Trademark Appeal Case
「EVERYDAY」商標の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2009−15411(T2009−15411/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年6月7日に登録出願された商願2007−57563号を原出願とし、商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として、平成21年1月14日に登録出願され、指定役務については、原審における平成21年3月13日付け手続補正書により、別掲2のとおり補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、登録第846636号商標(以下「引用商標1」という。)、登録第1725149号商標(以下「引用商標2」という。)、登録第1780296号商標(以下「引用商標3」という。)、登録第1781950号商標(以下「引用商標4」という。)、登録第1820649号商標(以下「引用商標5」という。)、登録第2050969号商標(以下「引用商標6」という。)、登録第2123260号商標(以下「引用商標7」という。)、登録第2220686号商標(以下「引用商標8」という。)、登録第2233973号商標(以下「引用商標9」という。)、登録第2523342号商標(以下「引用商標10」という。)及び登録第3260829号商標(以下「引用商標11」という。)、登録第3271136号商標(以下「引用商標12」という。)、登録第4028355号商標(以下「引用商標13」という。)、登録第4207674号商標(以下「引用商標14」という。)、登録第4624924号商標(以下「引用商標15」という。)及び登録第4688854号商標(以下「引用商標16」という。)と類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
ところで、引用商標1ないし引用商標16の構成等については、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 引用商標1は、「EVERYDAY」の欧文字を横書きしてなり、昭和43年5月7日に登録出願され、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として昭和45年2月20日に設定登録されたものである。その後、3回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
2 引用商標2は、「everyday」の欧文字を横書きしてなり、昭和52年1月22日に登録出願され、第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和59年10月31日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、平成18年6月7日に別掲3のとおり書換登録がされたものである。
3 引用商標3は、「エブリデイ」の片仮名文字及び「EVERYDAY」の欧文字を二段に横書きしてなり、昭和57年3月15日に登録出願され、第17類「寝具類」を指定商品として昭和60年6月25日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、平成17年12月7日に第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」及び第24類「かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」とする書換登録がされたものである。
4 引用商標4は、「エブリデイ」の片仮名文字及び「EVERYDAY」の欧文字を二段に横書きしてなり、昭和57年3月15日に登録出願され、第17類「被服、布製身回品」を指定商品として昭和60年6月25日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
5 引用商標5は、「EVERYDAY」の欧文字及び「エブリデイ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、昭和58年7月8日に登録出願され、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として昭和60年11月29日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
6 引用商標6は、「EVERYDAY」の欧文字及び「エブリデイ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、昭和60年1月10日に登録出願され、第25類「文房具類」を指定商品として昭和63年5月26日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
7 引用商標7は、「EVERYDAY」の欧文字及び「エブリディ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、昭和58年7月28日に登録出願され、第28類「酒類」を指定商品として平成元年3月27日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
8 引用商標8は、「EVERYDAY」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年3月10日に登録出願され、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として平成2年4月23日に設定登録されたものである。その後、平成12年4月4日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
9 引用商標9は、「エブリディ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和60年10月3日に登録出願され、第4類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として平成2年5月31日に設定登録されたものである。その後、平成12年11月28日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
10 引用商標10は、「エブリデイ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成3年2月28日に登録出願され、第19類「台所用品,日用品」を指定商品として平成5年4月28日に設定登録されたものである。その後、平成15年5月13日に、商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、平成17年1月5日に第16類「衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,紙製コースター,型紙,裁縫用チャコ,紙製のぼり,紙製旗,観賞魚用水槽及びその附属品,荷札,印刷したくじ(おもちゃを除く。),家庭用食品包装フィルム」及び第21類「紙コップ,紙皿,プラスチック製コップ,その他の食器類(貴金属製のものを除く。),なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,携帯用アイスボックス,米びつ,食品保存用ガラス瓶,水筒,魔法瓶,アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,アイロン台,霧吹き,こて台,へら台,湯かき棒,浴室用腰掛け,浴室用手おけ,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),家庭用燃え殻ふるい,石炭入れ,はえたたき,ねずみ取り器,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,じょうろ,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,犬のおしゃぶり,小鳥かご,小鳥用水盤,洋服ブラシ,寝室用簡易便器,トイレットペーパーホルダー,貯金箱(金属製のものを除く。),お守り,おみくじ,紙タオル取り出し用金属製箱,靴脱ぎ器,せっけん用ディスペンサー」とする書換登録がされたものである。
