Trademark Appeal Case
トドクックとトドック称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900262(T2009−900262/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5228306号商標(以下「本件商標」という。)は、「トドクック」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成20年10月6日に登録出願、第16類、第29類、第30類、第31類、第32類、第33類、第35類、第36類、第39類、第43類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成21年4月17日に登録査定、同年5月1日に設定登録されたものである。
2 本件登録異議申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 引用商標
(ア)登録第5041694号商標は、オレンジ色で彩色された「トドック」の片仮名文字を横書きしてなり、平成18年8月14日に登録出願、第39類「車輌による輸送」ほか、第39類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成19年4月20日に設定登録されたものである。
(イ)登録第5161480号商標は、「トドック」の片仮名文字と「todok」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成20年1月8日に登録出願、第16類「グラフィック印刷物,コンピュータソフトウェアに関するパンフレット及び印刷物,コンピュータハードウェアに関するパンフレット及び印刷物,写真版及び写真版印刷物,点字印刷物」、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,食品又は飼料の生産・加工・流通に関する履歴の追跡・管理及び履歴情報の提供,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,文書又は磁気テープのファイリング,通信ネットワークを利用した食品・農産物の生産履歴(産地・生産者・農薬の使用状況・栽培方法・収穫日等)に関する情報の提供」ほか、第42類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定商品及び指定役務として、平成20年8月22日に設定登録されたものである。
(ウ)登録第5161481号商標は、「トドック」の片仮名文字と「todock」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成20年1月8日に登録出願、第16類「グラフィック印刷物,コンピュータソフトウェアに関するパンフレット及び印刷物,コンピュータハードウェアに関するパンフレット及び印刷物,写真版及び写真版印刷物,点字印刷物」、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,食品又は飼料の生産・加工・流通に関する履歴の追跡・管理及び履歴情報の提供,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,文書又は磁気テープのファイリング,通信ネットワークを利用した食品・農産物の生産履歴(産地・生産者・農薬の使用状況・栽培方法・収穫日等)に関する情報の提供」ほか、第42類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定商品及び指定役務として、平成20年8月22日に設定登録されたものである。
これらをまとめて「引用商標」という。
イ 本件商標からは「トドクック」の称呼が生じ、引用商標からは「トドック」の称呼が生じるところ、両者を比較するに、第3音にて「ク」の音の有無において相違する。しかしながら、該相違音はさほど明確に強く響く音ではなく、また、前者の相違する「ク」の音の前に位置する「ド」は強く響いて発音される音であるため、「ク」の音はこれに吸収され、明瞭に聴取するのは困難であると思料する。そうすると、該相違音「ク」が両商標の称呼全体に及ぼす影響は小さく、両称呼は紛れるおそれがある類似の商標である。
そして、本件商標と引用商標が外観上も観念上も類似することは明らかである。
以上より、本件商標は引用商標に類似し、これらの指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品又は役務について使用するものである。
(2)引用商標の著名性について
生活協同組合コープさっぽろ(以下「コープさっぽろ」という。)は、北海道全域を活動エリアとし、組合員数は1,304,696名(2008年3月20日時点)であり、事業規模全国第2位の生活協同組合である。コープさっぽろは、2006年10月30日から、コープ宅配サービス「トドック」及び「eトドック」を開始し、該サービスについて、2007年1月よりTVコマーシャルを行うなどし、積極的に宣伝広告活動を行い、2009年3月には、北海道内において約25万世帯が該サービスの会員となっている。
引用商標は、該サービスに使用される商標であって、北海道内の需要者に広く知られた商標となっているばかりでなく、インターネットを介して混同のおきるおそれがある地域的範囲は大きく広がっている。
(3)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、コープさっぽろの著名商標「トドック」と類似し、その役務に類似する商品又は役務について使用するものである。
(4)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、コープさっぽろの業務に係る役務を表示する商標として著名であるところ、本件商標がその指定商品又は指定役務に使用された場合、取引者・需要者をして、その商品又は役務がコープさっぽろの提供にかかわるものであるかのごとく、あるいは、同人と何等かの経済的・組織的関連があるかのごとく認識されるから、本件商標は、コープさっぽろの業務に係る役務と混同を生じるおそれがある
