Trademark Appeal Case
著名商標と商品非類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2009−900433(T2009−900433/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5257667号商標(以下「本件商標」という。)は、「Lego」及び「レゴ」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成21年4月27日に登録出願、第10類「人工骨」を指定商品として、同年8月14日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由(要旨)
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2621425号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に示す構成からなり、平成3年5月13日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同6年2月28日に設定登録され、同15年11月25日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。その後、指定商品については、同17年9月7日に、第9類、第15類及び第28類に属する商標登録原簿記載の商品に書換登録がなされたものである。
(2)理由の要点
本件商標は、下記ア及びイの理由により、その登録を取り消されるべきである。
ア 商標法第4条第1項第15号違反
本件商標は、引用商標と「レゴ」の称呼を同じくするものであり、引用商標と類似する商標に当たる。引用商標は、おもちゃの分野では極めて著名な商標であるが、最近においては、引用商標が付された被服、かばん、文房具、腕時計等の様々な商品も販売されており、その販売も百貨店、玩具専門店等のみならず、インターネットによる通信販売等の手段を介して広範になされていることから、引用商標は、おもちゃ以外の分野でも申立人会社を中心とするレゴグループ(以下「レゴ社」という。)を指称する商標として広く認識されているものである。本件商標は、引用商標中に配されている「LEGO」の文字と同じ欧文字が用いられており、引用商標が付されたレゴ社の製品は、子供から大人まで幅広い需要者層に支持されているという状況とも相俟って、本件商標がその指定商品に使用されたときには、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
イ 商標法第4条第1項第8号違反
引用商標がレゴ社を指称する商標として周知著名な商標であることからすると、「LEGO」の欧文字及びその表音文字たる「レゴ」は、レゴ社を示す著名な略称として認識されるものである。そして、本件商標は、レゴ社の中心となる申立人会社又は日本における子会社たる「レゴジャパン株式会社」の承諾を得ることなく、その登録が認められている。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号該当について
申立人提出の証拠によれば、引用商標は、ブロックおもちゃの商標として、その需要者の間で広く認識されるに至っているものと認めることができる。そして、引用商標は、ブロックおもちゃ以外の商品(被服、文房具、時計)についても使用されていることが認められる。
しかしながら、本件商標に係る指定商品は、「人工骨」であり、医療用の矯正器具の一として、極めて専門的な用途の商品であって、その取引者、需要者も医師等の医療関係者ということができる。
しかして、本件商標に係る「人工骨」と引用商標が使用されているブロックおもちゃ等とは、用途が著しく異なり、製造販売業者や流通経路が全く相違するものであって、関連性があるとは認め難いものである。
そして、前者は専門的知識経験を有する限定的な需要者であるのに対して、後者の需要者は一般消費者であるから、両者は需要者を共通にするとはいえない。
してみると、本件商標が引用商標と欧文字の綴りを共通にするところはあるが、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者が、引用商標を想起し連想して、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く誤信するとは認め難く、商品の出所について混同するおそれはないと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第8号該当について
申立人提出の証拠によれば、申立人が「レゴ社」と称している事実があり、引用商標が、前記(1)のとおり、周知な商標と認められるけれども、全証拠によってみても、「LEGO」「Lego」あるいは「レゴ」が、本件商標の出願時において、申立人又は日本における同人の子会社を指称する略称として、おもちゃの業界を超えて、一般に受け入れられる程に広く認識されるに至っていたとまでは認めることはできない。
したがって、本件商標は、「Lego」及び「レゴ」の文字からなるものではあるが、他人の著名な略称を含む商標と認めることはできないから、商標法第4条第1項第8号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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