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Trademark Appeal Case

商標の周知性と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900214(T2009−900214/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5212149号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第5212149号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成20年6月27日に登録出願、第5類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同21年2月2日登録査定、同年3月6日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第5196792号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成20年6月2日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成21年1月16日に設定登録されたものである。

(2)登録異議申立ての理由(要点)

本件商標は、下記アないしウの理由により、指定商品中第25類の全指定商品について、その登録は取り消されるべきものであると述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第51号証(枝番号を含む。)を提出した。

ア 商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、申立人が有する世界的に著名な3本線を基調とした商標であり、その構成は申立人の商品出所表示として広く認識されている申立人の商標の特徴的な3本線の構成からなる波形3本線3つからなるもので、申立人の取り扱いに係る商品と同一又は類似の商品に使用されるものである。したがって、本件商標が指定商品に使用された場合には、取引者、需要者は、申立人の商品識別標識として著名な3本線の図柄の部分に注意を惹きつけられ、引用商標及び申立人を想起し、申立人の業務に係る商品と出所混同を生じるおそれがある。

イ 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用商標の図柄をそのまま3つ併用しただけに過ぎないものであり、引用商標に類似し、かつ、引用商標の指定商品と同一の指定商品についても使用されるものである。

ウ 商標法第4条第1項第7号について

本件商標の登録及び使用は、申立人の有する世界的に著名な3本線を基調とした商標の著名性にフリーライドして不当に利益を得ようとするもので、その出所表示力を毀損、希釈化し、引用商標の経済的価値を低下させ、申立人に精神的、経済的な損害を及ぼすものであり、社会一般の道徳観念、公正な取引秩序の維持を旨とする商標法の精神、さらには国際信義に反するものであるから、本件商標は公の秩序を害するおそれがある。

3 当審の判断

(1)引用商標の周知性について

申立人提出の証拠によれば、引用商標が別掲(3)のとおりの態様で使用されていることが認められる。本件商標は常に申立人の代表的で周知著名な商標である別掲(3)の左側の図形と共に表示されているものであり、全証拠を総合しても、引用商標がそれ自体で、需要者間に広く認識されるに至っているものであるとまで認めることはできないものであり、さらに、3本の波状線からなる商標が、その態様如何にかかわらず、申立人の業務に関連あるものとして需要者間に広く認識されるに至っていると認め得る証拠は見あたらない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)のとおり、仮想垂直線に対し、ほぼ45度右下がりに傾斜させた同じ幅の波状線をほぼ等間隔で3本配した図形の左下に、これと同様の波状線3本をさらに右下がりに配し、その右側に同様の波形3本線をほぼ45度右上がりに配し、全体がまとまりよく表わされているものである。

そして、本件商標は、その構成中、波形の3本線の図形部分のみを分離抽出し取引に資されるとすべき理由はみいだせないものである。

そうとすれば、本件商標は全体が一体不可分のものであって、特定の称呼、観念を生じさせないないものといわなければならない。

一方、引用商標は、別掲(2)のとおり、中央部で細くなった波状線3本を水平方向にほぼ等間隔に配した標章からなるものであり、これよりは、特定の称呼、観念を生じさせないものである。

そこで、本件商標と引用商標との外観についてみると、両者は、その構成態様から明らかに区別し得るものである。なお、引用商標と本件商標の波線状3本の図形部分との比較においても、前者は線の幅が一定であるのに対し、後者は中央部が極端に細くなっている点で相違するものである。

また、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念について比較し得えないものであるから、称呼及び観念上相紛れるおそれはない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

引用商標が周知でないことは、上記(1)のとおりであって、また、本件商標が引用商標と非類似の商標であることは上記(2)のとおりであり、さらに本件商標が引用商標や甲第25号証ないし甲第38号証の申立人所有の登録商標と関連付けて看取される事情は見いだせない。

してみれば、本件商標は、これを指定商品に使用しても、取引者、需要者が当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(4)商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、その構成自体において、公序良俗を害するおそれがないことは明らかである。そして、本件商標が引用商標に依拠して採択された等の事情を認めることはできず、また、他に出願の経緯等で著しく社会的妥当性を欠き、あるいは、国際信義に反するもの等と判断すべき理由はみいだせない。

したがって、本件商標は、公序良俗を害するおそれがある商標に当たらないから、商標法第4条第1項第7号に該当しない。

(5)まとめ

以上のとおり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品について商標法第4条第1項第7号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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