結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2009−890065(T2009−890065/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4844364号商標(以下「本件商標」という。)は、「Twiggy」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年3月17日に登録出願、第12類「航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー」を指定商品として、同17年2月3日に登録査定、同年3月11日に設定登録されたものである。
請求人は、結論と同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第30号証を提出した。
(1)本件商標に請求人の芸名が含まれることについて
本件商標は、「Twiggy」の欧文字を標準文字で横書きした構成からなり、請求人の芸名は、欧文字綴りにするときは「TWIGGY」ないし「Twiggy」である。
よって、本件商標と請求人の芸名とは同一であって、本件商標に請求人の芸名が含まれることは明白である。
(2)「Twiggy」が請求人の著名な芸名であることについて
「Twiggy」が請求人の著名な芸名であることは、本件商標と同じ「TWIGGY」よりなる別の商標(登録第4613097号)に関する無効審判事件(無効2007−890164:甲第3号証)において、「請求人の芸名は、本件商標の登録出願時においてもなお、我が国のファッション関連の需要者のみならず、一般の需要者の間においても、広く認識されていたものとみるのが相当であって、その著名性は、本件商標の査定時(平成14年9月3日)にも継続していたものということができる。」旨判断した事実より明らかである。
さらに、同じく「TWIGGY」よりなる商標に関しての商標登録第4520099号無効審判事件(無効2006−89157)、商標登録第4499194号無効審判事件(無効2006−89116)、商標登録第4499195号無効審判事件(無効2006−89117)、商標登録第4499193号無効審判事件(無効2006−89115)においても、特許庁は「TWIGGY」が請求人の著名な芸名であることを認めており、各審決はいずれも確定している。
そうすると、「TWIGGY」の文字は、請求人の芸名として、本件商標の登録出願時はもとよりその登録査定時において著名なものであったこと、上記の各審決から明白であるから、本件商標は、請求人の著名な芸名と同一の綴り字よりなるものであって、他人の著名な芸名を含む商標である。
(3)請求人の承諾の不存在
被請求人は、本件商標を登録出願するにあたり、請求人の承諾を得ていない。
以上のとおり、本件商標は、他人の著名な芸名を含む商標であり、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすべきものである。
被請求人は、請求人の前記第2の主張に対し何ら答弁をしていない。
(1)請求人の提出に係る証拠(甲第4号証ないし甲第30号証)及びその主張の全趣旨によれば、請求人「レズリー・ホーンビー」は、1966年にファッションモデルとしてデビューし、細くやせた肢体と短く切り込んだボーイッシュな髪型にミニスカートという、かつてなかったファッションスタイルにファッション業界の注目を集め、フランスの「エル」、イギリス、アメリカの「ヴォーグ」等世界的に著名なファッション雑誌に登場したこと、また、同人の身体の特徴から、「小枝のような、ほっそりした」などを意味する「Twiggy」なる愛称も、請求人の芸名として、ファッション業界において一躍知れわたるようになったこと、我が国においても、請求人が1967年に来日したことを契機に、請求人の細くやせた肢体と短く切り込んだボーイッシュな髪型にミニスカートいうファッションスタイルが若い女性の間で大いに受け入れられ、瞬く間にミニスカートが大流行し、そのファッションスタイルを請求人の芸名である「Twiggy」から採った「ツイギールック」などと称し、頻繁に使用されたこと、また、請求人は、1967年に来日した際に、被服メーカーの東洋レーヨン株式会社、菓子メーカーの森永製菓株式会社、自動車メーカーのトヨタ自動車工業株式会社などとスポンサー契約を締結し、その宣伝広告に請求人の肖像写真とともに「トゥイギー」の文字が使用されたこと及びその滞在期間中、請求人に関する種々の記事が「トゥイギー」の名のもとで女性週刊誌を賑わしたこと、その後、請求人は、女優として活動する傍ら、自伝「ツイッギー・・・・・・黒と白の中で」(1997年刊)がベストセラーとなり、1998年末には文庫化されたこと、また、60年代の際だったファッションモデルとして1998年以降もファッション雑誌にしばしば取り上げられているばかりでなく、1960年代のファッションスタイルの復興などの動きに伴い、ファッション業界で再度脚光を浴びたこと、2004(平成16)年3月の再来日の際にも、種々のマスコミに取り上げられたこと、などが認められる。
(2)前記(1)で認定した事実を総合すると、請求人の芸名である「Twiggy」及びその片仮名表記である「ツイギー」、「トゥイギー」、「ツイッギー」等は、ミニスカートを着用する肢体の細いファッションモデルというイメージと強固に結びつき、1960年代の後半以降、我が国のファッション関連の商品分野の需要者のみならず、一般世人の間にきわめて強い印象を与えたものであることが認められる。
さらに、当時、爆発的に流行したミニスカートというファッションスタイルは、その後、我が国において定着し、ファッションスタイルの一類型として確立されたことや1998年頃に、1960年代のファッションスタイルが再認識されたことなどともあいまって、請求人の芸名は、本件商標の登録出願時においてもなお、我が国のファッション関連の需要者のみならず、一般の需要者の間においても、広く認識されていたものとみるのが相当であって、その著名性は、本件商標の査定時(平成17年2月3日)にも継続していたものということができる。
本件商標は、前記第1のとおり、「Twiggy」の欧文字を書してなるものであり、該「Twiggy」の文字は、前記1で認定したとおり、請求人の芸名として、本件商標の登録出願時はもとよりその登録査定時においても、著名なものであったと認め得るものである。
そして、本件商標の登録査定時において、請求人が被請求人(商標権者)に対し、本件商標の登録出願について、承諾を与えたと認めるに足る証拠は見いだせない。
そうすると、本件商標は、請求人の著名な芸名である「Twiggy」と同一の綴り字よりなるものであるから、他人の著名な芸名を含む商標というべきであり、請求人による承諾を得て商標登録を受けたものではない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものである。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号に違反してされたものであるから、同法第46条第1項の規定により、無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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