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Trademark Appeal Case

商標称呼観念の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−1471(T2008−1471/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「すみれ」の文字を平仮名で書してなり、第43類「飲食物の提供,飲食物の提供に関する情報の提供」を指定役務として、平成15年11月12日に登録出願、その後、指定役務については、当審における同20年3月21日付け手続補正書により、第43類「ラーメンの提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、登録第4746664号の1の1商標(以下『引用商標1』という。)、登録第4746664号の1の2商標(以下『引用商標2』という。)及び登録第4746664号の2商標(以下『引用商標3』)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 引用商標

ア 引用商標1は、「SUMIRE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年4月1日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同16年2月6日に設定登録、その後、同17年3月29日付けで、指定役務中の「ラーメンの提供」を登録第474664号の2に分割、同17年3月30日付けで、「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」を登録第474664号の1の2に分割され、さらに、指定役務「飲食物の提供但し、ラーメンの提供を除く但し、カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供を除く」について商標登録を取り消す旨の異議申立の確定登録が、平成19年9月21日になされて、同19年9月28日に本権の登録は抹消されているものである。

イ 引用商標2は、「SUMIRE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年4月1日に登録出願され、同16年2月6日に第43類「飲食物の提供」を指定役務として設定登録され、その後、同17年3月29日付けで、指定役務中の「ラーメンの提供」を登録第474664号の2に分割した登録第474664号の1にかかる指定役務中の「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」について、同17年3月30日付けで分割登録されたもので、現に有効に存続しているものである。

ウ 引用商標3は、「SUMIRE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年4月1日に登録出願され、同16年2月6日に第43類「飲食物の提供」を指定役務として設定登録された登録第474664号にかかる「ラーメンの提供」について分割登録され、さらに、指定役務「ラーメンの提供」について商標登録を取り消す旨の異議申立の確定登録が、平成19年9月28日になされ、同日に本権の登録は抹消されているものである。

4 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1及び引用商標3との類否について

引用商標1及び引用商標3は、その商標登録を取り消す旨の異議申立の確定登録がなされた結果、平成19年9月28日に引用商標1及び引用商標3の登録が抹消されているものである。

よって、本願商標と引用商標1及び引用商標3との類否について判断するまでもなく、商標法第4条第1項第11号には該当しないものとなった。

(2)本願商標と引用商標2との類否について

本願商標は、前記1のとおり、「すみれ」の文字を書してなり、「スミレ」の称呼を生ずるものであり、かつ、「スミレ科スミレ属植物の総称。スミレ科の多年草」(広辞苑第六版)の観念を生ずるものである。

他方、引用商標2は、前記3ウのとおり、「SUMIRE」の欧文字を書してなり、「スミレ」の称呼を生ずるものであり、また、「SUMIRE」の文字は、「すみれ」の欧文字表示と認められるものであるから、「スミレ科スミレ属植物の総称。スミレ科の多年草」の観念を生ずるものである。

してみれば、本願商標と引用商標2は、外観において相違するものであるとしても、「スミレ」の称呼及び「スミレ科スミレ属植物の総称。スミレ科の多年草」の観念を共通にする類似の商標というべきである。

(3)本願商標の指定役務と引用商標2の指定役務の類否について

本願商標の指定役務「ラーメンの提供」と引用商標2の指定役務「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」の類否について検討するに、本願商標に係る指定役務の提供者及び引用商標の指定役務の提供は、日本標準産業分類(平成14年3月改訂 総務省統計局)(以下「産業分類」という。)の大分類における「飲食店,宿泊業」に分類される業種である。

そして、「ラーメンの提供」及び「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」は、消費者のための飲食物を用意することを目的とするサービスであり、提供の手段及び目的を同じくするものである。

また、引用商標2の指定役務「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」は、飲食物の提供のうち「ラーメンの提供」は除かれているとしても、例えば、「ラーメン」同様、中華料理の一種である「ギョーザ」等の点心(中国料理で、食事がわりの軽い食品の総称。転じて。茶受請けの菓子。)(広辞苑第六版)を提供することを業として行うこともあるものである。

そうとすれば、引用商標2の指定役務と本願商標の指定役務「ラーメンの提供」とは、提供に関連する物品が一致するものと判断し得るものである。

さらに、「飲食物の提供」にかかるサービスは、何人であってもサービスを享受するものと考えられ、「ラーメンの提供」及び「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」に係る需要者の範囲も一致するものとするのが相当である。

その上、本願商標の指定役務「ラーメンの提供」は、必ずしも「ラーメン店」や「中華料理店」を営む事業者が提供するものとは限定できず、「カフェ・レストラン」の事業者が提供することも普通一般に行われているものである。

上記について総合的に判断すると、本願商標の指定役務「ラーメンの提供」と引用商標2の指定役務「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」は、提供の手段及び目的、提供に関連する物品、需要者の範囲及び業種を同じくするものであり、かつ、同一の事業者が提供することもあることから、両者は、互いに類似する役務であるとするのが相当である。

(4)請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の主張について

請求人は、「本願商標『すみれ』は、その指定役務『ラーメンの提供』について周知・著名となっており、たとえ、本願商標と引用商標2の称呼が共通し、また、それぞれの指定役務も類似するといえども、本願商標の周知・著名性や両商標の外観上の相違、本願の指定役務と引用商標2にかかる指定役務『カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供』の相違等を考慮して総合的に判断すれば、本願商標と引用商標2とは、十分区別し得る非類似の商標である」旨主張し、その立証として証拠資料を提出している。

そこで、請求人が提出した証拠資料(甲第1号証ないし甲第12号証)等をみるに、証拠資料中の甲第3号証及び甲第6号証からすると、商標の使用に際し、本願商標「すみれ」の文字のみではなく「純連」の文字も併せて使用されている例が、数多く見受けられるものである。

また、本願商標を付した店舗の売上高や業界での市場占有率等に関する資料は、提出されていない。

そうとすると、本願商標が、請求人が運営するラーメン店の名称として、需要者等に広く認識されているものとは、直ちに、認めることはできない。

してみれば、本願商標「すみれ」が、周知性を得ているものとはいい難く、請求人が主張する「本願商標の周知性をもって、本願商標と引用商標2とが区別できる」ものとは認め難いものである。

また、本願商標と引用商標2とが類似する商標であって、かつ、本願商標の指定役務「ラーメンの提供」と引用商標2の指定役務「カフェ・レストランにおける飲食物(ラーメンを除く。)の提供」が類似する役務であることは、前記(2)及び(3)の認定のとおりである。

したがって、請求人のかかる主張は採用できない。

その他、請求人の主張をもってしても、原査定の拒絶の理由を覆すことはできない。

(5)まとめ

以上よりすれば、本願商標と引用商標2は、外観において相違する点があるとしても、「スミレ」の称呼及び「スミレ科スミレ属植物の総称。スミレ科の多年草」の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定役務と引用商標2の指定役務は、同一又は類似するものである。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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