Trademark Appeal Case
著名性判断時期と一般語の混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91349号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1本件商標
本件登録第4283917号商標(以下、「本件商標」という。)は、標準文字による旨指定して平成10年3月26日に登録出願、「DIAMOND BACK」の欧文字を横書きしてなり、第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年6月18日に設定登録されたものである。
2登録異議の申立の理由
本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が商標をはじめとするその知的所有権を管理しているアリゾナを拠点とするアメリカ合衆国プロ野球リーグ(メージャーリーグ)所属チームである「ARIZONA・DIAMONDBACKS(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)」の著名な名称である「DIAMONDBACKS」とその表記及び称呼をほぼ同一とし、語尾に付される複数形を意味する「S」の有無においてのみ相違するに過ぎないものである。
さらに、「DIAMONDBACKS(ダイヤモンドバックス)」をロゴとして冠した各種商品、とりわけ野球帽、野球ユニフォーム、ゲームジャージ、バッティングジャージ、Tシャツ等の運動用具・用品が、世界各国において販売され、雑誌・カタログ・郵便物・インターネット等を通じ、広範囲に亘って広告されているものである。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用するときは、同チームの業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるので、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3当審の判断
本件商標は、前記のとおり「DIAMOND BACK」の欧文字を横書きしてなるものである。ところで、本件商標が商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるというには、本件商標の商標登録出願の時に、本件商標をその指定商品について使用した場合、「他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある」程度に申立人の引用する「DIAMONDBACKS(ダイヤモンドバックス)」が著名なものとなっていたことが必要である(同第4条第3項)。
そこで、申立人提出の甲各号証をみると、アメリカ合衆国プロ野球リーグ(メージャーリーグ)所属チームである「ARIZONA・DIAMONDBACKS(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)」がメージャーリーグの球団名であり、現在、我が国においても或程度知られている事実は認め得るとしても、同球団がメージャーリーグに参入したのは、本件商標の出願年と同じ年である1998年(平成10年)であって、それ以前に該チーム名がわが国の取引者・需要者間に広く認識されていたとする事実はその提出に係る甲各号証からは明らかでなく、該事実は俄に認め難い。
また、たとえ、同球団の米国内での人気が他のメージャーリーグ所属球団に劣らず相当程度あるとしても、前記事情よりして直ちに同球団のチーム名である「DIAMONDBACKS(ダイヤモンドバックス)」が同球団の業務に係る商品を表示するものとしてわが国の取引者・需要者間に広く認識され、著名性を獲得したものとみるのは困難であるといわざるを得ない。
さらに、「diamondback」の文字(語)は、米国南部産のヒシモン(菱紋)ガラガラヘビの総称又は米国東部・南部の海岸地方にすむ食用ガメの総称等の意味合いを有する点で、造語商標とはいえない。
そうとすれば、商標権者が本件商標を指定商品に使用した場合、その商品がアメリカ合衆国プロ野球リーグ(メージャーリーグ)所属チームである「ARIZONA・DIAMONDBACKS(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)」の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものということができない。
よって、結論のとおり決定する。
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