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Trademark Appeal Case

王冠図形の構成差異と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900352(T2009−900352/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5237467号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5237467号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成20年11月6日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同21年5月1日に登録査定、同年6月12日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人の引用する商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、それらの商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4388216号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成11年5月31日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同12年6月2日に設定登録され、その後、同22年3月23日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(2)登録第4584290号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成13年9月20日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同14年7月5日に設定登録されたものである。

(3)登録第5206230号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成19年8月15日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同21年2月20日に設定登録されたものである。

(4)登録第5215479号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(5)のとおりの構成よりなり、平成20年7月8日に登録出願、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同21年3月19日に設定登録されたものである。

上記引用商標1ないし引用商標5をまとめていうときは、「引用各商標」という。

3 登録異議申立ての理由の要点

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、申立人の引用各商標と類似の商標であり、また、その指定商品は引用各商標の指定商品と類似する。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、申立人の商標として周知、著名な引用各商標と類似の商標であるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがある。

したがって、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲(1)に示したとおり、小さい玉付きの王冠をモチーフに図案化した下にM状の欧文字及びMを囲むように2つの三日月状の図形を配した構成からなるものである。

他方、引用商標1は、別掲(2)に示したとおり、玉を付けた五つ星の王冠のモチーフ図形内に「PARMA」の欧文字を配した構成からなるものである。

引用商標2は、別掲(3)に示したとおり、玉を付けた五つ星の王冠のモチーフ図形内に「PARMA」の欧文字、及び下部に「PROSCIUTTO DI PARMA」の欧文字を配した構成からなるものである。

引用商標3は、別掲(4)に示したとおり、玉を付けた五つ星の王冠のモチーフ図形内に「PARMA」の欧文字、及び上部に「CONSORZIO」の欧文字、並びに下部に「PROSCIUTTO DI PARMA」の欧文字を配した構成からなるものである。

引用商標4は、別掲(5)に示したとおり、やや厚みのある直角三角形内に玉を付けた五つ星の王冠のモチーフ図形を白抜きで配した構成からなるものである。

そこで、本件商標と引用各商標とを比較するに、上記したとおり、本件商標は、王冠とM状等の図形を表したものであるのに対して、引用各商標は、玉を付けた五つ星の王冠のモチーフ図形と欧文字を配したもの、及び直角三角形内に五つ星の王冠図形を配した構成からなるものであるから、その全体の構成において明らかな差異が認められる。

また、その構成中の王冠等の図形部分のみを比較してみても、上記したとおり、本件商標の王冠等の図形は、王冠とM状等の図形を鮮明に表現されているのに対して、引用各商標の王冠の図形は、線を基調とする描写で表現されているものであって、この描出方法による差異が看者の印象に与える影響は極めて大きいものというべきである。

そうとすれば、本件商標と引用各商標の図形部分は、ともに王冠を構成要素にしているとしても、その構成態様において十分区別し得る差異を有しており、本件商標と引用各商標の全体から受ける視覚的印象ばかりでなく、王冠の図形部分から受ける視覚的印象においても明らかな差異を有するものであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察しても、外観において相紛れるおそれはないものといわなければならない。

また、少なくとも、本件商標の図形から特定の称呼、観念を生ずるものとは認められないから、本件商標と引用各商標とは、称呼及び観念の点については比較すべくもないものである。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

上記したとおり、本件商標と引用各商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の引用各商標の王冠部分の周知、著名性を裏付ける証拠として提出しているものは、申立人(パルマ協会)のホームページの写し,及び申立人の説明が表示されているホームページ(ウィキペディア)の写しのみであり、これらの証拠のみをもってしては、引用各商標の王冠部分の周知、著名性を判断するに充分なものとはいい難く、本件商標の登録出願時において、引用各商標の王冠部分が申立人の業務に係る商品を表示する商標として、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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