結論テキスト
審判費用は,請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2009−300730(T2009−300730/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第3252247号商標(以下「本件商標」という。)は,「酢屋」の漢字を草書体により縦書きしてなり,平成6年4月7日に登録出願,第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として,同9年1月31日に設定登録,その後,同19年2月6日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
請求人は,本件商標の指定商品中第28類「釣り具」についての登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由及び答弁に対する弁駁を以下のように述べた。
本件商標は,その指定商品中の「釣り具」について継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから,その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(1)被請求人が提出した写真に示されている釣り竿に貼られた草書体の「酢屋」なる文字は,単に紙にコピーした文字を釣り竿に貼ったものであるとしか見えず,本件取消し審判請求前に貼付されて,展示されていたものとすることはできない。
それぞれの釣り竿の写真には,番号1ないし4及び手書きの価格が示されており,その番号及び価格の黒色の色彩と「酢屋」の色彩とが同一であり,番号,価格を筆などで手書きで記載し,「酢屋」なる文字を作成し,コピーした紙を貼付した写真としか見えない。また,「浮き及び木製浮きケース」の写真にも釣り竿と同様,草書体の「酢屋」なる文字を紙にコピーしたようなものが貼られているが,本件取消し審判請求前に貼付されて,展示されていた事実が証明されたものとはいえない。
(2)領収書(No32)の控えは,「株式会社酢屋」なる社名の判子を押した領収書にすぎず,本件商標の表示はなく,本件商標を「釣り具」について,本件取消し審判請求前に使用した事実を示すものとはいえない。また,レシートは,「京都」なる文字と草書体の「酢屋」を2段書きにした標章であり,本件商標とは,同一でなく,単に社名の略称若しくは通称をレシートに表示したものであって,「竹釣り竿」について,本件商標を使用した証明とはなりえない。
(3)領収書(No38及びNo1)の控えも上記領収書(No32)と同様,「株式会社酢屋」なる社名の判子を押した領収書の控にすぎず,本件商標を「釣り具」について使用した事実を証明したものとはいえない。
(4)むすび
以上のとおり,本件商標は,被請求人が使用しているとした以上の写真,領収書及びレシートなどによっては,本件商標を「釣り具」について,本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において,使用していたものとは認められない。
被請求人は,結論同旨の審決を求めると答弁し,その理由を以下のように述べ,証拠方法として「登録商標の使用説明書」を提出した。
(1)平成18年11月5日付の領収書(No32)控え,同レシート及びレジ記録の該当部分の写しにより,同日に「竹製釣り竿(写真番号2の商品¥5775)」が販売された事実を示すものである。添付のレシートには使用商標が上部に大書されているほか,日付,金額,品物の部門コードが記録され,これらは当該商品の当日の売上げ記録と一致している。
(2)平成20年7月21日付領収書(No38)の控え及び同日の該当レジ記録は,同日に「浮きと木製浮きケース(写真番号5の商品)」が,¥26,460で販売された事実を示すものである。当該領収書の金額が,¥26,460となっているのは,本体価格を10%割引して販売されたことによるものであり,このことは,レジ記録の該当部分の写しにより,品物の部門コード01¥28,000,−10%,−2,800,小計¥25,200に対する消費税込み価格¥26,460,日付(2008年7月21日)の当日の該当レジ記録の示すとおりである。
(3)平成20年10月24日付の領収書(No1)の控え及び同該当レジ記録に示すとおり,同日,商品番号3の「黒竹釣り竿(¥2625)」が2本,合計¥5,250円で販売された事実を示すものである。
