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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900259(T2009−900259/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5218059号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5218059号商標(以下「本件商標」という。)は、「Legend of Luna」の文字を標準文字により表してなり、平成20年9月26日に登録出願され、第9類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成21年3月27日に設定登録されたものである。

2 引用商標

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4904728号商標(以下「引用商標1」という。)は、「LUNAR」の文字を標準文字により表してなり、平成14年3月27日に登録出願され、第9類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として平成17年10月28日に設定登録されたものである。

(2)同じく、「LUNAR LEGEND」の文字からなる商標(以下「引用商標2」という。)は、申立人が商品「家庭用テレビゲームおもちゃ、携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM」について使用するものである(甲第16号証ないし第43号証)。

(3)同じく、「LUNAR」及び「ルナ」の文字からなる商標(以下「引用商標3」という。)は、申立人が商品「家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラム」について使用するものである(甲第44号証ないし第97号証)。

3 登録異議申立ての理由の要点

申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきものである旨主張し、その理由を要旨以下の(1)ないし(4)のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし第97号証を提出している。

(1)本件商標と引用商標1とは、識別力の要部である「Luna」の部分の称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、また、両商標の指定商品も同一又は類似である。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)本件商標は、申立人の業務に係る商品「ゲームソフト」に使用する商標として国内外の需要者に広く知られた引用商標2に類似するものであり、引用商標2に係る商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について使用するものである。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第10号に該当する。

(3)引用商標1は、申立人の商標として、広く一般に知られていること、また、引用商標3は、平成4年から17年間も、本件商標の指定商品又は指定役務に類似する商品について副題と共に使用されていることからすれば、本件商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合には、その商品又は役務の需要者が申立人の業務に係る商品又は役務と出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

(4)本件商標は、申立人の周知・著名な引用商標3に関連する商標の存在を承知して出願・登録されたものであり、不正の目的をもって使用するものである。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第19号に該当する。

4 当審の判断

(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について

本件商標は、上記1のとおり、同一の書体により外観上まとまりよく一体的に書されており、これより生ずると認められる「レジェンドオブルナ」の称呼もよどみなく一連に称呼することができるものである。また、観念上も、全体をもって「ルナ(月の女神)の伝説」の如き意味合いを認識し把握し得るものといえる。

そうすると、本件商標は、「レジェンドオブルナ」の一連の称呼のみを生じ、全体として上記観念を生ずるものとみるのが自然である。

申立人は、本件商標の構成中の「Legend」の文字部分がゲーム業界においては続編のソフトのタイトルとして用いられることが多く、自他商品の識別力が弱いから、本件商標は「Luna」の文字部分が自他識別の要部となる旨主張し、証拠を提出している。

確かに、甲第15号証によれば、「Legend」あるいは「レジェンド」の文字を含むゲームソフトのタイトルが51本あり、そのうちの28本が続編であることが認められる。

しかしながら、上記ゲームソフト51本のうちの23本については、「Legend」等の文字が、続編のゲームソフトのタイトルとして用いられていないことも事実であり、しかも、相当数あるゲームソフト全体のうちのわずか28本の上記使用事実をもって、本件商標の構成中の「Legend」の文字部分が自他商品の識別力が弱いとまではいい得ないから、申立人の主張は採用することができない。

他方、引用商標1は、「月の、月に似た」の意味を有する英語からなるものと認められ、「ルナー」又は「ルナ」の称呼を生ずるものといえる。

しかして、本件商標から生ずる「レジェンドオブルナ」の称呼と引用商標1から生ずる「ルナー」又は「ルナ」の称呼とは、構成音数を異にし、「レジェンドオブ」の音の有無という顕著な差異を有することから、容易に区別することができることは明らかである。

また、本件商標と引用商標1とは、それぞれ上記意味合いを有することからして観念上も紛れるおそれはなく、外観上も判然と区別し得る差異を有するものである。

してみれば、本件商標と引用商標1とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)本件商標の商標法第4条第1項第10号該当性について

申立人は、「本件商標が、申立人の業務に係る商品『ゲームソフト』に使用する商標として国内外の需要者に広く知られた引用商標2に類似するものであることを前提に、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。」旨主張しているところ、申立人の提出に係る証拠によれば、「LUNAR」及び「ルナ」の文字からなる引用商標3が、申立人の業務に係る商品「家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラム」に使用する商標として、この種業界においては取引者・需要者の間に広く認識されているものと認められるものの、引用商標2は、上記「LUNAR」又は「ルナ」のシリーズの一つとして使用され認識されているに止まり、それ自体が独立して取引者・需要者の間に広く認識されているとまでは認めることができない。

加えて、本件商標は、上記(1)のとおり、「レジェンドオブルナ」の称呼及び「ルナ(月の女神)の伝説」の観念を生ずるのに対し、引用商標2は、「月の、月に似た」の意味を有する英語「LUNAR」と「伝説」の意味を有する英語「LEGEND」からなるものであり、全体として「ルナーレジェンド」の称呼及び「月の伝説」の如き意味合いを看取させるものである。

そして、上記「レジェンドオブルナ」の称呼と「ルナーレジェンド」の称呼とは、構成音数の差、「オブ」の音の有無、各構成音の配列順序の差異により、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感・音調が異なり明瞭に区別することができるものである。

また、本件商標と引用商標2とは、それぞれの構成及び上記観念に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、観念上も紛れることなく区別できるものである。

してみれば、本件商標と引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当するものではない。

(3)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について

申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標1及び3が申立人の業務に係る商品「家庭用テレビゲームおもちゃ用のプログラム」に使用する商標として、この種業界においては取引者・需要者の間に広く認識されているものと認められるとしても、引用商標3のうちの「LUNAR」は引用商標1と同一であり、また、同じく「ルナ」は引用商標1の表音と認められるから、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標1とが非類似の商標であるのと同様に、本件商標と引用商標3とは相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきである。

そうすると、本件商標をその指定商品又は指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標1及び3ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品又は役務が申立人又は申立人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品又は役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(4)本件商標の商標法第4条第1項第19号該当性について

上記(3)のとおり、本件商標と引用商標3とは非類似の商標である。

加えて、上記(1)ないし(3)の事情を総合勘案すると、本件商標権者が、引用商標3の存在を知った上で、引用商標3に化体した業務上の信用を利用して不正の利益を得る目的や、引用商標3の周知性の希釈化を図り申立人に損害を与える不正の目的等をもって本件商標を登録出願し、登録を受けたものとはいえない。

その他、本件商標が不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的、その他の不正の目的をもって使用するものであることを認めるに足る証拠はない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものではない。

(5)むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号、同第15号及び同第19号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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