Trademark Appeal Case
スイス菓子の品質誤認性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900220(T2009−900220/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5213944号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成20年8月29日に登録出願、第30類「京都府産のなすを使用した洋菓子」を指定商品として、同21年2月23日に登録査定、同年3月13日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、その構成中に「スイス菓子」の文字を含むため、その指定商品中、「京都府産のなすを使用したスイス菓子」以外の洋菓子について使用するときは、当該商品があたかもスイス発祥の菓子あるいはそれらと均等な物であるかのように品質の誤認を生じさせるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲に示したとおりの構成からなるところ、その構成中の下方部分の斜めに配されたリボン風の箇所に、「スイス菓子ローヌ」の文字が帯状に小さく表されていることを認めることができる。
ところで、登録異議申立人の提出に係る甲第1号証(フリー百科事典「Wikipedia」の「洋菓子」の項)によれば、洋菓子とは、「西洋(主として西ヨーロッパ)に起源をもつ菓子の総称。和菓子に対置させることで生まれた概念。」と説明されており、甲第3号証(ホームページ「お菓子の種類−洋菓子−」)によれば、洋菓子の中には、イギリスにおいて発祥した「ウエハース」、「エクレア」、「キャラメル」、「クラッカー」やフランスにおいて発祥した「クレープ」、「シュークリーム」、ドイツにおいて発祥した「バームクーヘン」等々、様々な国において発祥した洋菓子のあることを認めることができる。また、甲第4号証(「スイス菓子ローヌ」のホームページ)によれば、「スイス菓子ローヌ」は、「創業1968年京都山科区/ドイツ・オーストリアウィーン国家マイスター/亀丸秀之(本件商標の商標権者)のケーキショップ」であることが認められる。
これらの証拠によれば、洋菓子の中には、それぞれの国において発祥した洋菓子のあることが認められ、それぞれの洋菓子にはそれぞれの特徴があることは認められるにしても、イギリス菓子、フランス菓子、ドイツ菓子あるいはスイス菓子といっても、そのような表現から、直ちに、菓子についての特定の品質を理解・認識させるものとはいい難く、これを認めるに足る証拠も見当たらない。
そうとすれば、本件商標に接する取引者・需要者は、本件商標構成中の「スイス菓子ローヌ」の文字から、商標権者が経営しているケーキショップの店名を表したものと認識するか、あるいは、その構成中の「スイス菓子」の文字部分のみを抽出して把握したとしても、漠然としたスイス風ないしは西洋の菓子(洋菓子)の一種であることを理解するにとどまるものというべきであって、特定の具体的な商品の品質までをも理解・認識し得るものとはいい難い。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品である「京都府産のなすを使用した洋菓子」について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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