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Trademark Appeal Case

称呼の類似性: 音の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900311(T2009−900311/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5229774号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第5229774号商標(以下「本件商標」という。)は、「Loves」の文字を標準文字で表してなり、平成20年1月9日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同21年5月15日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5085268号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲に示す構成からなり、平成17年11月1日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同19年10月19日に設定登録されたものである。

同じく登録第5284091号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲に示す構成からなり、平成19年12月6日に登録出願、第14類、第18類及び第34類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同21年11月27日に設定登録されたものである。

(2)理由の要点

本件商標は、標準文字を指定した「Loves」と左横書きしてなるところ、これより「ラブス」の称呼を生ずる。これに対し、引用商標1及び2からは、「Love」に照応した「ラブ」の称呼を生ずるから、両商標は相紛らわしい称呼類似の商標である。

さらに、本件商標と引用商標1及び2は、共に「愛する。」という意味の英単語「Love」から派生した意味が等しい単語であり、これらは観念類似の商標である。

そして、本件商標と引用商標1及び2とは、それぞれの指定商品はその一部を除いて互に類似する。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同法第8条第1項により、その登録は取り消されるべきである。

また、引用商標1及び2は、世界的に著名な高級ブランドであるカルティエの業務に係る商標として我が国において周知・著名であるため、これに類似する本件商標は商標法第4条第1項第15号により、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号及び同法第8条第1項該当について

本件商標は、「Loves」の文字からなるものであり、その構成文字に相応して「ラブズ」の称呼が生じ、特定の観念を生じさせることのない造語からなるものというのが相当である。

他方、引用商標1及び2は、別掲の構成に照らしてみると、左から2番目の文字部分が図案化されているとはいえ、「愛」の意を表す英語として親しまれている「Love」の「o」を表したものとみて不自然でないから、全体として「Love」と看取され、これに相応して「ラブ」の称呼、「愛」の観念を生ずるというのが相当である。

しかして、本件商標の称呼「ラブズ」と引用商標の称呼「ラブ」とは、「ラブ」の音を共通にするけれども、後続する「ズ」の音の有無の差異を有するものである。そして、「ズ」の音は、有声摩擦子音「Z」と母音「U」との結合した音節であり、3音構成の極く短い称呼にあって、語尾に位置するとはいえ、前音「ブ」に吸収されることなく明確に聴取されるものである。

してみれば、これらをそれぞれ一連に称呼した場合、前記差異により、相紛れることなく区別し得るものである。

また、本件商標と引用商標1及び2とは、その外観の構成及び態様で明らかに相違するものであり、外観上で相紛れるおそれはないというべきである。

さらに、本件商標は、英単語「Love」から派生した意味が等しい単語であるとすべき客観的で明確な理由及び証左はみいだせず、上記のとおり、特定の観念を生じない造語というのが相当であるから、「愛」の観念を生ずる引用商標とは、観念上で相紛れるおそれはない。

してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標1及び2に類似する商標と判断することはできない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同法第8条第1項に該当するものとは認められない。

(2)商標法第4条第1項第15号該当について

本件商標が引用商標に類似するものとは認められないこと上記のとおりであり、さらに、申立人提出の証拠(甲第5号証)によれば、引用商標が申立人に係る商品に使用されていることを窺い知ることができるけれども、しかし、これをもって、本件商標の出願時に、前記標章が申立人の商品を表示する商標として、また、「ラブ」の称呼において、需要者の間に広く認識されるに至っているとまで認めるには足りないものである。

してみると、本件商標をその指定商品に使用しても、本件商標の構成中に「Love」の文字部分が含まれていることから直ちに、需要者が引用商標を想起するとは認め難いから、連想して申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係のある者の業務に係る商品であるかの如く誤信して、その出所について混同するおそれはないというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同法第8条第1項に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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