(1)被請求人の店舗を写したと認められる写真には,その店舗の入り口に草書体の「酢屋」の文字が書された看板が掲げられているところ,その「酢屋」の文字は本件商標と同一のものと認められる。
また,商品を写した写真に示された「竹製釣り竿4種(商品番号1ないし4)」及び「浮きと木製浮きケース(商品番号5)」は,いずれも本件審判の請求に係る商品「釣り具」に属する商品であり,それぞれの商品に貼付されたラベルに示された草書体の「酢屋」の文字は,本件商標と同一のものと認められる。
そして,それぞれの商品には,番号,商品名及び価格を表示した札(「1 白竹漆2段釣竿,¥26,250」,「2 白竹漆1段釣竿,¥5,775」,「3 黒竹釣竿 ¥2,625」「4 白竹釣竿 18,900」及び「5 手作りうき3本ケース付,¥29,400」)が添えられている。
(2)宛名を「石村様」とする領収書(控)には,「平成18年11月5日」,「No32」,「¥5,775」,「竹釣竿」及び「被請求人の名称,住所,電話番号」などの記載がある。
また,「2006年11月5日」の記載のあるレシートには,上部に本件商標と同一と認められる草書体の「酢屋」の文字が表示されているほか,「部門01¥5,500」,「合計¥5,775」,「お預かり¥10,775」,「お釣り¥5,000」及び「17:06」などの記載があり,さらに,被請求人がレジ記録の該当部分と主張する用紙にも,レシートと同様に「2006年11月5日」,「部門01¥5,500」,「合計¥5,775」,「お預かり¥10,775」,「お釣り¥5,000」及び「17:06」などの記載がある。
そして,2006年11月5日は,本件審判の請求の登録(平成21年7月10日)前3年以内の日付である。
(3)以上のとおり,被請求人が店舗に展示した商品「竹製釣り竿(商品番号1ないし4)及び「浮きと木製浮きケース」に本件商標を表示したラベルが貼付され,また,被請求人の店舗に本件商標を表示した看板が掛けられ,被請求人の発行するレシートにも本件商標が表示されていること,そして,被請求人が,商品番号2の竹製釣り竿の取引を示すものとして提出した領収書(控),レシート及びレジ記録の該当部分に示された日付,金額が一致し,また,当該レシートとレジ記録の該当部分については,金額のほか,預かり金の額,お釣り及び取引時間まで一致する。
そうすると,これらの事実から,被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に,店舗の看板に本件商標を表示し,その下で本件商標を付した商品番号2の釣り竿を展示し,これを顧客に販売したことが容易に推認できる。
また,被請求人が「杉田様」宛てに発行した平成20年7月21日付け領収書(控)及びレジ記録並びに宛名の記載はないが被請求人が発行した平成20年10月24日付け領収書(控)及びレジ記録の記載に照らせば,被請求人が,商品番号5の浮きと木製浮きケース及び同1の「釣り竿」を本件審判の請求の登録前3年以内に,顧客に販売したことが推認できる。
請求人は,「竹製釣り竿及び浮き及び木製浮きケースには,草書体の酢屋なる文字を紙にコピーしたようなものが貼られているが,本件取消し審判請求前に貼付されて,展示されていた事実が証明されたものとはいえない。また,竹製釣り竿(1ないし4)に付された手書きの価格は,番号及び価格の黒色の色彩と酢屋の色彩と同一であり,番号,価格を筆などで手書きで記載し,酢屋なる文字を作成し,コピーした紙を貼付したかの写真としか見えない。」旨主張する。
しかしながら,被請求人の提出した写真によって商品の展示時期を特定することはできないとしても,前記のとおり,当該写真,領収書(控),レシート及びレジ記録などの記載を総合勘案すれば,本件取消し審判請求前に本件商標を付した商品の取引がなされたことは容易に推認できるところであり,また,商品に貼付されたラベル表示に特段不自然なところも認められないから,請求人の主張は採用することができない。
したがって,本件商標は,日本国内において,その審判の請求の登録前3年以内に商標権者である被請求人によって使用されたものと認め得るところであるから,本件商標の登録は,請求に係る指定商品について,商標法第50条第1項の規定により取り消すべきでない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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