Trademark Appeal Case
結合語の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900297(T2009−900297/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5228436号商標(以下「本件商標」という。)は、「ベジタブルフルーツ」の文字を標準文字で表してなり、平成20年2月7日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同21年3月23日に審決、同年5月1日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標を構成する「ペジタブルフルーツ」の文字は、これに接する者に「野菜」をいう「ベジタブル」の文字と「果物」をいう「フルーツ」の文字を連続的に表したものと理解されるとみるのが自然である。
一方、本件商標の指定商品中の商品には、「野菜」又は「果物」をその原材料の一部に使用したものや、それらの風味を付したとされるものが少なくなく、また「野菜」及び「果物」を使用したとされるものをみることもできる(甲第3号証ないし甲第11号証)。
そうとすると、本件商標は、その指定商品中の野菜、果物を使用した商品との関係においては、野菜、果物を使用したという品質を表示したものと理解されるにすぎず、また、かかる商品以外の商品との関係においては、当該商品があたかも野菜、果物を使用した商品であるかのように、その品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであり、同法第15条第1項の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録を取り消されるべきものである。
3 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「ベジタブルフルーツ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ベジタブル」及び「フルーツ」の各文字が「野菜」、「果物」の意味をそれぞれ有するとしても、「ベジタブル」と「フルーツ」の2語を軽重の差なく結合した「ベジタブルフルーツ」の文字全体が、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の主張するような「野菜と果物を使用した商品」の意味合いを直ちに直感させるとはいい難いものである。
そして、申立人の提出に係る甲第3号証ないし甲第14号証を徴するも、これら証拠は、いずれもウェブサイトの打ち出し情報の写しで、本件商標に係る審決時より前のものであるか、内容中に審決時より前と言及されているものであるが、直接的に「ベジタブルフルーツ」の表示について記述している事例ではなく、「苺又はバナナ」、「緑黄色野菜と果物」、「にんじんを主体とした8種類の果物」、「21種類の野菜」など、を材料として使用している旨の商品の紹介をするものであるから、これらの証拠のみをもってしては、「ベジタブルフルーツ」の文字が商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないものである。
なお、甲第12号証にて、キウィフルーツについて「日本には昭和40年頃、ベジタブルフルーツ(果菜)としてアメリカから輸入されました。」という記述が認められ、また、職権による調査によれば、「果菜」は「果実を食用にする野菜。ナス・キュウリ・トマト・カボチャなど。」(岩波国語辞典 第5版)と掲載されているが、該「果菜」の語が「ベジタブルフルーツ」と同意語として一般に認識され用いられているとは認められないし、その証拠も見当たらない。
そうすると、本件商標は、これに接する需要者をして、申立人が主張するような意味合いをもって、商品の品質等を認識させるというより、構成全体をもって、一種の造語を表したと理解されるとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を表すものではなく、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たすものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。