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Trademark Appeal Case

普通名称の識別力と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−12751(T2009−12751/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1に示すとおりの構成からなり、第41類「カラオケ施設の提供,その他の娯楽施設の提供,音楽の演奏,演芸の上演,演劇の演出又は上演,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),カラオケ競技会の企画・運営又は開催,その他の興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,カラオケ機械器具の貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与」及び第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,保育所における乳幼児の保育,高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),会議室の貸与,展示施設の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与」を指定役務として、平成19年5月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、登録第4443582号商標(以下「引用商標」という。)と『ビストロヤ』の称呼を共通にする類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

そして、引用商標は、別掲2のとおりの構成からなり、平成11年10月7日に登録出願、第42類「飲食物の提供」を指定役務として、同13年1月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標の商標法第4条第1項第11号の該当性について

本願商標は、別掲1のとおり、「びすとろ家」(構成中の「す」「と」「ろ」の文字は、「び」及び「家」の文字より小さい。また、「す」の文字の右上に「と」の文字を配し、「と」の文字の右下に「ろ」の文字を配してなる。以下同じ。)の文字を肉太の文字で書してなり、その構成文字に応じて「ビストロヤ」の称呼を生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲2のとおり、「ストロ」の片仮名文字と該文字の右側に前記文字よりやや大きめに「屋」の文字を配し、「ストロ」の文字を取り囲むように、「ストロ」の左側から「屋」の文字の右側にかけて、ややデザイン化された「ビ」の文字を配してなるものである。

しかして、引用商標は、全体としてややデザイン化された構成からなるものの、その構成文字、「ビ」、「ストロ」及び「屋」の文字は、十分に文字と認識しうる態様からなるものであるから、引用商標は、構成全体として「ビストロ屋」(以下「ビストロ屋」という。)の文字を認識させるものである。

よって、引用商標は、該文字部分に相応して、「ビストロヤ」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、本願商標と引用商標とは、「ビストロヤ」の称呼を同一にするものである。

そして、本願商標の構成文字中の「家」の文字と、引用商標の構成文字中の「屋」の文字は、接尾語として使用される場合は、共に「家号や雅号、書斎に用いる語。」(広辞苑第六版)等を意味することから、本願商標と引用商標とは、共に「家号(屋号)の一種」を表示したものと需要者等に認識させるものと判断するのが相当である。

してみれば、両商標は、外観において相違するものの、「ビストロヤ」の称呼を共通にし、かつ、「家号(屋号)の一種」の観念を共通にする類似の商標であり、本願の指定役務中「飲食物の提供」と引用商標の指定役務「飲食物の提供」とは、同一の役務であるから、本願商標を前記役務に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあると認められるものである。

(2)請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の主張について

請求人は、「引用商標を構成する文字中『ビストロ』の語は、料理店の一形態を表す語であるから、その指定役務との関係で自他役務の識別力は有さない。そして、引用商標は、その『ビストロ』に、店名を表示する際に接尾語として使用される『屋』を結合したにすぎないので、そもそも『ビストロ屋』の語は、全体として、自他役務の識別力を有さない。よって、引用商標は、その構成が、特殊態様であることを理由として、登録となったものであるから、引用商標からは、特定の称呼・観念は生じない。」旨主張する。

しかして、請求人の提出した証拠資料をみるに、「ビストロ」の文字が、「ビストロ、居酒屋(しばしば簡単な食事も出す)」、「小さな、肩が凝らないフランス料理店。フランス風居酒屋。」、「小型のバー(レストラン、ナイトクラブ)」、「小さな酒場、料理店」、「小さな酒場、料理店。小さなナイトクラブやレストラン。」、「料理の質は高いが、大衆的価格で、その店のオリジナル料理とお酒を、気軽な雰囲気で楽しむことができる飲食店。」等を意味するものであり(甲第1号証ないし甲第6号証)、新聞掲載記事情報(甲第7号証の1〜5)からすると、「ビストロ」の語が料理店を表すものとして実際に使用され、「ビストロ」の語を検索ワードとしたインターネット検索結果(甲第36号証)から、「ビストロ○○」「○○ビストロ」からなる飲食店が多数存在し、「ビストロ」の語が、飲食店の一形態を表す語として使用されている事実については、前記証拠資料から窺うことができる。

しかしながら、提出された証拠資料をみても、「ビストロ」の文字と「屋」の文字とを結合してなる「ビストロ屋」の語が、飲食業界において普通一般に使用されている事実は、窺うことができず、また、その事実を立証する証拠資料は、提出されていない。

そうとすると、「ビストロ屋」の語が、直ちに、自他役務の識別標識としての機能を有さないものとは、判断できないことから、「引用商標は、その構成が特殊態様であるから、登録された」とする請求人の主張は採用することはできない。

また、請求人は、過去の登録例・審決例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例・審決例は、商標の構成及び指定役務等において本願とは事案を異にするものであり、それらの登録例・審決例をもって、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切とはいえない。

その他の請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すことはできない。

(3)まとめ

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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