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Trademark Appeal Case

語尾音の有無と称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−23683(T2009−23683/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Sanmac」の文字を標準文字で書してなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年4月2日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成20年6月16日付手続補正書により、第35類「牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。

(1)登録第2666676号商標(以下「引用商標1」という。)は、「サンマックス」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年3月26日に登録出願され、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年5月31日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成17年6月22日に指定商品を第30類「茶、コーヒー、ココア、氷」及び第32類「清涼飲料、果実飲料」とする指定商品の書換登録がなされて、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第2672175号商標(以下「引用商標2」という。)は、「サンマックス」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年3月27日に登録出願され、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年6月29日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、さらに、平成17年7月20日に指定商品を第1類「人工甘味料」、第29類「食用油脂、乳製品」及び第30類「調味料、香辛料、アイスクリームのもと、シャーベットのもと」とする指定商品の書換登録がなされて、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「Sanmac」の文字を書してなるところ、構成各文字は、いずれも同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体に表現されており、また、これから生ずる「サンマック」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであるから、本願商標は、該構成文字に相応して「サンマック」の称呼のみを生ずるものであり、また、観念については、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

他方、引用商標1及び2は「サンマックス」の文字を書してなるところ、構成各文字は、いずれも同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体に表現されており、また、これから生ずる「サンマックス」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであるから、引用商標1及び2は、それぞれの構成文字に相応して「サンマックス」の称呼のみを生ずるものであり、また、観念については、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

そこで、本願商標から生ずる「サンマック」の称呼と引用商標1及び2から生ずる「サンマックス」の称呼とを比較するに、両称呼は、その称呼の識別において重要な要素を占める語頭音を含めた「サンマック」の音を共通にし、異なる点は、語尾音の「ス」有無の差異にすぎないところ、該差異音は、それ自体響きの弱い無声摩擦音であって、比較的聴取され難い語尾に位置することから、常に明瞭に聴取し得るものとはいえないものである。

そうとすれば、該差異音がその称呼全体に及ぼす影響は決して大きなものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼する場合には、全体の語調、語感が近似し、互いに聞き誤るおそれが少なからずあるものといわなければならない。

してみれば、本願商標と引用商標1及び2とは、外観において相違し、観念において比較し得ないものであるとしても、なお称呼において相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定役務は、引用商標の指定商品と同一又は類似の役務を包含するものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、他の登録例を挙げ、「引用商標における『ス』の音は語尾に位置するとはいえ、その前後の音構成との関係で極めて明瞭に称呼され、その結果『ス』の音の有無が比較的短い称呼に及ぼす影響は大きく、それぞれ一連に称呼しても、全体の語調、語感が異なるものとなり、十分に聴別し得る。」旨主張するが、請求人の挙げた登録例は、対比する商標の具体的構成において本願とは事案を異にするものであり、また、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かの判断は、個々の事案に即して個別具体的に判断されるべきものであるから、上記登録例をそのまま本件の類否判断に当てはめることは妥当でなく、上記登録例等の存在をもって、本件における類否判断が左右されるものではない。

さらに、請求人は、「本願商標は現実に使用された結果、本願指定役務の分野において需要者、取引者間で既に周知となっているから、本願商標と引用商標との間で誤認混同を生じることはあり得ない。」旨述べているが、提出された資料を徴するも、本願商標が使用されていることは認められるものの、本願商標が需要者、取引者間に周知となっているとする事実を裏付ける具体的な証拠が提出されているとは認められないから、請求人の該主張を採用することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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