Trademark Appeal Case
「ムジ」の周知性と混同
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900427(T2009−900427/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5255519号商標(以下「本件商標」という。)は、「ムジガスキ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成20年11月6日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同21年7月17日に登録査定、同年8月7日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第48号証(枝番を含む。)を提出した。
本件商標からは、「ムジ(MUJI、無印良品)が好き」程度の意味合いが看取されるものであり、申立人が使用し、周知著名な商標「MUJI」又は「無印良品」が想起されるものであるから、本件商標権者の取り扱う商品があたかも申立人と何等かの関係がある商品であると、その出所について混同を生ずるおそれがある。
3 当審の判断
(1)商標「無印良品」は、「無印良品」ブランドを中心に専門店事業の運営や商品企画から小売りまでを主な事業内容とする申立人が、衣類、雑貨、生活雑貨、食品など各種商品や店舗名に「無印良品」の表示を使用した結果、申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されているものであり、また、商標「MUJI」も店舗名などに使用された結果、申立人の業務に係る商品を表示するものとして相当程度に需要者の間に認識されているものと判断するのが相当である。
しかしながら、申立人提出の証拠からは、特定の限られた者の間で「無印良品」を「ムジ」と呼ぶことがあることは確認できる(甲第45号証及び甲第46号証)としても、「ムジ」の文字自体が商標や店舗名として使用された事実は見いだせないから、「ムジ」の文字が我が国の需要者の間に広く認識されていたものとは到底認めることはできない。
そして、上述の商標「無印良品」及び商標「MUJI」は、それぞれの構成文字に相応し、「ムジルシリョウヒン」及び「ムジ」の称呼を生じ、ブランドとしての「無印良品」及び「MUJI」の観念を生じるものである。
(2)本件商標は、上記1のとおり、「ムジガスキ」の片仮名を標準文字で表してなり、その構成は、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体的に表され、これより生じる「ムジガスキ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
また、観念においては、その構成文字から「無地が好き」の如き意味合いを暗示させるといえないこともないが、むしろ全体として、任意に片仮名5字が羅列された特定の意味を有しない造語と認識されるとみるのが相当である。
(3)そうとすると、本件商標から「ムジ(MUJI、無印良品)が好き」程度の意味合いが看取されるものであるとの申立人の主張は妥当性がなく認めることはできないというべきである。
(4)また、申立人が引用する商標「無印良品」及び「MUJI」と本件商標「ムジガスキ」とは、その外観、称呼において非類似のものであることは明らかであり、観念においては比較できないから、両者は別異の商標というべきである。
そして、本件商標が商標「無印良品」又は商標「MUJI」を連想、想起させると言うべき事情は見いだすことができない。
してみれば、本件商標は、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は申立人が引用する両商標を連想、想起するものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係のある者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。