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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「原材料表示の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2007−16958(T2007−16958/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2007−16958(T2007−16958/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
原材料表示の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2007−16958(T2007−16958/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「原材料表示の識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「Iced wine chocolates」の欧文字を書してなり、第30類「ワイン風味を有してなるチョコレート及びチョコレートを使用した菓子」を指定商品として、平成17年8月9日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、収穫時期を遅らせ凍りついた葡萄を収穫してそのまま搾って造るワインを認識させる『Iced wine』の文字と、『チョコレート』を意味する『chocolates』の文字とを、『Iced wine chocolates』と普通に用いられる方法で書してなるので、これをその指定商品に使用しても、『アイスワインを使用したチョコレート』の意を容易に理解させるものであるから、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、『アイスワインを使用したチョコレート』以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを行ったところ、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成20年11月27日付けで証拠調べの結果を通知した。

第4 職権証拠調べに対する請求人の対応

前記「証拠調べ通知」に対して、所定の期間を指定して意見を申し立てる機会を与えたところ、請求人からは所定の期間を経過するも何らの応答もなかった。

第5 当審の判断

本願商標は、前記第1のとおり、「Iced wine chocolates」の欧文字を書してなるものである。

そこで、本願商標の構成中にある「Iced wine」の語について考察するに、当審における前記第3の通知した事実より、「アイスワイン」、「アイスバイン」及び「アイスヴァイン」の語は、「冬まで摘み残して凍らせたぶどうから作った極上のワイン」等を意味するものである。

そして、「アイスワイン」の語は、ワインの一種である語として一般に使用されていることが多数認められ、例えば、「凍ったブドウでワイン」を見出しのもと、「北海道ワイン(小樽市・・・)は凍った完熟ブドウで作る『アイスワイン』の商品化に乗り出す。寒さで自然に凍り、水分が飛んだブドウの果汁部分を使うため、通常のワインに比べて濃厚な味わいになるという。」(日経流通新聞2005年12月5日付け18頁)等からも是認することができる。

さらには、「アイスワインチョコレート」の語が、「アイスワインを使用したチョコレート」、あるいは「アイスワインが入ったチョコレート」等を意味する語として、一般的な商取引においても使用されており、国内でも「アイスワインが入ったチョコレート」を「アイスワインチョコレート」と称して販売されていることが認められる。

また、「Iced Coffee」の語より「アイスコーヒー」、「Iced Milk」の語より「アイスミルク」、「Iced Tea」の語より「アイスティー」及び「iced grape tea」の語より「アイス・グレープ・ティー」と称呼されるように、本願の構成中にある「Iced」の語を含む商品であって、その商品を「アイス○○」として一般に称呼されていることが認められる。

以上の事実を勘案すると、本願商標の構成中にある「Iced wine」の語は、本願の指定商品との関係において、本願商標に接する取引者、需要者をして、ワインの一種である「アイスワイン」を指称する語であると理解し、認識するにすぎないものとみるのが相当である。

してみれば、請求人は、本願商標の構成中にある「Iced wine」の語は、請求人(出願人)の創作による造語である旨を主張しているが、これを採用することはできない。

したがって、本願商標中の「Iced wine」の語よりは凍結状態になったぶどうを絞って熟成させたワインである「Icewine(アイスワイン)」に通じるものであると判断するのが相当であり、該語と「chocolates」を結合してなる本願商標全体よりは「アイスワインを使用してなるチョコレート」の意味を認識させるものであると認められる。

そうとすれば、本願商標をその指定商品「ワイン風味を有してなるチョコレート及びチョコレートを使用した菓子」に使用しても、これに接する取引者、需要者をして「アイスワインを使用してなるチョコレート」及び「アイスワインを使用してなるチョコレートを原材料とする菓子」の意味合いを認識させるものであるから、単に商品の品質又は原材料を表示したものと認識させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認められる。

よって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、上記以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当するといわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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