より「モンジャーディンシークレットベルジュアネモネ」の称呼のみを生じ、格別の観念を生じないものと認められる。

これに対し、引用商標1及び2は、いずれも「JARDIN SECRET」の欧文字よりなるから、「ジャーディンシークレット」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと認められる。

そこで、本件商標と引用商標1及び2との類否について検討するに、まず外観においては、本件商標は、前記のとおり、構成全体が一体不可分の商標であるから、引用商標1及び2とは、外観上相紛れるおそれはない。

次に、称呼についてみてみるに、本件商標から生じる「モンジャーディンシークレットベルジュアネモネ」の称呼と引用商標1及び2から生ずる「ジャーディンシークレット」の称呼とは、音数及び音構成に顕著な差異を有するものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても相紛れるおそれはないというべきである。

さらに、前記したとおり、本件商標及び引用商標1及び2は、いずれも造語と認められるから、観念上比較することができない。

してみれば、本件商標と引用商標1及び2は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標であるといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第7号、第10号及び同第15号該当性について

申立人が提出する引用標章の周知著名性に係る証拠についてみてみると、甲第5号証は、申立人のウェブサイトであり、甲第6号証は、フランス語により記載された申立人の2009−2010年カタログである。

また、甲第7号証は、「bedding jardin secret」をキーワードに検索したGoogleの検索結果であるが、検索されているものは、甲第8号証として提出された引用標章に係る日本語によるショッピングサイト以外はいずれも欧文字によるサイトであり、甲第9号証は、甲8号証のサイトがリンクされているインポート雑貨通販のサイトであり、甲第10号証は、フランスの百貨店「Galeries Lafayette」が紹介されているフランス旅行情報のサイトであり、甲第11号証は、同百貨店が引用標章に係る商品を取り扱っていることが記載されている当該百貨店のウェブサイトであるところ、これらの証拠によっては、引用標章が家庭用リネンに使用されていることは認め得るとしても、我が国の需要者に広く知られているとまでは認めることができない。

してみれば、引用標章は、需要者に広く知られているとはいえず、本件商標と引用標章は、前記(1)のとおり、相紛れるおそれのない別異の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しないし、また、これをその指定役務に使用したとしても、これに接する需要者が申立人の使用する引用標章を想起又は連想して、当該役務を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないから、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

さらに、本件商標を使用することが公の秩序に反するとはいうことができない。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、本件登録異議申立に係る役務の登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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