Trademark Appeal Case
泥スパの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900046(T2009−900046/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5177685号商標(以下「本件商標」という。)は,「泥スパ」の文字を標準文字で表してなり,平成19年12月17日に登録出願,第3類「せっけん類,化粧品,シャンプー,頭髪用化粧品,歯磨き,香料類」を指定商品として,同20年10月31日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由について
本件商標は,「泥」の語及び「温泉」の意味を有する語「スパ」からなるものである。そして,本件商標の指定商品にあっては,温泉(スパ)成分を配合した商品が市場に多数流通していることは明白なところであり,さらに,温泉中の「泥」が本件商標の指定商品の原材料として使用されていることから,本件商標は,「泥からなる温泉成分を配合した商品」を直感し,認識するものである。
したがって,本件商標は,これをその指定商品に使用するときは,単に商品の原材料,品質を表す標章にすぎないものであるから,商標法第3条第1項第3号に該当する。
また,本件商標を前記以外の指定商品に使用するときは,あたかもその商品が当該商品であるかのように直感させ,その商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから,商標法第4条第1項第16号に該当する。
第3 当審の判断
1 甲第1号証は,インターネットにおける複数のwebページをプリントアウトしたものであり,以下の記載がある。
(1)「CLUB九州」には,「泥パック温泉ファンゴ/ファンゴは,温泉施設で美容や療養に使われる泥や粘土のこと。『温泉ファンゴ』は別府温泉の噴気に半年間寝かせたSGE鉱石の微粉末と,天然素材だけで作った泥パック。...温泉成分が肌にうるおいを与え,泥が余分な皮脂や汚れを吸着して落とす。顔だけでなく全身にも使える。」,「さくらさくら温泉 クレイパック/さくらさくら温泉は,霧島神宮温泉郷の弱酸性硫黄泉の泥湯の宿。...クレイパックは,さくら湯の天然泥に,...」,「美人湯物語/日本三美人の湯のひとつで,日本一ともいわれる重曹泉で作った化粧品,美人湯物語。洗い流すタイプのクレイパックは...」などの記載がある。
(2)「シャンパンとチョコレート2 200603」には,「ベトナム日記〜四日目・その2/...敷地内に,泥スパ,温泉スパ,温泉プール,レストラン,エステもやってくれるVIPルームなんてのもあるようです。...」の記載がある。
(3)「ホットペッパービューティー」には,「選べる2つのスパ『AQUAスパor泥スパ40分コース』は極上Relaxと頭皮ケア,両方叶えるとっておきの癒し」の記載がある。
(4)「美容院 PURIRE(プリール)」には,「...汗をよくかいたり,紫外線が強くなるこの季節には酸化した皮脂や老廃物などの汚れを取り除く★泥スパ★がおすすめ!」の記載がある。
(5)「美容院 hair Qril(ヘアクリル)」には,「究極の泥スパトリートメント」の記載がある。
(6)「美容院ガイド SEESAW(シーソー)」には,メニューとして「...ヘッドスパ 3,150円,泥スパ 4,725円」,キャンペーンとして 「天然泥SPA+カット¥8,400」,天然泥ヘッドスパクーポンとして「どなた様でも,天然泥SPA+カラー+カットが ¥14,000!」の記載がある。
(7)「hair studio SEESAW(シーソー)」には,メニューとして「泥スパ¥4,725,泥スパのみ¥5,755」の記載がある。
(8)「イエルバブエナ通信」には,「北カルフォルニアの穴場ヒーリングスポット/カリストガマッドスパ体験」として「...ホームページ上では,MUD SPA マッド(泥)スパという文字がやたらと目につく。泥の中に入るスパっていったいどんなものだろう。...」の記載がある。
(9)「ロトルアへ行こう」には,「ロトルアでの温泉は『ポリネシアンスパ』が有名ですが,私のおすすめは『ヘルズゲート(地獄の門)』の泥風呂マッドスパ!私はこのマッドスパに入ってお肌がつるつる,スパから出た後も長い時間体がぽかぽかしていました。」の記載がある。
(10)「仙台発,万年草で地球に生命を」には,「エコ・リゾートホテル続々登場/...ホテル・リゾート業界は環境に対する意識の高い『グリーンコンシューマー』を満足させるための取り組みが必要だと考えるようになってきていて,タオルの再利用を進める事は当たり前で...泥のみで作られたマッドスパなどです」の記載がある。
(11)「Hell’s Gate」には,「アリート(Alite)マッドスパ製品/...“アリート”マッドスパ製品は,ヘルスゲートの泥独自の特性を生かす為に3年以上を費やして開発されたものです。“アリート”マッドスパ製品は,地熱泥にニュージーランドで最高のマヌカオイル(Tea Tree Oil),マヌカハニー,そしてニュージーランドのミルクを配合し製造されました。...」の記載がある。
(12)「Accha(アチャ)」には,「このスパは頭皮の汚れを落として殺菌し,ビタミンE,C,薬用成分が浸透して油分と水分のバランスを正常に戻してくれる。他にも海泥のミネラルがたっぷり入ったマッドスパもあるよ。」の記載がある。
(13)「フランジパニ・エステティックス」には,「ザ・オーガニック・マッドスパ/オーガニックコスメ&オイルを使用したボディ&フェイスヒーリングのメディカルエステコース。死海のミネラルマッドは最強デトックスマッド。そのあとにオーガニックフェイシャルマッサージで貴方をいたわります。」の記載がある。
(14)「カミューヘアデザイン」には,「ヘッドマッサージ(マッドスパ)/...マッドスパは植物油出液をアミノ酸に溶かし込んだコンディショナーと『東洋(パリ)』のエステ技法を応用したリラクゼーションマッサージです。...」の記載がある。
2 以上の記載によれば,「泥スパ」又は「泥SPA」の語が,「泥風呂(温泉)」及び美容院における頭皮のマッサージや髪のトリートメントのサービスを意味するものとして使用されていることが認められ,また,英語「mud」の語が「泥」を意味するところから「mud」及びその発音に相当する「マッド」と「スパ」又は「SPA」を結合させた「マッドスパ」又は「MUD SPA」の語も「泥風呂(温泉)」及び美容院における頭皮のマッサージや髪のトリートメントのサービスを意味するものとして使用されていることは認められる。
しかしながら,「泥スパ」又は「泥SPA」の語が,本件商標の指定商品を取り扱う業界において,「泥からなる温泉成分を配合した商品」を表示するもの,すなわち,商品の原材料・品質を表示するものとして普通に使用されている事実は認められない。
そうすると,本件商標は,その指定商品との関係からみて,その商品の原材料・品質を直接的に表示するものではなく,むしろ造語の一つを表したものと認識するものであるとみるのが相当である。
したがって,本件商標は,これをその指定商品に使用しても,商品の原材料・品質を表示したものとはいえず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり,また,商品の品質について誤認を生ずるおそれもないものといわざるを得ない。
3 むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものでないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
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