結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2009−7884(T2009−7884/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「E赤ちゃん」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤,乳糖,乳幼児用粉乳,咀嚼嚥下障害者用食品,食餌療法用食品,食餌療法用飲料,乳幼児の離乳育児用加工食品,乳幼児の離乳育児用菓子,乳幼児の離乳育児用茶,乳幼児の離乳育児用清涼飲料,乳幼児の離乳育児用果実飲料,乳幼児の離乳育児用飲料用野菜ジュース,その他の乳幼児の離乳育児用飲料」を指定商品として、平成20年3月6日に登録出願されたものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4509718号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年10月30日登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,失禁用おしめ,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙,乳児用食品」を指定商品として、同13年9月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
本願商標は、前記1のとおり、一般的に商品の品番、規格等を表す記号、符号として使用されるローマ字の「E」の文字と、「生まれて間もない子供。」を意味する「赤ちゃん」の文字を一連に「E赤ちゃん」と標準文字で書してなるところ、その構成各文字は、同一の書体、同一の大きさで外観上まとまりよく一体的に表されており、また、構成文字全体より生じる「イイアカチャン」の称呼も格別冗長というべきものでもなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、たとえ、構成中の「E」のローマ字が、特定の商品の品番、規格等を表示するための記号又は符号として使用される場合があるとしても、同書同大一連で表された構成中の「赤ちゃん」の文字と、一体的に表された本願商標の語頭の「E」を商品の記号、符号として分離して観察することが取引の実情に照らして自然であるとは思われないものであって、かかる構成にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、殊更、前半部の「E」の文字部分を省略して、後半部の「赤ちゃん」の文字部分に着目し、当該文字部分より生ずる称呼をもって取引に当たるというよりも、むしろ、「E」の文字部分は「良い」の文字の当て字ほどの意味合いを想起させるものであるから、構成文字全体をもって一体不可分のものと認識、把握し、商取引に当たるものとみるのが自然である。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「イイアカチャン」の称呼のみを生ずるものと認められ、また、観念については、構成中の「赤ちゃん」の文字が、その指定商品中「乳幼児用粉乳,乳幼児の離乳育児用加工食品,乳幼児の離乳育児用菓子,乳幼児の離乳育児用茶,乳幼児の離乳育児用清涼飲料,乳幼児の離乳育児用果実飲料,乳幼児の離乳育児用飲料用野菜ジュース,その他の乳幼児の離乳育児用飲料」との関係で、指定商品が乳幼児用の商品に関するものであることが認識し得るとしても、全体としては、直ちに「良い赤ちゃん」の観念を生じさせることのない造語とみるのが相当である。
一方、引用商標は、別掲のとおりであるところ、図案化された乳幼児の顔の図形の右横に、ほぼ同じ大きさで「AKACHAN」の欧文字を、また、「AKACHAN」の欧文字の右横に、普通に用いられる域を脱し得ない態様で大きく「365」の数字を配してなるものである。
そして、かかる構成にあっては、図形と「AKACHAN」の欧文字及び「365」の数字は、視覚上、分離して看取されるばかりでなく、これを常に一体不可分のものとしてのみ把握しなければならない特段の事情も見いだせないものである。
なお、構成中の「AKACHAN」の欧文字が、「赤ちゃん」を理解し得るとして、指定商品中「乳児用粉乳,乳児用食品」などの乳児用商品との関係においては、自他商品識別力の弱い部分と判断されるものであり、また、構成中の「365」の数字自体は、商品の品番、規格等を表示するための記号、符号を認識させるから、自他商品の識別力を発揮するものとは認められないものである。
したがって、その構成文字全体より生じる「アカチャンサンビャクロクジューゴ」、「アカチャンサンロクゴ」の称呼を生じるほか、「アカチャン」の称呼をも生ずるものと認められ、また、観念については、特定の観念を生じさせることのない造語とみるのが相当である。
そこで、本願商標より生じる「イイアカチャン」の称呼と引用商標より生じる「アカチャンサンビャクロクジューゴ」及び「アカチャンサンロクゴ」、「アカチャン」の称呼とを比較すると、両者は、その音構成を異にするものであるから互いに区別し得るものである。また、両商標は、外観においては、明らかに相違し、また、観念においても比較することができないものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲(引用商標)
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