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Trademark Appeal Case

Wアップの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−4724(T2009−4724/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Wアップ」の文字を標準文字で表してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,乗馬靴」を指定商品として、平成19年7月11日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『二倍上げること』『二つ上げること』の意を認識され、バストアップ・ヒップアップ等バストやヒップを上げるブラジャー・ガードル等の被服について、ブラジャーやガードルの規格化されたバストアップサイズやヒップアップサイズについて商品の品質の誇称表示として『二倍上げるもの』、また、インターネットホームページにおける『谷間と胸輪郭をWアップ』事項(http://store.shopping.yahoo.co.jp/batterbefree/doresu.html)のように商品の品質表示として『二つ上げるもの』のように理解される『Wアップ』の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これをその指定商品中、前記の商品に使用するときは、単に商品の品質について普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「Wアップ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成各文字は、欧文字と片仮名文字との差異はあるものの、同一の大きさで外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、また、これから生ずる「ダブルアップ」又は「ダブリュウアップ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標を構成する前半の「W」の文字部分が、「【double(シングルに対して、『二つ』『二重』『二倍』などの意を表す。)】ダブル(複・重)の記号。ダブル[double]の記号として用いることがある。」等(株式会社三省堂「大辞林」第三版、株式会社三省堂「コンサイス外来語辞典」第3版)の意味を、また、後半の「アップ」の文字部分が、「上がること。上げること。」等(前掲「大辞林」)の意味を、それぞれ有することから、これらの文字を組み合わせた本願商標全体から、原審説示の意味合いを暗示させることがあるとしても、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまるというべきであるから、これが特定の商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示したものとはいい難いものである。

また、当審において職権をもって調査したところ、本願の指定商品を取り扱う業界において、「Wアップ」の文字が、例えば、インターネット上において、「ヒップアップとシェイプアップのWアップ」、「谷間と胸輪郭をWアップ式集中バストアップ」、「力持ちの天使がおなかをキュッとホールドしヒップもパワーアップフルバック・・・ヒミツパワー内蔵Wアップショーツ」等のように使用されてはいるものの、上記使用例における「W」の文字が、常に一定の具体的な2つの品質や効果を表示するものとして使用されているものとはいい難いところであり、かつ、「Wアップ」の文字に接する取引者、需要者が直ちに特定の意味合いを認識するものともいえず、「Wアップ」の文字が、商品の一定の品質等を表示するものとして、取引上、一般に使用されている事実を見出すことができなかった。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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