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Trademark Appeal Case

称呼の音韻差異と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−17102(T2009−17102/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成20年9月30日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2035801号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和60年7月25日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同63年3月30日に設定登録され、その後、平成10年4月21日及び同20年2月5日の2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同20年7月23日に指定商品を第8類「ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,まつ毛カール器,マニキュアセット」、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」及び第26類「衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,ボタン類」とする書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、「LASEE」(4文字目の「E」にアクサン記号が付されている。)の文字よりなるところ、該文字は、フランス語で用いられるアクサン記号が付されていることから、例えばフランス語として知られている「mu

see

」を「ミュ

」、「Ely

see

」を「エリ

」等とそれぞれ発音している例に倣えば、フランス語風の読みで「ラゼ」の称呼を生じ得るものであり、ほかに、一般に広く知られている英語の「

see

」を「

シー

」、「

see

d」を「

シー

ド」等とそれぞれ発音している例に倣えば、英語風の読みで「ラシー」の称呼をも生ずるというのが相当である。また、特定の意味合いを生じない造語よりなるものと認められる。

一方、引用商標は、別掲2のとおり、「LACEE」(4文字目の「E」にアクサン記号が付されている。)の文字よりなるところ、該文字は、フランス語で用いられるアクサン記号が付されていることから、例えばフランス語として知られている「fian

cee

」を「フィアン

」等と発音している例に倣えば、フランス語風の読みで「ラセ」の称呼を生じ得るものである。また、特定の意味合いを生じない造語よりなるものと認められる。

そこで、まず、本願商標より生ずる「ラゼ」の称呼と、引用商標より生ずる「ラセ」の称呼を比較するに、両称呼は、2音の音構成からなり、語尾における「ゼ」と「セ」の音の差異を有するものである。

そして、「ゼ」の音は、有声摩擦子音〔z〕と母音〔e〕との結合した音節であるのに対し、「セ」の音は、無声摩擦子音〔s〕と母音〔e〕との結合した音節であるから、両者は、その調音方法、音質を異にするものである。

そうすると、該差異音が、2音という極めて短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼したときは、語調、語感が相違し、十分に聴別し得るものであるというのが相当である。

次に、本願商標より生ずる「ラシー」の称呼と、引用商標より生ずる「ラセ」の称呼を比較するに、両称呼は、3音と2音の音構成からなり、第2音目における「シ」と「セ」の音の差異及び語尾における長音の有無の差異を有するものである。

そして、「シ」の音は、無声摩擦子音〔∫〕と母音〔i〕との結合した音節であるのに対し、「セ」の音は、無声摩擦子音〔s〕と母音〔e〕との結合した音節であるから、両者は、その調音方法、調音位置、音質を異にするものである。

そうすると、前記差異音が、3音あるいは2音という短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼したときは、語調、語感が相違し、十分に聴別し得るものである。

また、本願商標と引用商標とは、それぞれの構成よりみて、外観においては、区別し得るものであり、観念においては、それぞれ特定の意味合いを生ずるものではないことから、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりみても、相紛れるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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