(5)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同15号に該当するから、その指定商品及び指定役務中、第16類「印刷物」、第29類「食肉,食肉を主材とする惣菜,卵,卵を主材とする惣菜,食用魚介類(生きているものを除く。),食用魚介類(生きているものを除く。)を主材とする惣菜,肉製品,肉製品を主材とする惣菜,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),加工水産物を主材とする惣菜,加工野菜及び加工果実,加工野菜を主材とする惣菜,加工果実を主材とする惣菜,油揚げ,油揚げを主材とする惣菜,凍り豆腐,凍り豆腐を主材とする惣菜,こんにゃく,こんにゃくを主材とする惣菜,豆乳,豆乳を主材とする惣菜,豆腐,豆腐を主材とする惣菜,納豆,納豆を主材とする惣菜,豆,豆を主材とする惣菜」、第30類「みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズ,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,うま味調味料,香辛料,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ」、第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜,果実,麦芽,あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,飼料」、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」、第35類「広告,インターネットにおける広告用スペースの提供,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,インターネットによる商品の売買契約の代理・取次ぎ・媒介,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,インターネットによる通信販売の注文・受付・発注に関する事務処理代行,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食肉の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,食用水産物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜及び果実の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,米穀類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第39類「鉄道による輸送,車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送」についての登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり、「トドクック」の文字よりなるところ、これよりは「トドクック」の称呼が生じ、造語よりなる格別の観念を生じないものである。
他方、引用商標は、その構成前記2のとおり、それぞれ「トドック」の片仮名文字、「トドック」の片仮名文字と「todok」の欧文字、及び「トドック」の片仮名文字と「todock」の欧文字により表してなるから、その構成文字に相応して「トドック」の称呼を生じ、格別の観念を生じないものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、両商標は、称呼においては、前者が「トドクック」であるのに対し、後者は「トドック」であり、これらは前者の第3音における「ク」の音の有無において構成音上の差違を有するものである。
しかして、該差異音「ク」は、促音を伴っていることから、強く発音され、かつ、本件商標の「トドクック」の称呼全体が「トド」と「クック」の2音節風に発音されるのに対し、引用商標から生じる「トドック」の称呼は平滑に一気に発音されるものである。
そうすると、5音と4音の比較的短い両称呼において、第3音における「ク」の音の有無の差違が称呼全体に及ぼす影響は極めて大きく、両者をそれぞれ一連に称呼した場合にあっても、その語感、語調が異なるものとなり充分聴別し得るものである。
そして、両商標は、前記のとおり、いずれも観念を生じないものであるから、観念上比較することができないものであり、また、外観においては、本件商標と引用商標中の欧文字部分とは、その構成上の相違は明らかであって、かつ、両商標の片仮名構成部分とを比較しても、本件商標の綴り構成が6字であるのに対し、各引用商標は、その綴り構成が5字であり、その差は一見して認識し得るものであって、外観上相紛れるおそれがない程度に相違するものということができる。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
登録異議申立人の提出に係る証拠によれば、「コープさっぽろ」は、「トドック」の商標を食料品や家庭用品などの取扱い商品の宅配システムを表す名称として、2006(平成18)年10月30日以降にその業務に係る役務を表示するために使用し、北海道内の当該生活協同組合員を中心に相当程度周知になっていると認められるものの、本件商標と「トドック」の商標とは、上記(1)に示した引用商標に対する理由と同様に、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれはなく、類似する商標とはいえないものである。
また、本件商標と「トドック」の商標とは、上記のとおり、彼此相紛れるおそれのない商標であり、両者は判然と識別できる別異の商標とすべきものであるから、「コープさっぽろ」の「トドック」の商標が当該宅配システムを表す名称として、北海道において相当程度知られていることを考慮したとしても、商標権者が本件商標をその指定商品又は指定役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者が「コープさっぽろ」の当該宅配システム「トドック」を連想、想起するものとみるのは困難であり、その商品又は役務が「コープさっぽろ」又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものとはいえない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものということができない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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