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結論

勝訴(請求認容)

商標「MOTHER’S ESCROW」の結合商標の称呼一体性(第4条第1項第11号|審判不服2009−2791(T2009−2791/J1))

審判番号
不服2009−2791(T2009−2791/J1)
審判種別
不服

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「MOTHER’S ESCROW」
争点(論点)
結合商標の称呼一体性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2009−2791(T2009−2791/J1)・不服)は、本件商標「MOTHER’S ESCROW」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の称呼一体性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MOTHER’S ESCROW」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第35類、第36類、第41類、第42類及び第45類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年11月9日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の3件であり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4472495号商標は、「Mothers」の欧文字と「マザーズ」の片仮名文字とを2段に横書きしてなり、平成11年9月16日登録出願、第36類に属する商標登録原簿記載の役務を指定役務として、同13年5月11日に設定登録されたものである。

(2)登録第4472504号商標は、別掲のとおりの構成からなり、平成11年12月2日登録出願、第36類に属する商標登録原簿記載の役務を指定役務として、同13年5月11日に設定登録されたものである。

(3)登録第4496200号商標は、「マザーズ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成12年3月17日登録出願、第35類ないし第37類に属する商標登録原簿記載の役務を指定役務として、同13年8月3日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめて「引用各商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「MOTHER’S ESCROW」の文字を横書きしてなるところ、該「MOTHER’S」と「ESCROW」の各文字が1文字分のスペースを空けて表されているとしても、いずれも同じ書体、同じ大きさで軽重の差なく視覚上まとまりよく一体的に表してなるものであり、これより生ずると認められる「マザーズエスクロー」の称呼も格別冗長というべきものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。

しかして、本願商標の構成中の「MOTHER」の文字は、「母」を意味する極めて平易な英語として一般に親しまれているものであり、該文字に続く「’」(アポストロフィ)と「S」の文字も、名詞の所有格語尾として一般に親しまれているものであって、これらを組み合わせた「MOTHER’S」の文字からは「母の」の意味を容易に理解、把握することができるものである。

そして、本願商標の構成中、後半に位置する「ESCROW」の文字が「第三者預託」を意味する英語であるとしても、「母の」の意味を有する前半に位置する「MOTHER’S」の文字は、その後に続く語とあわせて「母の○○」のように認識されるものであるから、本願商標は、構成全体をもって「母の第三者預託」ほどの意味合いを認識するとみるのが相当である。

してみると、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、かかる構成においては、殊更、後半に位置する「ESCROW」の欧文字を捨象し、「MOTHER’S」の文字のみを分離抽出して、これより生ずる称呼をもって取引に資されるというのは不自然というべきである。

そうすると、本願商標は、構成文字全体をもって一体不可分に表された固有の商標というべきであるから、その構成文字に相応して「マザーズエスクロー」の称呼のみを生ずると判断するのが相当である。

したがって、本願商標から「マザーズ」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用各商標とが称呼上類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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