Trademark Appeal Case
「コフレ」の記述性と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900426(T2009−900426/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5255205号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成19年6月7日に登録出願され、第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同21年7月15日に登録査定、同年8月7日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標を構成する「ル(Le)」の語は、フランス語の定冠詞であり、「コフレ(Coffret)」の語は、「小箱」を意味するフランス語であるが、「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を取り扱う化粧品業界にあっては、「コフレ(Coffret)」の語が、「記念コフレ」、「クリスマスコフレ」、「限定コフレ」、「ボディケアコフレ」の例に見られるような、「ポーチ等に入った何点かのアイテムからなるセット商品」を表す語として普通に使用されていることから、当該指定役務の取扱商品の品質を表す語であり、取扱商品の説明等において普通に使用され認識されているものである。本件商標は、このような、「コフレ(Coffret)」の語に単に定冠詞「ル(Le)」をつけたにすぎないものであることから、何人も本件商標からは、「ポーチ等に入った何点かのアイテムからなるセット商品」を直感するものであることは明白なところである。
すなわち、本件商標は、これをその指定役務中、「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に係る取扱商品に使用するときは、単に取扱商品の品質を表す標章にすぎないものであって、これを当該小売等役務に使用しても自他役務の識別力を発揮するものではないから、本件商標は、これを当該指定役務に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標であって、商標法第3条第1項第6号に該当するものである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、「ル・コフレ」の片仮名文字及び「Le Coffret」の欧文字よりなるところ、「ル(Le)」の語は、フランス語の定冠詞であり、「コフレ(Coffret)」の語は、「小箱」を意味するフランス語であることが認められる。
そして、申立人の提出した証拠によれば、各種の化粧品をセットにしてポーチなどに詰め合わせた商品を「コフレ」と称している事実は認められるものの、それらは、話題の化粧品やお試しサイズの化粧品をセットにして販売するキャンペーン用商品であって、「記念コフレ」、「クリスマスコフレ」、「ボディケアコフレ」などと他の語と結びつけて使用されているものであり、また、詰め合わせられている商品も多彩であるから、「コフレ」の文字が化粧品等の商品の特徴、セールスポイントを端的に示すために広く使用されているとは認めることができない。
そうとすれば、「コフレ」が「小箱」を意味する語として知られていることをも併せ考慮すると、本件商標は、化粧品等の商品については、商品の品質等を表すものとして認識される場合があるとしても、登録異議申立てに係る役務「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用された場合に、直ちに当該役務において取り扱われる商品の品質を表し、当該役務の質を表示するものとして認識されるとはいうことができない。
してみれば、本件商標は、その指定役務中、「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を有し、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第6号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、登録異議の申立てに係る役務についてその登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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