Trademark Appeal Case
美脚ジーンズの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−30771(T2007−30771/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「ジーンズ製のズボン」を指定商品として、平成18年2月21日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、新しい事を意味し、商品表示においては新商品である事を意味する『新』の文字と、きれいな脚を意味し、本願指定商品との関係から『脚がきれいに見える商品』であることを意味する『美脚』の文字と、本願指定商品がジーンズ生地を用いている事を意味する英語の『JEANS』の文字を一連に『新美脚JEANS』と若干のデザインを加えて書してなるものと認められる。よって、これを本願指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、別掲のとおり「新美脚JEANS」の文字を書してなるところ、その構成中の「新」の文字は「新しいこと」等を、「美脚」の文字は「美しい脚」等を、「JEANS」の文字は「ジーンズ製のズボン」等をそれぞれ意味する語として一般に広く知られているものであるから、全体として「新しい、美しい脚に見せるジーンズ製のズボン」程の意味合いを容易に理解、認識させるものである。
そして、本願指定商品の「ジーンズ製のズボン」を取り扱う業界においては、「美脚ジーンズ」の文字が、「脚を長く、美しい脚に見せるジーンズ製のズボン」等を意味する語として使用されているものであって、そのような事情は、例えば以下の新聞記事の記載及びインターネット情報からうかがい知ることができるものである。(以下、文字の下線は当合議体が線引きしたものである。)
(ア)「繊研新聞」(2009年4月27日 2面)
「カーブで
美脚ジーンズ
マイサニイ」の見出しの下、「ジーンズ卸のマイサニイ(略)はヒップのカーブカットライン、パープルのステッチなどを使ったレディスジーンズ・・・を発売する。・・・・後部ポケットを無くしたことで、ヒップアップとともに
脚を美しく見せる
。」の記載がある。
(イ)「繊研新聞」(2008年2月19日 8面)
「合同展『ルームス』にデニムエリア こだわり派ジーンズ競演 縫製、加工で見せる」の見出しの下、「合同展『ルームス』は今回、ジーンズブランドを集めたデニムエリアを設けた。・・・新興ブランドを中心に紹介する。・・・テイラーアンドクロースの仏ブランド『ディー・ディー・ピー』は、
足を長くお尻のラインをきれいにみせる美脚ジーンズ
。・・・」の記載がある。
(ウ)「読売新聞」(2007年4月3日 西部夕刊 1頁)
「[最新色々情報]『装』 細身...濃紺...腰ではく
美脚ジーンズ
、旬な日本製」の見出しの下、「世界中で愛されているジーンズ。・・・『皮膚のような』という意味のレディースの『スキニー』は、ひざから下が細くなった
美脚シルエット
。」の記載がある。
(エ)「繊研新聞」(2007年2月22日 6面)
「【キッズファッション・仕掛け人】 ユニクロキッズ事業部事業部長 浅田拓郎さん スキニー、美脚が売れました」の見出しの下、「秋冬の売れ筋はスキニージーンズと
美脚ジーンズ
。・・・
美脚を追求したスタイルアップジーンズ
も、企画の原点は消費者の心理。」の記載がある。
(オ)「繊研新聞」(2005年11月24日 10面)
「ストレッチ竹デニム 佐藤安商店 春から中高年男性へ」の見出しの下、「ジーンズメーカーの佐藤安商店(岡山市)は竹繊維を織り込んだストレッチデニムを開発、06年春から健康志向の中高年男性向けに
美脚ジーンズ
・・・を販売する。・・・シルエットは40代以上の男性をターゲットに今春から販売している
美脚足長
フレアを採用した。竹繊維と
美脚シルエット
の組み合わせで、お父さん改造計画第2弾として大手通販や量販店で売り出す。」の記載がある。
(カ)「繊研新聞」(2005年5月20日 7面)
「【カジュアル&ジーンズ・海外から】 ニューヨーク シウィー マスキュリンでフェミニンな都会派」の見出しの下、「女性のための美脚 『マスキュリンでもフェミニンなフィット』がコンセプトのプレミアムデニムブランド『シウィー』が05年春、ニューヨークで発足した。平坦な床に広げると一目で分かる曲線的なラインと立体的カットが特徴の、女性のための
美脚ジーンズ
だ。」の記載がある。
(キ)「毎日新聞」(2005年2月23日 大阪朝刊 10頁)
「人気!!ランキング:
美脚ジーンズ
/空気清浄機」の見出しの下、「
美脚ジーンズ
は、ここ数年大ブーム。各社ともカットやポケット位置に工夫を凝らし、
シルエットの美しさ
に力を入れている。1位のリーバイスは、「Sパーフェクトボディ」シリーズ。細身のブーツカットで
脚長効果が高く
、女性に人気。」の記載がある。
(ク)「株式会社 ベルーナ」のウェブサイトにおいて、「
美脚ジーンズ
」の記載がある。
<http://belluna.jp/01/010101/d/NE0K/02594/goods_detail/>
(ケ)「株式会社ユニクロ」のウェブサイトにおいて、「
美脚
&美尻
を追求した
スタイルアップジーンズ。ストレッチ入りで動きやすく、すっきりとした細身のストレートシルエット&ひざ下に入れたセンタープレスが
脚長効果
を、やや高めの位置に付けた小さめのバックポケットが美尻効果を生み出します。・・女性らしい華やかさのある
美脚ジーンズ
