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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「称呼・外観の類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2009−2231(T2009−2231/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2009−2231(T2009−2231/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「AQUA SONIC」
争点(論点)
称呼・外観の類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2009−2231(T2009−2231/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「AQUA SONIC」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼・外観の類似性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「AQUASONIC」の欧文字を書してなり、第9類、第37類及び第42類に属する別掲1のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2007年7月26日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成19年10月26日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3097076号商標(以下「引用商標」という。)は、「AQUA SONIC」の欧文字と「アクアソニック」の片仮名文字を二段に横書きにしてなり、平成4年9月18日登録出願、第9類に属する別掲2のとおりの商品を指定商品として同7年11月30日に設定登録され、その後、同17年6月28日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記1のとおり、「AQUASONIC」の欧文字からなるものであるから、その構成文字に相応して、「アクアソニック」称呼を生ずるものであり、また、これよりは、特定の観念を生じさせないものである。

一方、引用商標は、前記2のとおりの構成からなるところ、その構成中、下段の「アクアソニック」の片仮名文字は、上段の「AQUA SONIC」の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識し得るものであるから、引用商標よりは、「アクアソニック」の称呼を生ずるものであり、また、これよりは、特定の観念を生じさせないものである。

そこで、本願商標と引用商標を対比すると、両者は、いずれも「アクアソニック」の称呼を共通にするものである。

次に、外観についてみると、本願商標と引用商標の「AQUA SONIC」の欧文字部分は、その綴り字を共通にするものであるから、外観上近似した印象を与えるものである。

また、本願商標と引用商標とは、共に特定の観念を生じさせないものであるから、観念については、比較することができない。

そうとすると、本願商標と引用商標とは、観念については、比較し得ないとしても「アクアソニック」の称呼を共通にしている上、外観においても欧文字の綴り字が共通しているものであるから、取引者、需要者に与える印象、記憶及び連想等を総合して全体的に考察すると、両者は相紛らわしい類似の商標というべきである。

そして、本願の指定商品中の「消火ホース用ノズル,消火器,消火栓」は、引用商標に係る指定商品中の「消火ホース用ノズル,消火器,消火栓」と同一のものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、「本願の指定商品は『消火システム及び当該システムを構成する部品・附属品』に該当するもので、大きな永久的な設備であり、限られた業者のみが製造・販売するものであって、ある程度の規模の設備を有する企業でないと導入できないことから、その取引者、需要者もかなり限定される。一方、引用商標に係る指定商品『消火器,消火栓用ホース』は、主に防災用品を製造・販売する業者によって製造・販売されているが、これらの業者は、本願の指定商品のような大規模なものを扱っていない。また、これらの業者によって製造・販売されている『消火器・消火栓用ホース』は、一般消費者向けの商品であるから、本願の指定商品である『消火システム及び当該システムを構成する部品・附属品』と引用商標に係る指定商品『消火器,消火栓用ホース』は、製造部門・販売部門・流通経路・需要者のいずれにおいても異なっており、同一又は類似する商標を両商品に付したとしても、両者間に出所の混同が生じるおそれはない。」旨主張する。

しかし、本願の指定商品は、別掲1のとおりの商品からなるところ、その指定商品が「消火システム及び当該システムを構成する部品・附属品」であるならば、消火を本質的機能とするものと解されるものである。

ところで、商標法第6条第1項の規定により、商標登録出願に係る願書に、その出願に係る商標を使用するものとして指定した商品は、商標登録出願に当たり、いかなる商品を指定商品とするかは、商標登録出願人の意思にゆだねられているものの、他方、同法第27条第2項は、「指定商品又は指定役務の範囲は、願書の記載に基づいて定めなければならない。」と規定しており、さらに、商標法施行規則第2条に係る様式第2の備考11イには、「【指定商品(指定役務)】」は、商品(役務)の内容及び範囲を明確に理解することができる表示もって記載する。(以下、略)」、同ロには、「2以上の商品(役務)を指定する場合は、それぞれの指定商品(指定役務)の区切りにコンマ(,)を付さなければならない。」とそれぞれ規定していることをふまえれば、本願の指定商品には、いまだその内容及び範囲が不明確なものを含むものであることが認められるとしても、コンマ(,)で区切られた指定商品毎に、引用商標に係る指定商品と同一又は類似するか否かを判断することが妨げられるものではない。

これを本願についてみるに、引用商標に係る指定商品中、「消火ホース用ノズル,消火器,消火栓」は、消火を本質的機能とするものであり、本願の指定商品とは、その機能を同じくすること明らかである。そして、請求人の主張する「消火システム及び当該システムを構成する部品・附属品」が引用商標に係る指定商品中の「消火ホース用ノズル,消火器,消火栓」と類似するか否かはさておき、前記(1)のとおり、少なくとも本願の指定商品中、「消火ホース用ノズル,消火器,消火栓」は、引用商標に係る指定商品中の上記商品と同一であることが明らかである。

加えて、請求人は、本願の指定商品中、「消火栓」については、引用商標に係る指定商品との類否について争うところがない。

よって、請求人の主張は、採用することができない。

(3)むすび

以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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