結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年異議第90369号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4210697号商標(以下「本件商標」という。)は、「ROYAL COBRA」の文字を横書きしてなり、平成9年8月7日に登録出願され、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成10年11月13日に設定登録されたものである。
本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
平成11年8月2日付で、商標権者に概要下記の理由により、本件商標登録に係る指定商品中、「被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」についての登録を取り消すべき旨、取消理由を通知した。
本件商標は、「ROYAL COBRA」の文字を書してなるところ、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲各号証によれば、申立人がゴルフクラブ及びその他のゴルフ関連商品について使用している「cobra」及び「KING COBRA」の文字からなる商標は、「コブラの図形」及び「王冠を戴くコブラの図形」とともに永年にわたって使用されてきたものであり、本件商標の出願時には、既に取引者・需要者の間に広く認識されるに至っていたものと認められる。
しかして、本件商標は、「KING」の語と略同義の「ROYAL」の文字と「COBRA」の文字からなるものであり、しかも、指定商品中の上記の商品は、申立人の使用に係るゴルフクラブ及びその他のゴルフ関連商品とその用途等において極めて密接な関連を有するものである。
してみれば、商標権者が本件商標を指定商品中の上記の商品について使用した場合、申立人の業務に係る商品、若しくは、同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、その指定商品中「被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」について、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
上記3の取消理由に対して、商標権者は、概要つぎのように意見を述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証を提出した。
本件商標は、欧文字「ROYAL COBRA」を同書、同大で一連に表示してなるものである。本件商標の構成中、「ROYAL」は「王の、王室の」等を意味する英語として、また「COBRA」はある種のヘビの総称である「コブラ」を意味する英語として、ともに我が国において広く知られているところであるから(乙第1号証及び乙第2号証)、本件商標に接した取引者・需要者はこれより「王のコブラ」あるいは「王室のコブラ」の如き観念を生ずるとみるのが妥当である。
そして、本件商標の構成に相応して生ずる「ロイヤルコブラ」の称呼も格別冗長とはいい得ず、淀みなく一連に称呼され得るものであり、その外観構成上も「ROYAL」あるいは「COBRA」が分離して認識される要素は何ら見出せないものである。
すなわち、本件商標からは、「ロイヤルコブラ」の称呼、「王のコブラ」あるいは「王室のコブラ」の如き観念及びその構成に相応した外観のみを生ずるとみるのが相当である。
これに対し、引用商標「cobra」は、前述のとおり、ある種のヘビの総称「コブラ」の英語表記であり、これより「コブラ」の称呼・観念及びその構成に相応した外観を生ずることは明らかである。
また、引用商標「KING COBRA」の語は、世界最大のコブラ科のヘビである「キングコブラ」を意味する英語として、我が国において広く知られており、「KING COBRA」からは「キングコブラ」の称呼・観念及びその構成に相応した外観のみを生ずるとみるのが妥当である。
そうとすれば、本件商標「ROYAL COBRA」は、申立人の使用に係る「cobra」「KING COBRA」とは称呼、観念及び外観のいずれにおいても著しく相違し、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
ところで、引用商標「cobra」及び「KING COBRA」は、いずれも商品「ゴルフ用具」について広く知られていることから、商品「ゴルフ用具」との関連で考えれば、引用商標と同一の商標を本件指定商品中、商品「運動用特殊衣服」及び「運動用特殊靴」について使用した場合、商品の出所混同のおそれがあることは否定できない。しかしながら、引用商標は「ゴルフ用具」という極めて限られた商品に使用されたことにより広く知られるに到ったものであることから、本件指定商品中「被服」についてまで直ちに商品の出所混同のおそれが生ずると断言することはできないものである。しかも、前述の通り本件商標「ROYAL COBRA」は引用商標「cobra」及び「KING COBRA」とは称呼、観念および外観において相紛れるおそれのない非類似の商標であることから、本件商標を本件指定商品中「被服」に使用したとしても引用商標と商品の出所混同を生ずるおそれはないというべきである。
以上のことから、本件商標は、本件指定商品中「被服」に使用したとしても他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標とはいい得ず、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないものと確信する。
申立人の提出に係る甲第7号証ないし甲第71号証のカタログ、ゴルフ雑誌、各種新聞等によれば、申立人が主としてゴルフクラブについて使用の「cobra」の文字よりなる商標(以下「引用A商標」という。」)及び「KING COBRA」の文字からなる商標(以下「引用B商標」という。」)は、「コブラの図形」、「王冠を戴くコブラの図形」からなる商標とともに永年にわたって使用してきたものであって、これら商標を使用した申立人の商品は代理店を通じて輸入・販売され、雑誌、新聞等で頻繁に広告・宣伝を行った結果、本件商標の出願時には、我が国において既に取引者・需要者の間に広く認識されるに至っていたものと認められる。
そして、本件商標は、その構成中に「COBRA」の文字を有しており、この文字部分より毒蛇のコブラが観念されるものであり、前記の引用A商標及び引用B商標もその構成中の「cobra」又は「COBRA」の文字図形部分より毒蛇のコブラが想起されるから、観念において共通するところのある商標といえる。なお、引用A商標は、毒蛇のコブラの中でもキングコブラを観念させるが、コブラを想起させることに変わりはない。
また、本件商標と引用A商標を比較すると、その前半部分において「ROYAL」と「KING」の語の違いはあるが、「ROYAL」は「王の、王室の」を意味する語として、「KING」は「王」を意味する語としてそれぞれ知られているものであって、いずれも「王」のイメージを想起させる点において共通するところがあり、後半部分は同一の「COBRA」の語からなるものである。
このようにみてくると、本件商標をその指定商品中「被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」について使用した場合、これに接する取引者・需要者は、本件商標より申立人の使用に係る前記の広く認識されるに至っていた引用A商標、引用B商標また「コブラの図形」、「王冠を戴くコブラの図形」からなる商標を想起し、申立人の業務に係る商品、若しくは、同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
ところで、商標権者は、本件商標をその指定商品中の「運動用特殊衣服」及び「運動用特殊靴」について使用した場合に商品の出所について混同を生ずるおそれがあることを認めながら、指定商品中の「被服」については、そのおそれはないと主張している。
しかしながら、指定商品中の「被服」には、ゴルフをする時に着用するシャツ、パンツ(ズボン)、帽子などいわゆるゴルフウエアが含まれており、同じゴルフ用品であってゴルフクラブと取引者・需要者が一致しているため、これについて本件商標を使用した場合も申立人が使用の前記の引用A商標及び引用B商標等が想起され、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと認められるから、商標権者の主張は採用できない。
次に、本件商標は、これをその指定商品中「被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」以外の商品について使用した場合、本件商標より申立人が使用の前記の引用A商標及び引用B商標等を直ちに想起するとはいえないから、商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標の指定商品中「被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」についての登録は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものであり、本件登録異議申立てに係るその余の指定商品については、取り消すべき理由がないものであるから、同第4項の規定により登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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