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Trademark Appeal Case

称呼類似と商標の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−14575(T2009−14575/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「セイジョー」の片仮名文字を横書きにしてなり、第35類「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,牛乳の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,野菜・果実・加工野菜・加工果実・豆類・乳製品・卵・加工卵・食用魚介類・加工水産物・海藻類・食肉・肉製品・食用油脂又は食用たんぱくを主原料とする錠剤状・顆粒状・粉末状・カプセル状・ゼリー状又は液状の加工食品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,アミノ酸・ビタミン・ミネラル・ハーブ類・カルシウム・プロテイン・乳酸菌・食物繊維又はコラーゲンを主原料とする錠剤状・顆粒状・粉末状・カプセル状・ゼリー状又は液状の加工食品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー豆・コーヒー・ココア・調味料・香辛料・穀物・穀物の加工品・こうじ・酵母・食用粉類又は食用グルテンを主原料とする錠剤状・顆粒状・粉末状・カプセル状・ゼリー状又は液状の加工食品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,プロポリス又はローヤルゼリーを主原料とする錠剤状・顆粒状・粉末状・カプセル状・ゼリー状又は液状の加工食品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家庭用帯電防止剤・家庭用脱脂剤・さび除去剤・染み抜きベンジン・洗濯用柔軟剤・洗濯用漂白剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かつら装着用接着剤・つけまつ毛用接着剤・洗濯用でん粉のり・洗濯用ふのりの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,台所用品・清掃用具及び洗濯用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,医療用機械器具・医療用腕輪の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,紙類及び文房具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真機械器具及び写真材料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用飼料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物の糞尿処理用床砂・犬用鎖・愛玩動物用被服類・愛玩動物用ベッド・犬小屋・小鳥用巣箱・愛玩動物用食器・愛玩動物用ブラシ・犬のおしゃぶり・観賞魚用水槽及びその附属品・小鳥かご・小鳥用水盤・愛玩動物用おもちゃの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、平成19年6月18日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、登録第1427572号商標(以下「引用商標1」という。)及び登録第2665827号商標と『セイジョウ』の称呼を共通にする類似の商標であって、同一又は類似の役務及び商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

そして、引用商標1は、「聖城」の文字を縦書きにしてなり、昭和52年6月20日に登録出願、第16類「織物、編物、フエルト、その他の布地」を指定商品として、同55年7月31日に設定登録され、その後、2回に亘り、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

また、引用商標2は、「誠醸」の文字を横書きにしてなり、平成4年1月24日に登録出願、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、同6年5月31日に設定登録、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成17年11月16日に、第32類「ビール」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」に書換登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1との類否について

本願商標は、「セイジョー」の文字を書してなり、該文字に相応して「セイジョー」の称呼を生ずるものであり、かつ、特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標1は、「聖城」の文字からなるところ、その構成中の「聖」は、「知徳が最もすぐれ、あまねく事理に通じていること。」(広辞苑第六版)等を意味し、また、「城」は、「(中国では、壁で囲んだ都市の意)しろ」(広辞苑第六版)等を意味するものである。

しかして、「聖」及び「城」を結合してなる「聖城」の文字が、特定の意味合いを看取させるものとはいえず、その構成全体として一種の造語として認識されるものと判断するのが相当である。

よって、引用商標1は、その構成文字から、「セイジョウ」の称呼を生じ、かつ、特定の観念は生じないものである。

そこで、本願商標と引用商標1とを比較するに、両商標は、外観において相違し、かつ、両商標とも、特定の観念を生じないことから、観念については比較できないものであるとしても、引用商標1からは、「セイジョウ」の称呼をも生ずるものであることから、両商標は、「セイジョー(セイジョウ)」の称呼を共通にする類似の商標である。

そして、本願の指定役務中「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標1に係る指定商品中「織物」とは、商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われることが一般的であり、商品の販売場所と役務の提供場所を同一にし、さらに、需要者を共通にするものであるから、本願の指定役務中の前記役務と引用商標1に係る指定商品中の前記商品とは類似するものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標1とは、その称呼を共通にする類似の商標であり、本願商標をその指定役務に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められる。