11 引用商標11は、「EVERYDAY」の欧文字を横書きしてなり、平成5年11月9日に登録出願され、第29類「豆,食用たんぱく」を指定商品として平成9年2月24日に設定登録されたものである。その後、平成19年3月6日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
12 引用商標12は、「EVERYDAY」の欧文字を横書きしてなり、平成5年11月9日に登録出願され、第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,もろこし,うるしの実,未加工のコルク,やしの葉,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,釣り用餌,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,生花の花輪,飼料用たんぱく」を指定商品として平成9年3月12日に設定登録されたものである。その後、平成19年4月3日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
13 引用商標13は、「EVERYDAY」の欧文字及び「エブリデイ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、平成7年1月20日に登録出願され、第30類「コーヒー及びココア,茶,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,菓子及びパン(ただし、氷砂糖及び水あめを除く。),氷」を指定商品として平成9年7月18日に設定登録されたものである。その後、平成19年8月7日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
14 引用商標14は、「EVERYDAY」の欧文字及び「FRUITS」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成8年8月28日に登録出願され、第32類「果汁入り清涼飲料,果実飲料(ただし、「トマトジュース」を除く。)」を指定商品として平成10年11月6日に設定登録されたものである。その後、平成20年11月4日に、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
15 引用商標15は、「EVERYDAY」の欧文字及び「エブリデイ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、平成13年12月10日に登録出願され、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,酒かす」、第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,うるしの実,コプラ,麦芽,未加工のコルク,やしの葉,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,釣り用餌,果実,野菜,糖料作物,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,生花の花輪,飼料用たんぱく」及び第32類「ビール,飲料用野菜ジュース」を指定商品として平成14年11月29日に設定登録されたものである。
16 引用商標16は、「EVERYDAY」と標準文字で表してなり、平成14年6月21日に登録出願され、第5類「生理用ナプキン,衛生又は生理用パンティライナー,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」を指定商品として平成15年7月4日に設定登録されたものである。
第3 当審の判断
1 本願の指定役務は、別掲2のとおり補正された結果、引用商標11の指定商品と同一又は類似の役務はすべて削除されたものである。
したがって、本願商標に係る当該引用商標についての拒絶の理由は解消した。
2 本願商標と引用商標1ないし引用商標8、引用商標10、引用商標12及び引用商標13、引用商標15及び引用商標16(なお、これらをまとめていうときは、「引用A商標」という。) との類否について
本願商標は、別掲1のとおり、下側が丸みを帯び、黄色の皿のような線図図形の上に、「e・veryD」の欧文字(語頭の「e」の文字は、やや左に傾いており、また「D」の文字の中央部は黄色である。以下同じ。)を書してなるものである。
しかして、本願商標は、構成全体として、なんらかの特定の意味合いを看取させる等、図形部分及び「e・veryD」の文字部分とを常に不可分一体のものとしてのみ観察されなければならないとすべき特段の事情は認められないものである。
してみると、簡易迅速を尊ぶ取引の実際にあっては、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中の「e・veryD」の文字部分に印象を留め、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。
そして、「e・veryD」の文字部分からは、「イーベリーディー」の称呼が生じることを否定するものではない。
しかしながら、本願商標中「e・very」の文字部分は、語頭に位置する「e」の文字部分がやや左に傾き、続く「very」との間に中点(「・」)を介しているとはいえ、同書、同大、等間隔でまとまりよく書されており、また、該文字部分と同じ綴り字からなる、英語の「every」の語が「あらゆる,すべての」(ジーニアス英和大辞典2001−2002)を意味する平易な既成語であることからすれば、この発音にならって、「エブリ」と称呼されるものとみるのが相当である。
また、語尾に位置する「D」の文字部分は、「ディー」の他に「デイ」とも称呼される場合も決して少なくないとみるのが相当である。
そうとすれば、「e・very」の文字と「D」の文字とを結合させた一種の造語と認められる「e・veryD」の文字部分からは、「イーベリーディー」のほか、「エブリディー」及び「エブリデイ」の複数の自然称呼を生ずるといえるものであり、かつ、特定の観念を生じないものである。
他方、引用A商標は、前記第2のとおり、「EVERYDAY」、「everyday」の欧文字又は「エブリデイ」の片仮名文字を書して(その構成中に有して)なるものである。
そうとすると、引用A商標は、その構成中の「EVERYDAY」、「everyday」又は「エブリデイ」の文字から、「エブリデイ」の称呼を生ずるものであり、「毎日の」の観念を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用A商標とは、外観において相違し、観念において比較することができないものであるとしても、「エブリデイ」の称呼を共通にする類似の商標であり、また、本願商標の指定役務は、引用A商標の指定商品と同一又は類似する役務を含むものと認められる。
