Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−10898(T2009−10898/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成20年9月29日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同21年3月12日付け手続補正書により、第9類「ガソリンステーション用装置」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2097897号商標(以下「引用商標」という。)は、「SUNY」の欧文字及び「サニー」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、昭和60年4月25日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同63年11月30日に設定登録され、その後、平成10年10月27日及び同20年9月9日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、同21年11月25日に、別掲2のとおり、第6類、第7類、第8類、第9類、第11類、第12類、第15類、第16類、第17類、第19類、第20類、第21類、第26類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、前記1のとおり、「SUNNY」の欧文字を書し、その右横に、右斜め上部から左斜め下部に至る斜線部を図案化した「X」の欧文字を配してなるところ、「SUNNY」の文字は肉太にして同じ大きさ、同じ書体、同じ間隔でまとまりよく表されているのに対し、「X」の欧文字を構成する右斜め上部から左斜め下部に至る斜線部は、通常の約2倍の長さを有し、各先端部に向けて細く描かれ、さらに、右斜め上部は、先端部に向けて大きさを小さくした四角形を波線状にして描いてなることから、「SUNNY」の文字と図案化された「X」の文字とは、視覚上、分離して観察され得るものである。
また、「SUNNY」の文字は、「日当たりのよい」等の意味を有する一般に広く親しまれた語であるのに対し、「X」の文字は、ローマ文字の一字であって、両語を合わせて一連の熟語として特定の意味合いを有するともいい難いものであるから、観念上、これらが常に一体不可分のものとしてのみ、認識、把握されなければならない格別の事情も見いだせないものである。 そうすると、簡易迅速を旨とする取引の実際にあっては、それ自体独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る「SUNNY」の文字部分に着目して、該文字から生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきであるから、本願商標は、「SUNNY」の文字部分に相応して、「サニー」の称呼及び「日当たりのよい」程の観念を生ずるものといわなくてはならない。
これに対し、引用商標は、前記2のとおり、「SUNY」の欧文字及び「サニー」の片仮名文字を二段に横書きしてなるところ、上段の「SUNY」の文字部分は、一般に広く知られた語とはいえず、これより直ちに特定の観念を生ずるとはいえない。そして、下段の「サニー」の文字部分は、上段の「SUNY」の文字の読みを特定したものであると無理なく認識し得ることから、これより、「サニー」の称呼を生ずるものである。
以上によれば、本願商標と引用商標とは、観念については比較できないとしても、「サニー」の称呼を同一にし、さらに、「SUNNY」と「SUNY」の文字部分の外観においては、中間部の「N」の文字が2つか一つかの相違はあるものの、他の欧文字部分の綴りを共通にすることから近似した印象を与えるものであり、本願商標と引用商標とは、全体として相紛れるおそれのある類似の商標であるといわざるを得ない。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品に包含されるものであるから、本願商標をその指定商品に使用した場合、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、「SUNNY」と「X」を横一連に表示することから、自他商品の識別に際しては、「SUNNY」及び「X」からなる全体を一つの識別標識として認識するのが自然である旨主張する。
しかしながら、本願商標は、構成文字全体に相応して、「サニーエックス」の称呼が生ずること自体を否定するものではないが、前記認定のとおり、構成中の図案化された「X」の文字部分は、外観上、「SUNNY」の文字部分と分離して観察されること、また、観念上、不可分一体ともいえないことから、「SUNNY」と「X」の文字が、常に一連一体としてのみ認識、把握されるということはできない。
したがって、請求人の主張は採用することはできない。
(3)結語
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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