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Trademark Appeal Case

Bladeの称呼類似性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−12993(T2009−12993/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成20年7月18日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同21年2月13日付け手続補正書により、第9類「金銭登録機,電気通信機械器具,電子計算機,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,レコード,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽・音声ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープその他の録画済み記録媒体,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像・映像・映画ファイル,電子出版物(電気通信回線を通じてダウンロードにより販売されるものを含む。)」と補正されたものである。

2 原査定において引用した商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は次のとおりである。

(1)登録第2713564号(以下「引用商標1」という。)は、「ブレード」の文字を横書きしてなり、平成2年1月12日登録出願、第11類「電気機械器具(回転電気機械、配電または制御用機械器具を除く)、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、同8年4月30日に設定登録され、その後、同18年3月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、同19年1月17日に指定商品を第9類「電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第4723712号(以下「引用商標2」という。)は、「ブレード」の文字を標準文字で表してなり、平成15年4月9日登録出願、第28類「遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。),愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具,昆虫採集用具」を指定商品として、同15年10月31日に設定登録され、その後分割(後期分)登録料の納付がなかったため、同20年10月31日に商標権が消滅したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標2について

本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標2の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められるものであり、また引用商標2は商標権が消滅したものであるから、原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)本願商標と引用商標1について

本願商標は、別掲のとおり「BladeViewer」の欧文字と、「ブレードビューア」の片仮名文字を2段に横書きしてなるところ、その構成中の各段の文字部分は、いずれも同じ書体、等間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表されており、その構成中の片仮名文字は、欧文字部分から生ずる読みを無理なく特定したものと認められるものであって、該片仮名文字部分に相応して生ずる「ブレードビューア」の称呼は、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、「Blade」の文字は、「刃、刀身、(器具・道具などの)薄く平たい部分」(「ランダムハウス英和大辞典第2版」小学館)等の意味を有する語として親しまれているものであり、また、「Viewer」の文字は、「見る人」(「ランダムハウス英和大辞典第2版」小学館)等の意味を有する語として親しまれているものである。

ところで、本願の指定商品中、引用商標1の指定商品と同一又は類似するものは、「電気通信機械器具,電子計算機,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品」である。

そこで、先ず、本願の指定商品中「電子計算機,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品」との関係についてみると、「Blade」ないしその外来語である「ブレード」の各語に関しては、「ブレードサーバー blade server」の見出しのもと「CPUやメモリーなどコンピューターとしての機能を1枚の基板上に実装し、複数枚をラック内部に差し込んで使うサーバー。基板は長方形で、刀身のように見えることからブレードと呼ばれる。・・・」(「日経パソコン用語事典2009年版」日経BP社)及び「ブレードPC blade PC」の見出しのもと「パソコンをまとめて管理する仕組み。一台一台は極薄パソコンでラックにまとめて使用される。・・・」(「標準パソコン用語事典最新2009〜2010年版」株式会社秀和システム)の記載があるほか、「米HP、ブレード型デスクトップシステムを発表へ」(cnet Japanウェブサイトhttp://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20061806,00.htm)、「高機能CPUを搭載したブレード型サーバコンピュータ『Express5800/BladeServer』新製品の発売について」(日本電気株式会社ウェブサイトhttp://www.nec.co.jp/press/ja/0208/0101.html)、「コンピューター各社が売れ筋のブレード(基板型)サーバ市場でしのぎを削っている。」(日刊工業新聞ウェブサイトhttp://web3.nikkan.co.jp/news/nkx0220100201bfaf.html)のように使用されている事実がある。

また、「Viewer」の語については「ビューア viewer」の見出しのもと「ファイルの内容を表示するためのソフトウエア、またはその機能のこと。・・・」(「2009−’10年版最新パソコン・IT用語事典」株式会社技術評論社)及び「ビューア viewer」の見出しのもと「ファイルの中身を閲覧するためのソフトウエア・・・」(前掲「標準パソコン用語事典最新2009〜2010年版」)の記載がある。

そうとすると、本願商標は、その構成中の「Blade」及び「Viewer」の各文字部分は、いずれも、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いというのが相当であり、その識別力において特段の軽重の差があるものではないから、殊更、「Blade」及び「ブレード」の各文字部分を分離、抽出してこれから生じる「ブレード」の称呼及び「刃、刀身」等の観念をもって取引に資されるということはできない。

そうすると、本願商標は、その指定商品中、「電子計算機,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品」との関係においては、前記のとおりの外観からして一連一体の造語として認識し、把握されるとみるのが自然であるから、その構成文字に相応して、「ブレードビューア」の称呼を生ずるものというべきである。

次に、本願の指定商品中「電気通信機械器具」との関係についてみると、本願商標は、その構成中の「Blade」ないし「ブレード」の各文字部分を殊更分離、抽出してみるべき特段の事情を見いだし得ない。

してみれば、本願商標は、その指定商品中「電気通信機械器具」との関係においても「ブレードビューア」の称呼を生ずるものである。

そうとすれば、本願商標から「ブレード」の称呼をも生ずると認定したうえで、その称呼において、本願商標が引用商標1に類似する商標であるとした原審の判断は妥当なものとは認められない。

また、本願商標と引用商標1とは、それぞれの構成からみて、外観において区別できるものであり、観念については、本願商標が特定の意味を有しない造語からなるものであるから、比較することができない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論の通り審決する。

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