(2)本願商標と引用商標2との類否について

本願商標は、前記(1)のとおり、「セイジョー」の称呼を生ずるものであり、かつ、特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標2は、「誠醸」の文字からなるところ、その構成中の「誠」は、「まこと。いつわりのない心。」(広辞苑第六版)等を意味し、また、「醸」は、「かもす。発酵させて酒を造る」(広辞苑第六版)等を意味するものである。

しかして、「誠」及び「醸」を結合してなる「誠醸」の文字が、特定の意味合いを看取させるものとはいえず、その構成全体として一種の造語として認識されるものと判断するのが相当である。

よって、引用商標2は、その構成文字から、「セイジョウ」の称呼を生じ、かつ、特定の観念は生じないものである。

そこで、本願商標と引用商標2とを比較するに、両商標は、外観において相違し、かつ、両商標とも、特定の観念を生じないことから、観念については比較できないものであるとしても、両商標は、「セイジョー(セイジョウ)」の称呼を共通にする類似の商標である。

そして、本願の指定役務中「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と、引用商標2に係る指定商品「ビール」及び「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」とは、商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われることが一般的であり、商品の販売場所と役務の提供場所を同一にし、さらに、需要者を共通にするものであるから、本願の指定役務中の前記役務と引用商標2に係る指定商品とは類似するものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標2とは、その称呼を共通にする類似の商標であり、本願商標をその指定役務に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められる。

(3)請求人(出願人)(以下「請求人」という。の主張

請求人は、「本願商標『セイジョー』は、請求人『株式会社セイジョー』の略称であり、また、東京を中心に、埼玉・神奈川・静岡等の地域(以下「関東圏」という。)において、請求人が展開するドラッグストアの屋号として、広く知られている。他方、引用商標1は、漢字『聖城』からなり、『セイジョウ』の称呼を想起させ、全体として『聖人が守る城』との意味合いを想起させ、引用商標2は、漢字『誠醸』からなり、『セイジョウ』の称呼を想起させ、全体として『まごころを込めて醸造した商品』との意味合いを想起させる。そして、本願商標と引用商標1及び引用商標2(以下『引用各商標』という。)とを対比すると、両者は、称呼において共通するところがあるものの、外観はまったく異なり、観念においては紛れるところはないため、両者の称呼の同一性が、外観及び観念における相違を凌駕するものではなく、引用各商標を付した商品を、請求人の店舗等に陳列したとしても、需要者等が、引用各商標を付した商品を、請求人と何らかの関係がある商品と認識するものではない。したがって、本願商標と引用各商標は、非類似の商標である。」旨主張し、甲第第1号証ないし甲第2号証(枝番を含む。)を提出する。

そこで、請求人が提出した甲第2号証を見ると、本願商標「セイジョー」は、請求人の法人名の略称であり、かつ、該文字は、関東圏において、請求人が展開するドラッグストアの屋号として、使用されている事実は見受けられる。

しかしながら、請求人のドラッグストアは、全国的に店舗展開をしているものではなく、また、本願商標に関する宣伝・広告についても、請求人のウェブサイトにおいて、その事実は窺えるものの、新聞や雑誌等への広告掲載の事実等について、提出された証拠資料からは認めることができない。

また、本願商標を付した店舗の売上高や業界での市場占有率等に関する資料は、提出されていない。

そうとすると、本願商標が、請求人が運営するドラッグストアの名称として、関東圏において使用され、その関東圏における需要者・取引者に知られているものであるとしても、その周知度は、自ずと限定されたものであるから、本願商標が、需要者等に広く認識されているものとは認められない。

また、請求人が提出する、広辞苑第三版(甲第1号証)をみても、引用各商標から、請求人の主張するような意味合いを想起させるとはいい難い。

してみれば、本願商標と引用各商標とが、観念において著しく相違するものとはいえず、前記(1)で認定したとおり、本願商標と引用各商標とは、「セイジョー(セイジョウ)」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定役務中には、引用各商標に係る指定商品と類似する役務が含まれることから、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあるものである。

よって、請求人の前記主張は、採用することができない。

また、請求人は、過去の審決例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該審決例は、商標の構成及び指定役務等において本願とは事案を異にするものであり、それらの審決例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切とはいえないことから、請求人の係る主張も採用することができない。

その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。

(4)まとめ

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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