Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900333(T2009−900333/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5233280号商標(以下「本件商標」という。)は、「ハチアブジェット」の片仮名文字を横書してなり、平成18年12月6日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液」を指定商品として、同21年4月6日に登録審決、同年5月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
本件登録異議申立人の引用する登録第4601254号商標(以下「引用商標」という。)は、「ハチアブ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成13年9月20日に登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用腕環,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,失禁用おしめ,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,防虫紙,胸当てパッド」を指定商品として、同14年9月6日に設定登録されたものである。
(2)理由の要点
本件商標の構成中「ジェット」の文字は、薬剤に使用された場合、これに接した取引者、需要者は、誰でも噴射式薬剤であると直接的かつ容易に認識するものであり、同「ハチアブ」の文字は、申立人独自の創作にかかる造語であって、商品「薬剤」との関係からその使用目的の対象物となる昆虫の一種である蜂や虻の字音を片仮名文字で表記したものであるとしても、昆虫の一種と暗示させるにとどまり、十分に識別力があるといえる。
してみれば、本件商標からは、その構成中「ハチアブ」部分が分離、抽出されることが明らかであって、引用商標の「ハチアブ」と類似する。また、両者の指定商品のうち、「薬剤」は同一である。
したがって、本件商標は、その指定商品中「薬剤」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、前記1のとおり、「ハチアブジェット」の片仮名文字を同書、同大、等間隔で一連に書してなるものであり、構成上不可分一体な表記と看取させるものである。
また、本件商標より生ずる「ハチアブジェット」の称呼も自然に無理なく称呼できるものである。
さらに、観念においては、構成中の「ハチアブ」から「蜂と虻」を、後者「ジェット」から「噴射」の意味を理解させる場合があるとしても、両文字を組み合わせた「ハチアブジェット」の構成文字全体からは特定の意味を想起しない一種の造語を表したものとみるのが相当である。
(2)一方、引用商標は、前記2のとおり「ハチアブ」の片仮名文字よりなるところ、その構成文字全体より「ハチアブ」の称呼を生じ、また、「蜂と虻」程の意味合いを暗示させる一種の造語を表したものとみるのが相当である。
(3)そうすると、本件商標から生ずる「ハチアブジェット」の称呼と、引用商標から生ずる「ハチアブ」の称呼を比較するに、両者は後半において「ジェット」の音の有無という明らかな構成音での差異を有するから、称呼上相紛れるおそれはないというべきである。
また、本件商標と引用商標とは、前記のとおり構成において明らかに相違しており、観念においても、前記のとおり共に造語ということができるから、比較すべくもないものである。
したがって、本件商標は、引用商標と、外観、称呼及び観念のいずれにおいても非類似の商標といわなければならないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する
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