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Trademark Appeal Case

「医学」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−15767(T2008−15767/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「医学」の文字を標準文字で表してなり、第10類「支持包帯,吸い飲み,ほ乳用具,綿棒,指サック,避妊用具,業務用美容マッサージ器,医療用機械器具,家庭用電気マッサージ器,医療用手袋」を指定商品として、平成19年4月24日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『医学』の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は『生体の構造・機能および疾病を研究し、疾病の診断・治療・予防の方法を開発する学問』を意味する語であるから、これを指定商品に使用しても、単に『医学に基づいている商品』の如き意味を認識させるにとどまり、商品の品質、機能を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記1のとおり、「医学」の文字よりなるところ、該文字は、「生体の構造・機能および疾病を研究し、疾病の診断・治療・予防の方法を開発する学問。(広辞苑第六版)」を意味する語として、一般に知られている。

(2)そして、近時、健康志向が高まる中、本願指定商品を含む各種商品を取り扱う業界において、「医学的見地(視点)」に基づく商品であること、「医学的理論」に基づく商品であること、及び「医学の面から考え作られた」商品であること等の如く、「医学」の文字が、各種商品の商品の品質や信頼性がより高いものであることを宣伝広告する際の謳い文句の一部分として使用され、また、商品の高性能を謳った「医学サポーター」の如く、「医学」の文字が商品名に冠して使用され、かつ、各種商品が販売されているのが実情である。このことは、例えば、以下のアないしサの新聞記事情報及びインターネット情報によっても裏付けられるところである(以下、文字の下線は当合議体が線引きしたものである。)。

ア 「株式会社 オークローンマーケティング」のホームページには、「医薬的裏づけ」の見出しの下、「

医学的

かつ科学的

な視点から製品を開発

/BMR社において、ニューロテック事業によって培われてきた医療分野および科学技術分野におけるノウハウ、つまり高度な専門知識と深い経験が、『スレンダートーン』ブランドをバックアップしています。この科学技術の専門知識こそが、他のEMS機器との大きな差のひとつです。」との記載。(http://www.shopjapan.jp/goods/SBT01_02)

イ 「株式会社ジェイ・シー ・イー ・オーバーシーズ」のホームページには、「バックライフが

医学的理論に合致した

腰痛治療法であることが納得できます!」との記載。(http://www.backlife.jp/scheme/index.html)

ウ 「アップリカ・チルドレンズプロダクツ株式会社」のホームページには、「赤ちゃんの気持ち

医学から生まれた

ほ乳びん」との記載。(http://www.aprica.jp/hm/html/products/room/_bottle_akakimo.html)

エ 「株式会社オープンワールド ベビスマ」のホームページには、「ベビーの健やかな成長のため

医学の面から考え作られた

哺乳びんの名作。」との記載。(http://www.baby-smile.jp/category/3life_02.html)

オ 「大阪府寝屋川市」のホームページには、「寝屋川市モノづくり企業総合支援サイト モノづくり支援ネット!」の見出しの下、「亀水化学工業株式会社」の紹介記事において、「●口腔内清掃用綿棒【アイシング綿棒】綿体が柔らかく、紙軸が丈夫なのでマッサージや清掃に最適です。摂食・嚥下リハビリのためのアイスマッサージに最適です。」、「

医学的見地に立ち

“独創的”で“高品質”な製品ばかりです。」との記載。(http://www.neyamono.jp/third_genki_kigyou/kamemizu.html)

カ 中国新聞 夕刊 2005年4月22日

「売れ筋・逸品 哺乳瓶 ベビーザらス広島府中店 ストアディレクター 飯島圭司さん 自然な感触 飲みやすく」の見出しの下、「赤ちゃんの健やかな成長を助ける哺乳(ほにゅう)瓶。吸い口を母親の乳首の感触に近づけたり、自然な姿勢を保てるように角度を付けたりと、工夫を凝らした商品が増えています。(略)

医学的な視点で作られた

のは『ドクターブラウンズボトル』(アップリカ葛西、二百四十ミリリットル用千百九十九円)。腹痛の原因とされる気泡がなるべくできないように、瓶の中を二重構造にしています。」との記事。

キ 化学工業日報 2009年4月23日

「京都リサーチパーク、再生医療研究開発促進へプラットホーム作り」の見出しの下、「人工多能性幹(iPS)細胞や胚性幹(ES)細胞を使った再生医療の発展に必要な技術、サポート、実験・研究材料など周辺分野を産業化するため『再生医療サポートビジネス』プラットホームづくりを目指した活動が5月から動き出す。京都リサーチパーク(本社・京都市下京区)が取り組むもので、企業と大学の共同研究機会の提供やバイオ企業間の情報交換の場、試作品づくりなどを行う仕組みを構築する。再生医療の研究・開発を側面支援する。(略)また、参画メンバー間の情報交換の機会や産学連携による

医学

と工学両技術を融合させ試作品づくりにチャレンジできる取り組みも手がける。京都試作センターがその機能を担う計画。」との記事。

ク 「株式会社小林製薬」のホームページには、「関節を科学して生まれた高性能サポーター」の文字と共に、「アンメルツ/

医学サポーター

」との記載。(http://www.kobayashi.co.jp/SEIHIN/ais_ak/index.html)

ケ 「株式会社小林製薬」のホームページには、「足の形を正常に保つ消臭中敷」の文字と共に、「

医学

オドイーター 外反母趾対策」との記載。(http://www.kobayashi.co.jp/SEIHIN/ioe_g/index.html)

コ 「8989通販倶楽部」のホームページには、「先進医学の国ドイツで、医療用枕として高く評価されているトムスン社の

医学枕

!」の文字と共に、「トムスン社の

医学枕

」との記載。(http://www.tsuhanclub.co.jp/kaitek19/tomusun/tomusun.html)

サ 「株式会社マツモトキヨシ」のホームページには、「NEW腰椎

医学コルセット

L」の見出しの下、「固定Wゴムベルト&背ポケット付き 腰椎医学コルセット立体メッシュはクッション性に優れ、腰にかかる圧力を緩和。」との記載。(http://www.e-matsukiyo.com/shop/g/g4580128588117/)

(3)上記の実情からすれば、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が「医学的裏付けに基づく優れた機能又は品質の商品」ほどの意味合いを表示したものと認識するに止まり、自他商品の識別標識として認識することはないものといわざるを得ない。

(4)なお、請求人は、「『医学』は『医学に基づいている商品』の如き意味を認識させるにとどまる、というのであるが、そもそも『医学に基づいている商品』とはどのような商品を意味するのか意味不明であり、意味不明な『意味合い』が生じることを理由として、『医学』が支持包帯等の品質表示と認識する、とするのは明らかに誤りであり、意味内容に説明を要するような『医学に基づいている商品』の意味合いを品質表示の意味合いとするのも理由がない。いずれにしても、『医学』の文字は、支持包帯等の品質表示を意味する用語ではないし、用語例もないところで原審は事実を誤認するものである」旨主張している。

しかしながら、当該商品を含む各種商品を取り扱う業界において、「医学」の文字が、前記(2)のように使用されている実情よりすれば、本願商標よりは、前記(3)に記載のとおりの意味合いを容易に理解させるものというのが相当であり、その理解を妨げるような特別の事情も見出せない。

したがって、請求人の主張は採用することができない。

(5)まとめ

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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