3 本願商標と引用商標9との類否について
本願商標は、上記2の認定のとおり、「イーベリーディー」、「エブリディー」及び「エブリデイ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標9は、「エブリディ」の片仮名文字を横書きしてなるものであり、これより「エブリディ」の称呼を生じること、明らかである。
そこで、本願商標より生ずる「エブリディー」の称呼と引用商標9より生ずる「エブリディ」の称呼とを比較するに、両称呼は、称呼上重要な要素を占める語頭音を含む第4音までの「エブリディ」の音を共通にし、異なるところは、明瞭に聴取され難い語尾における長音の有無という微差にすぎないことから、該差異音が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、全体としての語調、語感が近似し、互いに聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用商標9とは、外観において相違し、観念において比較することができないものであるとしても、称呼上類似する商標であり、また、本願商標の指定役務は、引用商標9の指定商品と同一又は類似する役務を含むものと認められる。
4 本願商標と引用商標14との類否について
本願商標は、上記2の認定のとおり、「エブリデイ」の称呼をも生ずるものである。
他方、引用商標14は、「EVERYDAY」の欧文字及び「FRUITS」の欧文字を上下二段に書してなるところ、上段の「EVERYDAY」の文字と下段の「FRUITS」の文字とは、同書同大に外観上まとまりよく一体的に表されていて、これより生ずる「エブリデイフルーツ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものであり、殊更に「EVERYDAY」の文字と「FRUITS」の文字とを分離して扱うべき特段の事情も存しないことから、構成文字全体から生ずる称呼をもって、取引に資されるとみるのが相当である。
そうとすれば、引用商標14は、その構成文字に相応して、「エブリデイフルーツ」の称呼のみを生ずるものといわざるを得ないから、引用商標14より「エブリデイ」の称呼を生ずるとし、そのうえで本願商標と引用商標14とが類似するものとした原査定の拒絶理由は妥当でない。
5 請求人の主張について
(1)請求人は、本願商標は1文字目がやや左に傾いていて1文字目と2文字目との間に中点(「・」)が存在すること及び最後の文字だけが大文字で表されていることに鑑みて、英語風の読みに倣って「イー、ベリー、ディー」と読むのが自然である旨、主張する。
しかしながら、上記2のとおり、本願商標からは、「エブリデイ」の称呼をも生ずると判断するのが相当であり、また、職権による調査によれば、請求人が、本願商標の下部に「FRESTA」の欧文字を配した商標を、「エブリデイフレスタ」として、すなわち、本願商標の構成中「e・veryD」の文字部分から「エブリデイ」と称呼されることを前提として、飲食料品の宅配業務について使用している事実が認められる。(請求人のウェブサイト:http://www.everyd.com/everyd/index.do)
したがって、請求人の主張は採用することができない。
(2)請求人は、本願商標の指定役務は、パソコン等による通信販売で行われることに伴って、流通過程がもっぱら取り扱う商品の提供者から消費者へと直に配送されるという特別な事情が存在するため、市場を転々流通して店舗に陳列されたうえで消費者に選択・購買されるという流通過程を辿る引用商標の商品とは、取引経路及び販売方法が異なり、両者の市場における接点は存在しないため、両者は非類似の商品・役務である旨、主張する。
しかしながら、パソコン等による通信販売においても、商品の販売業として、商品選択を容易にすることや、商品の説明など、顧客に対する便益の提供を行うものであり、商品の包装、広告等には、商品に係る商標と小売り等役務に係る商標のいずれの商標も表示され得るとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標の指定役務と引用A商標及び引用商標9の指定商品とは、互いに類似する商品又は役務であると判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。
(3)請求人は、本願商標に係る指定役務は、「パソコン・携帯電話・テレビジョン受信機その他の端末を利用したインターネット又はBS若しくはCSを含むデジタルテレビジョン放送又はカタログによる通信販売における」特定の商品の小売り又は卸売りに関する役務であり、もっぱらディスプレイ又は紙面で取引が行われるという実情がある。この実情に鑑みれば、取引者が認識する態様のほとんどが外観となり、特に称呼にて取引されることは稀で、加えて、電話よりも電子メールの方が通信手段として好んで利用されている事実を考慮すると、本願商標に係る指定役務では、称呼にて取引(問い合わせ等の意思確認を含む)される場面がさらに限られることになる。このような取引状況に基づいて判断すると、外観において顕著な差異がある本願商標と引用A商標及び引用商標9とは、その商標が使用される商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれはないため、両者は類似商標にあたらない旨、主張する。
しかしながら、本願商標の指定役務が、「パソコン・携帯電話・テレビジョン受信機その他の端末を利用したインターネット又はBS若しくはCSを含むデジタルテレビジョン放送又はカタログによる通信販売における」特定の商品の小売り又は卸売りに関する役務であるとはいえ、これらパソコン等による通信販売における小売り等役務に関する業界において、商品の注文等の際には、いまだ電話による取引等も多数行われている実情があることを考慮すれば、本願商標の構成中、「e・veryD」の文字部分から生ずる称呼である「イーベリーディー」、「エブリディー」又は「エブリデイ」をもって取引に資する場合も決して少なくないといわざるを得ない。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
(4)請求人は、裁判例、審決例を挙げ、本願商標と引用A商標及び引用商標9の類否に関して、商標の外観、観念又は称呼を総合して全体的に考察すれば商品(役務)の出所について混同するおそれはない旨、主張する。
しかしながら、商標の類否の判断においては、過去の審査例等の判断に拘
束されることなく、個別、具体的に検討されるべきところ、本願商標と引用A商標及び引用商標9とが類似するものであること、前記のとおりであるから、請求人の主張を採用することはできない。
その他、請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すに足りない。
6 結論
以上からすると、本願商標と引用A商標及び引用商標9は、外観において相違し、観念において比較することができないものであるとしても、その称呼において共通又類似する商標である。
そして、本願商標の指定役務は、引用A商標及び引用商標9の指定商品と同一又は類似する役務を含むものと認められる。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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