Trademark Appeal Case
称呼・外観の類似性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900308(T2009−900308/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第5232255号商標(以下「本件商標」という。)は,「PASHMA」の文字を書してなり,平成20年10月16日に登録出願,第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,平成21年5月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人が引用する登録第4416150号商標(以下「引用商標」という。)は,「Pashmere」の文字を標準文字としてなり,平成11年11月1日に登録出願,第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,平成12年9月8日に設定登録されたものである。
(2)理由の要旨
本件商標と引用商標を比較すると,いずれも欧文字からなり,その文字部分の前半部は「PASHM」と「Pashm」で一致しており,その綴りの違いは最後の「A」と「ere」の違いにすぎない。両者は,外観上非常に類似した印象を看者に与える。さらに,本件商標の称呼「パシュマ」と引用商標の称呼「パシュミア」又は「パシュメア」を比較すると,称呼上重要な要素を占める語頭音を含め,「パシュ」の音をその配列を含めて共通にし,最後の音の差異は非常に聞き誤りやすい「マ」と「メア」又は「ミア」のみであり,両称呼を一連に称呼するときは,彼此聞き誤るおそれがあり,本件商標と引用商標とでは称呼上類似の商標である。さらに,本件商標と引用商標とは,観念上,類似した印象を受ける商標である。
また,本件商標の指定商品は,引用商標の指定商品と類似する関係にある。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反しており,その登録は,取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は,「PASHMA」の文字からなるものであるところ,その構成文字に相応して「パシュマ」の称呼を生ずるものであり,また,特定の観念を生じさせない造語からなるものである。
一方,引用商標は,「Pashmere」の文字からなり,その構成文字に相応して「パシュミア」又は「パシュメア」の称呼を生ずるものであり,また,特定の観念を生じさせない造語からなるものである。
そこで,本件商標と引用商標の外観構成についてみると,前者が大文字のみで構成されているのに対し,後者が語頭以外は小文字で構成されており,また,「PASHM」と「Pashm」が同じ欧文字綴りといえるとしても,両者にはそれに続く「A」と「ere」とに明らかな差異がある。
そして,これらの相違が構成全体から受ける印象を明らかに異なるものにしているといわざるを得ないから,両商標は外観上で相紛れるおそれはないものである。
次に,本件商標の称呼「パシュマ」と引用商標の称呼「パシュミア」又は「パシュメア」についてみると,前半で「パシュ」の音を共通にするけれども,後半で「マ」と「ミア」又は「メア」の音の差異を有するものである。そして,当該差異音「マ」と「ミア」又は「メア」は,語尾に位置するものではあるが,1音と2音で音数に相違がある上,それ自体明確に発音聴取されるものである。
そして,比較的簡素といえる称呼における前記の差異が,称呼全体の音感に与える影響は決して小さいものということはできず,これらをそれぞれ一連に称呼するときには,語感語調が異なり相紛れることなく区別し得るものである。
さらに,本件商標と引用商標とは,いずれも特定の観念を生じさせない造語であり,観念については比較できないものであるから,観念上で相紛れるおそれはない。
してみれば,本件商標は,外観,称呼及び観念のいずれからみても,引用商標に類似する商標ということはできない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから,その登録は維持すべきものである。
よって,同法第43条の3第4項の規定に基づき,結論のとおり決定する。
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