Trademark Appeal Case
Two-In-Oneの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2008−32899(T2008−32899/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「Two−In−One」の欧文字と「トゥーインワン」の片仮名文字を2段に表してなり、第3類「せっけん類,化粧品,香料類,歯磨き」を指定商品として、平成18年11月17日に登録出願されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、ひとつのものでふたつの機能・効果を持たせることの意味を表わした『Two−In−One』、『トゥーインワン』の文字を2段に書してなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、単に商品の品質を表示するものであり、自他商品の識別標識としての機能を有しないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審において通知した証拠調の要旨
1 本願商標は、願書に記載のとおり、「Two−In−One」の欧文字と「トゥーインワン」の片仮名文字を上下2段に表わしてなるところ、当審において行った、本願商標の構成文字についての証拠調によれば、以下の事実が認められる。
(1) 本願指定商品の分野において「トゥーインワン」と呼称される語について
ア 化粧品辞典(平成15年12月15日丸善株式会社発行)によれば、商品「リンスインシャンプー」を外国においては「2 in 1 シャンプー」ともいう事実。
イ インターネットのフリー百科事典「ウィキペディア」の「リンスインシャンプー」の見出しの頁に、「リンスインシャンプー(英語:two−in−one shampoo)」との記載とともに、特徴の項に「1本でシャンプーとリンスが出来るので、・・・」との記載がある。
ウ 1997年6月27日付け化学工業日報の4頁には、「資生堂、『ピエヌ』の秋冬新化粧品を発売、12品目45種」の見出しの下に、「1つの商品で2つの効果を持ち合わせ、複数のアイテムを使用したようなつくり込む美しさを、より簡単に表現できる『2in1発想』を取り入れている。」との記載がある。
エ 1993年1月16日付け日経流通新聞の3頁には、「手首にはめて使うサンケア商品(こんなモノ欲しかった)」の見出しの下に、「スキーシーズンを迎え、雪焼け対策のサンケア商品が出そろってきた。・・・、2つの機能が合体してより使いやすいこれら『2in1』商品はなかなか重宝ものだ。」との記載がある。
(2) 本願指定商品以外の分野において「トゥーインワン」と呼称される語について
ア インターネットのフリー百科事典「ウィキペディア」の「2in1」の見出しのページに、「1つの物に2つの異なる機能を内蔵する場合などに使われる一般的な用語。」との記載がある。
イ 2007年1月25日付け日刊建設工業新聞の3頁には、「共住リモデルを積極展開/狭さを解消する新商品投入」の見出しの下に、「・・、洗面所とトイレを一つの空間として設計する『2in1(トゥー・イン・ワン)スタイル』の提案活動に・・・」との記載がある。
ウ 2002年11月20日付け静岡新聞朝刊の7頁には、「商品ニューフェース=ヤマハからDVDとSACD再生が可能なプレーヤー」の見出しの下に、「・・・それぞれに最適な回路設計を図るため、電源部から出力まで完全独立構成とする『2in1』コンセプトを採用した。・・・」との記載がある。
2 上記1(1)のとおり、本願の指定商品中「せっけん類,化粧品」を扱う業界においては「トゥーインワン」と呼称される語が、欧文字表記(例えば、「two−in−one」)や「2in1」との表記で、「(一つの商品に)二つの機能を合わせ持つ商品」であるという、商品の品質を表わすものとして一般的に採択、使用されている。
また、本願指定商品とは異なる商品についても、上記1(2)のとおり、我が国において「2in1」や「トゥー・イン・ワン」の語が、「(一つの商品に)二つの機能を合わせ持つ商品」であるという、商品の品質を表わすものとして一般的に採択、使用されている。
さらに、本願指定商品についてみれば、「せっけん類」においては「洗浄と潤い」、「化粧品」においては「UVケアと保湿」、「香料類」においては、「芳香と精神安定」、「歯磨き」においては、「虫歯予防とホワイトニング」等、二つの機能を求められる商品が数多く含まれている。
これらの事実及び我が国における英語の普及の程度からすれば、「Two−In−One」の欧文字と「トゥーインワン」の片仮名文字からなる本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、当該文字を「(一つの商品に)二つの機能を合わせ持つ商品」であるという、商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識として認識し得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
第4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、上記第3の証拠調べ通知に対し、指定した期間内に意見書を提出していない。
第5 当審の判断
本願商標は、「Two−In−One」の欧文字と「トゥーインワン」の片仮名文字を2段に表してなるものである。
そして、本願商標に対する当審の判断は、上記第3 2のとおりであり、これに対し、請求人は何らの意見を述べていない。
そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、当該文字を「(一つの商品に)二つの機能を合わせ持つ商品」であるという、商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識として認識し得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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