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Trademark Appeal Case

「シェ」と「セ」の称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−19885(T2009−19885/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「AIR SHELL」の欧文字と「エアーシェル」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子,防暑用ヘルメット,その他の被服,運動用特殊衣服」を指定商品として、平成20年10月29日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2673340号商標(以下「引用商標」という。)は、「Air−Cel」の文字を書してなり、平成3年11月18日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同6年6月29日に設定登録、その後、同16年1月13日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同年12月22日に指定商品を、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」とする書換登録がされたものである。

3 当審の判断

本願商標は、「AIR SHELL」と「エアーシェル」の各文字を上下二段に書してなるところ、その構成文字に相応して、「エアーシェル」の称呼を生ずるものである。また、観念については、その構成中の「AIR」の文字は「空気」等を、「SHELL」の文字は「貝」等をそれぞれ意味する英語であるが、全体として直ちに特定の観念を生ずるとはいい難いものである。

他方、引用商標は、「Air−Cel」の文字よりなり、その構成文字に相応して、「エアーセル」の称呼を生ずるものである。また、観念については、その構成中の「Cel」の文字が特定の語義を有しない造語であることから、全体として特定の観念を生ずるものとはいえない。

そこで、本願商標より生ずる「エアーシェル」の称呼と、引用商標より生ずる「エアーセル」の称呼とを比較するに、両称呼は、いずれも5音構成よりなり、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音を含む「エ」「ア」「ー」「ル」の4音を同じくし、異なるところは、第4音における「シェ」と「セ」の音に差異を有するのみである。

しかして、「シェ」の音は、「シ」と「エ」の音が結合し1音として発音されるものであって、「シ」の音の母音(i)が、これに続く母音(e)と連続母音を構成することで、「エ」の音に吸収されるように発音されるものとなり、「シェ」の音は「セ」の音に極めて近似した音として聴取されるものである。

そうすると、「シェ」と「セ」の差異音が、それぞれ称呼上比較的聴取され難い中間に位置することと相俟って、称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が極めて近似したものとなり、互いに相紛れるおそれがあるものといわなければならない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において差異を有し、観念においては比較することができないとしてもなお、称呼において類似する商標であるというべきである。

また、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。

なお、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項第11号に該当するか否かは、過去の登録例の判断に拘束されることなく、個々の事案に即して当該出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるべきものであり、また、請求人の挙げた登録例は、対比する商標の構成等を異にする事案であって、本件における判断の基準とするのは必ずしも適切ではないから、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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