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Trademark Appeal Case

効能表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−12801(T2009−12801/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「コリホグス」の文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成20年2月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『筋肉が張ってかたくなること』を意味する『凝り』の読みを片仮名で表記した『コリ』の文字と、『こり固まったものをやわらげる』を意味する『解す』の読みを片仮名で表記した『ホグス』の文字とを一連に標準文字で『コリホグス』と表してなるものであるため、指定商品中の『湿布薬』に使用しても、それに接する取引者、需要者に『肩等の凝りを解す湿布薬』であることを認識させるにとどまり、単に商品の品質、効能を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、平成22年2月1日付けで証拠調べの結果を通知した。

4 請求人は、前記3の証拠調べ通知に対し、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号の該当性について

本願商標は、「コリホグス」の文字を標準文字で書してなるところ、前記3の証拠調べ通知書に記載の各事実(別掲(証拠調べ通知の内容)の1及び2)によれば、「こりほぐす」又は「凝りほぐす」、「コリほぐす」の文字が、「肩や腰などの凝りをほぐす」ことを意味する語として使用されていること。そして、本願商標の指定商品との関係では、「こり」及び「コリ」、「ほぐす」等の各文字が指定商品との関係において、商品の品質・効能を表示する文字として使用されている実情が窺い知れるところである。

そうすると、本願商標からは、その前記実情をふまえ指定商品との関係についてみれば、その構成中の「コリ」の文字は、「筋肉が張ってかたくなること。『肩の―』」(株式会社岩波書店発行 広辞苑第六版)等の意味を有する語「凝り」をカタカナ文字で表したものであり、また、「ホグス」の文字は、「こり固まったものをやわらげる。『肩の凝りを―・す』」(株式会社岩波書店発行 広辞苑第六版)等の意味を有する語「解す」をカタカナ文字で表したものと理解できる。

してみれば、「凝り」及び「解す」の各文字の読みをカタカナ文字で一連に書した本願商標は、「肩などの凝りを解す」ほどの意味合いを容易に認識させるものであり、本願の指定商品である「薬剤」の範疇には、「湿布剤,消炎鎮痛剤」等の肩や腰などの凝りをほぐす商品が含まれていること及び別掲の証拠調べ通知書の2の記載においても、商品の効能等において「こりをほぐす」、「コリをほぐす」などの記載が認められることからすれば、これに接する取引者、需要者は、該商品が「肩や腰などの凝りをほぐす商品」であること、すなわち、商品の品質、効能を表示したものと認識するにとどまるものであって、自他商品の識別標識としては機能し得ないものというべきである。

また、本願商標は、その指定商品中、前記商品以外の商品に使用するときは、あたかも「肩や腰などの凝りをほぐす効果を有する商品」であるかのように商品の品質について誤認を生じるおそれがあるものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨を主張するが、それら過去の登録例は、指定商品(指定役務)の内容及び商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものであり、また、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かは、当該商標の構成態様と指定商品又は指定役務とに基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人の主張は採用することができない。

イ また、請求人は、平成21年7月14日付けの審判請求書に添付した提出物件により、本願商標は、薬事法による医薬品の製造の承認を申請し、許可及び承認を受けている医薬品である旨を主張するが、たとえ、薬事法により医薬品の承認を受けていたとしても、それをもって、本願商標を登録しなければならない事情が存するものとは認められないものであり、本願商標が登録されるべきであるかどうかは、本願指定商品の需要者等において、これがどのような意味を有するものとして認識されるかによって判断されなければならないものであるところ、本願商標が、その指定商品を取り扱う需要者等において、指定商品の品質等を示すものとして認識されることは、上記認定のとおりであることからしても、請求人の主張は採用することができない。

(3)結論

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りではない。

よって、結論のとおり審決する。

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