です。」の記載がある。<http://store.uniqlo.com/jp/CSaGoods/206885-60-030>
(コ)「株式会社アライバル」のウェブサイトにおいて、「【即納】ニコール・リッチー愛用♪
美脚ジーンズ
☆」の項目の下、「・・・こちらはニコールリッチーが愛用するスキニージーンズ。ストレッチがとっても効いていて、キレイにフィットします。
脚が細く長く見え、美脚効果バツグン
です!!」の記載がある。
<http://item.rakuten.co.jp/celebrateeve/jet-0002/>
(サ)「インテリア・カーテン専門ショップ - アートアイル」のウェブサイトにおいて、「Queen Petty☆美尻・小尻・
美脚ジーンズ
!」の記載がある。
<http://www.curtainon.com/190.html>
(シ)「和柄専門店free-style」のウェブサイトにおいて、「和柄
美脚ジーンズ
」の項目の下、「女性にも履いてもらえるように
美脚
・美尻
効果の高いジーンズ
に和柄を描いています。」の記載がある。
<http://free-style.ocnk.net/product-list/9>
(ス)「株式会社 ECナビ」のウェブサイトにおいて、「■伊 ヤコブコーエン JACOB COHEN
美脚ジーンズ
J688 ストーンウォッシュ 」の項目の下、「・・・非常にタイトな
細身美脚デニム
です。」の記載がある。
<http://kakaku.ecnavi.jp/item_info/20807032772325.html>
(セ)「株式会社 エヌ・アイ・エス 」のウェブサイトにおいて、「《Anemone》お花刺繍モチーフ
美脚ジーンズ
」の項目の下、「・・・ラインは膝上をまっすぐに見せ、膝から下は美しく広がるフレアラインです。」の記載がある。
<http://www.mekkemon.co.jp/index.php?main_page=product_info&products_id=47>
(ソ)「株式会社waja」のウェブサイトにおいて、「【最終価格!】Killah
美脚ジーンズ
」の項目の下、「MISS SIXTYからKillahのジーンズです。固めのストレッチが
美脚ライン
に。」の記載がある。
<http://www.waja.co.jp/waja/product/35153.html>
そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「新しい、美しい脚に見せるジーンズ製のズボン」程の意味合いを理解するものであって、商品の品質を表示したものとして認識するにとどまるものであるから、自他商品の識別標識としては認識し得ないというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)商標法第3条第2項の適用について
請求人(出願人)は、本願商標について使用による特別顕著性を獲得しているから、商標法第3条第2項の規定により商標登録がされるべきである旨主張し、証拠として、原審における平成18年9月13日付け手続補足書及び当審における同20年1月28日付け手続補足書により資料を提出している。
そこで、請求人(出願人)の提出した証拠について検討するに、新聞、雑誌等及び商品のタグ、リーフレット、商品売場の写真等によれば、「新美脚JEANS」の文字が、請求人(出願人)の業務に係る指定商品に使用されていることは確認し得るものであるが、それらは、請求人の名称と認められる「ビッグジョン」や、請求人のジーンズシリーズの商標と認められる「BRAPPERS」、「ブラッパーズ」の文字等と共に使用されているものが大多数であって、「新美脚JEANS」の文字は、常に商品の特徴、すなわち、「新しい、美しい脚に見せるジーンズ製のズボン」であることを表示するものとして、併用されているものであり、本願商標が単独で、指定商品に使用されてきたことを示す使用例はほとんど確認することができないものである。
さらに、提出された証拠は、本願商標をその指定商品について使用した期間、使用地域、営業の規模(店舗数、営業地域売上高)、広告宣伝の方法、回数及び内容等の使用状況に関する事実を示すものとして十分なものではなく、商標の周知性を客観的に認めるに足りるものではない。
そうすると、本願商標は、その指定商品について使用された結果、請求人(出願人)の業務に係る商品であることが、需要者間に広く認識されるに至ったものであるとは認めることができないものである。
また、請求人は、平成17年(行ケ)第10484号の判決において、「ジーンズ製のズボン」を取り扱う業者にとっては、「新美脚JEANS」が請求人(出願人)の販売する商品を表示するものであることを認識することができるに至ったものと認めることができると判示されているので、本願商標については、使用に基づく特別顕著性を獲得しているものである旨、主張している。
しかしながら、上記判決においては、本願商標が単独で、その指定商品に使用された結果、一般消費者まで含めた需要者において何人かの業務に係る商品であることを認識することができる商標となっていたものとまで認められたものではないから、上記主張は失当である。
したがって、本願商標が商標法第3条第2項の規定により商標登録を受けることができるものであるとすることはできない。
(3)まとめ
以上によれば、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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