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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「KAMAとAYURVEDAの類否」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2009−2372(T2009−2372/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2009−2372(T2009−2372/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「アーユルヴェーダ」
争点(論点)
KAMAとAYURVEDAの類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2009−2372(T2009−2372/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「アーユルヴェーダ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「KAMAとAYURVEDAの類否」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「KAMA」の欧文字と「AYURVEDA」の欧文字を上下二段に書してなり、第3類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年6月28日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同20年4月28日受付の手続補正書により、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」及び第44類「美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録商標は、次のとおりであり、現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2724214号商標(以下「引用商標1」という。)は、「アーユルヴェーダ」の片仮名文字と「AYURVEDA」の欧文字を上下二段に書してなり、平成2年7月6日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年11月20日に設定登録、その後、同20年7月29日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに同年12月17日に指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第3342602号商標(以下「引用商標2」という。)は、「アーユルベーダ」の片仮名文字と「AYUR VEDA」の欧文字を上下二段に書してなり、平成5年8月30日に登録出願、第42類「血圧測定,血圧計の貸与」を指定役務として、同9年8月29日に設定登録され、その後、同19年5月29日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(3)登録第4681916号商標(以下「引用商標3」という。)は、「生活の木」の文字、「AYURVEDA」の欧文字及び「アーユルヴェーダ」の片仮名文字を三段に書してなり、平成14年3月7日に登録出願、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催」及び第44類「美容,理容,入浴施設の提供,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,栄養の指導,動物の飼育,動物の治療,植木の貸与,農業用機械器具の貸与,漁業用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,芝刈機の貸与」を指定役務として、同15年6月13日に設定登録されたものである。

(4)登録第5253368号商標(商願2007−30946号)(以下「引用商標4」という。)は、「Kahma」の欧文字を書してなり、平成19年4月2日に登録出願、第35類「かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,畳類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は 卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,建築材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同21年7月31日に特例商標として設定登録されたものである。

(5)登録第5253372号商標(商願2007−30950号)(以下「引用商標5」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成19年4月2日に登録出願、第35類「かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,畳類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,建築材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同21年7月31日に特例商標として設定登録されたものである。

(6)国際登録第892529号商標(以下「引用商標6」という。)は、「CARMA」の欧文字を書してなり、平成18年3月2日に国際商標登録出願、第29類「Cocoa butter, milk drinks with a pre-dominant milk ratio, in particular flavoured and caffeinated mixed milk drinks; food supplements based on proteins, fats, fatty acids, polyphenols, with the addition of vitamins, minerals, trace elements, either separately or in combination, in the form of tablets, capsules, powder or liquid.」及び第30類「Cocoa and cocoa powder, in particular instant powder, drinks in powder form containing cocoa; cocoa and chocolate drinks; coffee; tea; flavouring agents (vegetable), except for essential oils and seasonings for foodstuffs, especially seasoning mixes and flavouring agents for beverages; food supplements based on carbohydrates, fibres, with the addition of vitamins, minerals, trace elements, either separately or in combination, in the form of tablets, capsules, powder or liquid.」を指定商品として、同20年12月12日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1ないし3との類否について

本願商標は、上段に「KAMA」の文字を、下段に「AYURVEDA」の文字を配した構成よりなるところ、その構成中、上段の「KAMA」の文字部分は、下段の「AYURVEDA」の文字部分に比べ、顕著に大きく書されているものであるから、上段の文字部分と下段の文字部分とは、視覚上分離して看取され得るものである。

そして、上段の「KAMA」の文字は「愛欲の神」等の、下段の「AYURVEDA」の文字は「インドの伝承医学」等の意味をそれぞれ有するものであるが、両語を合わせて一連の熟語として特定の意味合いを有するものともいい難く、その他、両者が常に一体不可分のものとしてのみ、認識、把握されなければならない格別の事情も見いだせないものである。

そうすると、本願商標は、上段、下段の各文字がそれぞれ独立して自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものであるというのが相当であるから、その構成全体から生ずる「カーマアーユルヴェーダ」の称呼の他に、上段の「KAMA」の文字部分に相応して、「カーマ」の称呼及び「愛欲の神」等の観念、あるいは、下段の「AYURVEDA」の文字部分に相応して、「アーユルヴェーダ」の称呼及び「インドの伝承医学」等の観念を生ずるものということができる。

これに対して、引用商標1ないし3は、その構成上、「アーユルヴェーダ」「AYURVEDA」「AYUR VEDA」の文字に相応して、「アーユルヴェーダ」の称呼及び「インドの伝承医学」等の観念を生ずるものである。

してみれば、本願商標と引用商標1ないし3は、「アーユルヴェーダ」の称呼及び「インドの伝承医学」等の観念をそれぞれ共通にするものであり、外観においては、欧文字部分の「A」「Y」「U」「R」「V」「E」「D」「A」の各文字及び文字列を共通にするものであるから、外観上近似し、本願商標と引用商標1ないし3は、類似する商標であるというべきである。

また、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標1ないし3の指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務を含むものである。

(2)本願商標と引用商標4ないし6との類否について

本願商標は、上記(1)で述べたとおり、その構成中「KAMA」の文字部分に相応して、「カーマ」の称呼を生ずるものと認められる。

これに対して、引用商標4及び5は、その構成上、「Kahma」の文字に相応して、「カーマ」の称呼を生ずるものと認められ、引用商標6は、「CARMA」の文字に相応して、「カーマ」、「カルマ」の称呼を生ずるものと認められる。

そして、引用商標4ないし6は、いずれも特定の語義を有しない造語と認められる。

してみれば、本願商標と引用商標4ないし6は、外観においては相違し、観念においては引用商標4ないし6がいずれも特定の語義を有しない造語と認められるから、比較することができないとしても、称呼において「カーマ」の称呼を共通にするものであり、互いに相紛らわしく、本願商標と引用商標4ないし6は、類似する商標であるというべきである。

また、本願商標の指定商品及び指定役務は、引用商標4ないし6の指定商品及び指定役務と類似の商品を含むものである。

(3)まとめ

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、過去の登録例の判断に拘束されることなく、個々の事案に即して当該出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであり、また、請求人の挙げた登録例は、対比する商標の構成や指定商品等を異にする事案であって、本件における判断の基準とするのは必ずしも適切ではないから、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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