1 本願商標
本願商標は、「びんちょう」の文字を標準文字により表してなり、第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年5月2日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における同20年12月4日差出しの手続補正書によって補正された結果、第29類「食用油脂,乳製品,加工野菜及び加工果実,活性炭・木炭・備長炭を主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・液状・ペースト状・カプセル状の加工食品」及び第30類「木炭の粉末入り米粉を主原料としたパン,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,粉炭を混合した食用粉類,その他の食用粉類」となったものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『備長炭の略』の意味合いを表す『びんちょう』の文字を標準文字で表してなるから、指定商品中の『粉炭を混合した商品,炭を主原料とする商品』との関係において、『備長炭の粉炭を混合した商品,備長炭を主原料とする商品』の意味合いを容易に理解させるものであるから、これを本願指定商品中『備長炭の粉炭を混合したこんにやく,備長炭の粉炭を混合した豆腐,備長炭の粉炭を混合したカレー・シチユー又はスープのもと,備長炭を主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・液状・ペースト状・カプセル状の加工食品,備長炭の粉末入り米粉を主原料としたパン,備長炭の粉炭を混合したうどんの麺,備長炭の粉炭を混合した穀物の加工品,備長炭の粉炭を混合したぎょうざ,備長炭の粉炭を混合したしゅうまい,備長炭の粉炭を混合したたこ焼き,備長炭の粉炭を混合した食用粉類』に使用しても、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記以外の炭を使用した商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「びんちょう」の文字を書してなるところ、該文字構成及び本願の指定商品との関係においては、直ちに原審説示の意味合いを認識させるものとはいい難いものである。
また、当審において職権をもって調査するも、「びんちょう」の文字が、その指定商品の品質・原材料等を表示するものとして、取引上一般に使用されているという事実を見出すことはできなかった。
そうすると、本願商標を構成する文字からは、取引者、需要者をして、商品の品質等を直接的かつ具体的に表示するものとして認識させるとは言い難いものである。
してみると、本願商標は、商品の品質を表すものとして認識され得るものではなく、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものということはできない。
その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。