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結論

敗訴(請求棄却)

商標「たい夢」と「タイム」の称呼類似と誤認混同(第4条第1項第11号|審判不服2009−12036(T2009−12036/J1))

審判番号
不服2009−12036(T2009−12036/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「たい夢」引用商標「タイム」
争点(論点)
称呼類似と誤認混同
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2009−12036(T2009−12036/J1)・不服)は、本件商標「たい夢」と引用商標「タイム」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と誤認混同」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。他人の周知・著名な商標と出所混同を生じるおそれがないか、出願前に使用状況まで含めて確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「たい夢」の文字を標準文字で表してなり、第43類「たい焼きを主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成20年3月21日に登録出願、その後、指定役務については、当審における同21年7月1日付け手続補正書により、第43類「たい焼きの提供,実演を伴うたい焼きの提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、「本願商標は、登録第3031017号商標(以下「引用商標」という。)と、「タイム」の称呼を共通にする類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

そして、引用商標は、別掲のとおりの構成よりなり、平成4年9月14日に登録出願、第42類「フライドポテト・ホットドッグ・たこ焼き・カレ―ライス及びアイスクリ―ム・茶・コ―ヒ―・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同7年3月31日に特例商標として設定登録され、その後、同16年11月16日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の商標法第4条第1項第11号の該当性について

本願商標は、「たい夢」の文字よりなるところ、その構成中の「夢」の文字は、訓読みで「ゆめ」、音読みで「ム」と称される語(広辞苑第6版)であることから、「タイユメ」及び「タイム」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。

他方、引用商標は、別掲のとおり、その上部に丸みを有する長方形状の枠図形(以下「長方形図形」という。)とその丸み部分に並行するようにアーチ状の軌跡を書して帯状の枠図形(以下「帯状図形」という。)を構成し、その帯状図形内に「CAFE TIME」(最初の「E」にアクサンテギュが付されている。以下同じ。)の欧文字を配し、長方形図形内に大きく「待夢」の文字を書し、その「待」と「夢」の間の下部に小さく「タイム」の片仮名文字を配してなるものである。

しかして、引用商標の構成態様をみるに、前述したとおり、「CAFE TIME」の文字は、上部の帯状図形内に、また、「待夢」及び「タイム」の文字は、長方形図形内にそれぞれ書されていることから、「CAFE TIME」と「待夢」及び「タイム」の文字とは、視覚上分離して観察されるものと見るのが相当であり、それぞれが、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。

また、引用商標の構成中の図形部分と文字部分とが、一連一体として、特定の意味合いを看取される等、これらを常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められない。

さらに、引用商標構成中の「待夢」の文字は、他の文字に比較して大きく書されていることからすれば、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、該「待夢」の文字部分に印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。

そして、引用商標の構成中の「タイム」の文字は、「待夢」の文字の称呼を特定したものと無理なく認識できるものであるから、「待夢」の文字は、「タイム」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。

してみれば、引用商標は、その構成文字全体から生ずる「カフェタイムタイム」の称呼のほか、「待夢」及び「タイム」の文字部分に相応した「タイム」の称呼をも生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、本願商標と引用商標とは、「タイム」の称呼を同一にするものであり、外観においては、相違するものの、共に「ム」の音に該当する文字を「夢」で表しているという類似性を有し、また、いずれも特定の観念が生じないことから、観念において区別し得るとはいえないものである。

そして、本願の指定役務と、引用商標に係る指定役務は、共に「飲食物の提供」を行う役務であるから、類似するものである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その称呼を共通にする類似の商標であり、本願商標をその指定役務に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められる。

(2)請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の主張について

請求人は、「本願商標と引用商標とが、称呼において類似する場合があるとしても、外観、観念が著しく相違するから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考察すれば、役務の出所について誤認混同を生じさせるものではない」旨、主張する。

しかしながら、前記(1)で述べたとおり、両者は、共に特定の観念を生じないものであるから、観念においては、比較し得ないものであり、共に、その構成文字中に「夢」の字を使用し、「タイム」の称呼を共通にするものであるから、これを総合判断したときは、本願商標と引用商標とは互いに類似する商標であるとみるのが相当であり、請求人の係る主張は、採用することができない。

また、請求人は、「本願の指定役務と引用商標の指定役務とは、役務の提供の場所が著しく相違するから、役務が非類似である」旨、主張する。

しかしながら、前記(1)で述べたとおり、本願の指定役務及び引用商標に係る指定役務は、その提供に係る「主とする飲食物」が、本願の指定役務は「たい焼き」、引用商標に係る指定役務は「フライドポテト・ホットドッグ・たこ焼き・カレ―ライス及びアイスクリ―ム・茶・コ―ヒ―・清涼飲料又は果実飲料」と、互いに相違するものの、共に「飲食物を提供する」ことを目的とした役務であり、その役務の手段、目的を同一にし、また、両役務の需要者等も一般大衆といえることから、需要者の範囲も一致するものである。

そして、業種も共に「飲食業」に該当するものであり、その業種も共通するものである。

してみれば、本願の指定役務と引用商標に係る指定役務は、類似の役務と判断できるものであるから、請求人の係る主張も採用することができない。

その他、請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

(3)まとめ

以上からすると、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、これを取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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