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Trademark Appeal Case

接頭辞NEOの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2009−900355(T2009−900355/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5237986号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5237986号商標(以下「本件商標」という。)は、「NEOSALUS」の欧文字を横書きしてなり、2008(平成20)年8月28日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成20年11月26日に登録出願、第5類「外皮用薬剤,皮膚疾患治療用薬剤,皮膚科用薬剤,医薬用皮膚用ローション剤,その他の薬剤」を指定商品として、同21年4月27日に登録査定、同年6月12日に設定登録されたものである。

2 引用商標

本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第570231号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SALUS」の欧文字を横書きしてなり、1990年10月11日に国際登録、2007(平成19)年10月31日に事後指定され、第3類「Cosmetics, essential oils, cosmetic preparations for baths.」、第5類「Dietetic beverages adapted for medical purposes; dietetic foods adapted for medical purposes.」、第30類「Teas, particularly aromatic teas.」及び第32類「Fruit juices, vegetable juices as beverages, these products also as dietetic beverages not for medical purposes.」を指定商品として、平成21年11月6日に設定登録されたものである。

同じく、登録第1377013号商標(以下「引用商標2」という。)は、「サーラス」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和50年10月6日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同54年4月27日に設定登録、その後、平成元年5月26日、同11年5月6日及び同20年11月18日の3回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、また、同21年3月25日に指定商品を第1類「化学品,植物成長調整剤」とする指定商品の書換登録がされたものである。

なお、これらを総称するときは、以下「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

申立人は、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第45号証を提出した。

(1)商標法第8条第1項について

本件商標は、引用商標1と称呼上類似する商標であり、指定商品も類似するものである。そして、本件商標が2008(平成20)年8月28日にアメリカ合衆国においてした出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して日本国に登録出願し、平成21年6月12日に設定登録されたものであるのに対し、引用商標1は、2007(平成19)年10月31日に日本国を事後指定し、平成21年11月6日に設定登録されたものであるから、引用商標1こそが最先の登録出願であり、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、引用商標2と称呼上類似する商標であり、指定商品も抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断

本件商標は、「NEOSALUS」の欧文字よりなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔により外観においてまとまりよく一体的に表されているものである。

ところで、申立人は、本件商標の構成中「NEO」の文字が「新しい、近代の」等の意味を有する英語として親しまれているものであって、医薬品や食品の分野のほか、各種商品を取り扱う業界において、商品の品質を表示する語として使用され、自他商品識別機能を発揮することのできない文字であるから、本件商標は、その要部である「SALUS」の文字部分より「サルス」又は「サラス」の称呼をも生ずるものであるとし、これを前提に本件商標と引用商標とが類似している旨申し立てている。

しかしながら、本件商標の構成中「NEO」の文字が、申立人のいうように「新しい、近代の」の意味を有する英語として親しまれているとしても、本件商標の指定商品を取り扱う業界において、さほど多くない文字数の欧文字が同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔により表された構成中に「NEO」の文字が使用され、かつ、該文字が商品の品質を表す語として使用されているとする実情は見いだせない。

また、本件商標の構成中「SALUS」の文字は、例えば、「小学館ランダムハウス英和大辞典<特装版>」において、「セイラス」と発音され、「サルス:古代ローマの健康と繁栄の女神」の意味を有する英単語として記載されていることが認められるものであるが、広く一般に知られている語ではないことから、該部分からは特定の観念を認識することはできないものであって、その読みも容易に特定することはできず、「セイラス」、「サルス」又は「サラス」の読みが生じ得るといえるものである。そうすると、該部分は、本件商標において特に印象的な部分とまではいい得ないものであり、該部分が本件商標の要部であるとする申立人の主張を直ちに採用することはできない。

してみると、本件商標は、上記のとおり、外観においてまとまりよく一体的に表わされているものであること、そして、その構成全体から「ネオセイラス」「ネオサルス」又は「ネオサラス」の称呼が生じるものであり、それらの称呼は比較的短くよどみなく一連に称呼し得るものであることよりすれば、その構成中の「NEO」の文字が、かかる構成においては商品の特定の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難く、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の造語として認識されるとみるのが相当であり、ほかに構成中の「SALUS」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「ネオセイラス」、「ネオサルス」又は「ネオサラス」なる一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「セイラス」、「サルス」又は「サラス」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。

してみれば、本件商標から「SALUS」の文字部分も独立して認識されるとし、これを前提に本件商標と引用商標とが類似するものとする申立人の主張は、前提において誤りであり、失当というべきである。

その他、本件商標が引用商標と類似するとすべき理由は見いだせない。

したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であり、両商標に係る指定商品の類否について論ずるまでもなく、本件商標は、商標法第8条第1項の規定及び同法第4条第1項第11号のいずれにも違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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